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ぱらそる・ぱらそる
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「村上春樹 / 中国行きのスロウ・ボート」

こないだの村上春樹の短編で、雨のホテルにひとりで滞在する話を読みたかったんだけど
ねじ巻き鳥に中国行きのスロウ・ボートだけ隠されたという事で諦め、買ってきて読んだ。
目当ての雨のホテルの話はあったんだけど、ちょっと違うような気がした。
ホテルの離れみたいなところにバーがあった記憶があるんだけど、出てこなかった。
パリのトーゴくん、知らない?いまアントワープ?

それはそれで、村上春樹の初期の短編なんだけど、今の文章と比べるとだいぶ違う印象。
村上春樹の特徴に比喩があると思うけど、例の、、日本の作家で比喩を異なったイメージのジャンプ力と考えると
村上春樹ほど遠くまでジャンプする作家は日本に存在しない。らしいし。
だけどね彼の初期の比喩って結構はなにつく。クサイ。カッコつけんな!って思ってしまった。

でもむかし読んだ時にはそれがシンプルに僕の心を打ったのだ。
僕が変わったのか?いろいろ考えてみた。

僕が村上春樹にはまったのは二十代の前半だ。学生時代を経て、社会に出たくらいだったと思う。
学校で理想みたいな事を勉強した僕(ら)は、社会に出て現実と理想のギャップに苦しんだ、と思う。
同時に、自分の知らないことや学校では教えてくれないことが、すごく多くて新鮮だった時期。
それは思春期に似たような時期だったんだろうと思う。そんな時に村上春樹を読んでいた。

思春期も、急に色々なことが分かってくる時期だ。だから何でもかんでも分かろうとする。
そして考えても分からないことまで真剣に考えて、中二病という泥沼にはまるんだろう。
でも今は結論がないことは考えなくなる。時間の無駄だと分かってしまっているから。
だとしたら今の僕は現実に慣れてしまい、わかったフリをし、毎日の仕事をこなすだけの大人になってるのだろうか?

たしかにフリーになり事務所を開いて8年。8年も同じ(ような)事をやってると飽きもくるのかもしれない。
でも毎回新しい仕事くるたびにワクワクしてるし、新しい事をやろうとしてる。つもりだ。
そうなんだけど着実に時間は経っていて、僕を「なにかを諦めてしまった大人」にさせてるんじゃないか。
「いやー三十代って時間経つの早いわー」という言葉を使わないようにしよう。実際すごく早いけど!

短編集のことなにも書いてない。
雨のホテルの話は「土の中の彼女の小さな犬」やっぱりすごく静かな小説でした。
いちばん好きなのは「午後の最後の芝生」文章読んでるだけでもう暑い、真夏だ。
文章で情景が広がる文章力は、もう本当に本当にすごい。いまさら言うような事じゃないけどさ。

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The End_497 目黒 / Nikon F3 「Photo Archive」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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