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僕はちょっとずつ逃げている
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「窪美澄 / 晴天の迷いクジラ」
楽しみにしてた新刊、読み終わった。

前作の「ふがいない僕は空をみた」と比べられる事が多いみたいだけど、僕は今回の方が好きだったかも。
というより前作よりも映像化されやすそうな設定だったかも。なんか映画みたいな小説だった。
新潮社のyomyomで読んでた「表現型の可塑性」と「ソラナックルボックス」がこの単行本の1章と2章だった。
短編かと思ってた。それに3章のまた違う人物の「ソーダアイスの夏休み」があって、最終章にまとまっていく。

北関東生まれの由人は、祖母の死、恋人との別れ、殺人的に多忙な仕事が全て重なりやがて鬱状態になっていく。。デザイン事務所の社長野乃花は、幼い頃貧乏だった家庭で生まれ育つが、絵の才能を見いだされ絵の学校に無料で教わりに行く。そして初恋に落ちてから。。そして、赤ちゃんの時に亡くなった姉のため、異常な程の過保護な親のもとで育つ正子。やっとできた友達は骨の病気で片方の足が動かなかった。その友達と音楽を通して仲良くなるが。。

今回も思ったけど、村上春樹っぽい文章。似てるとか、言い回しが、とかではなくて、なんとなく「っぽい」
そこがすごく好きなんだけど、共通点はたぶん「表面的に流れる物語には本質がない」って事かもしれない。
この小説も3人の生い立ちや、つらさとか痛さがたんたんと語られている。でもたぶんそれは本質ではないんだよ。
3人がクジラを見に行く事も本質ではない、最後の一行の由人の言葉がすべてなんじゃないかな。
すごくオススメの本です。

僕らは辛くて恐い人生を生きて行かないといけないけど、たまに嫌になったり、もうどうでもよくなっちゃう時はある。
それでも世界はあたりまえに動いているし、僕らもあたりまえに生きていかなくちゃならない。
辛いし大変だけど、そうゆう時に深い意味で近くに誰かがいて、ひとりじゃなければなんとかなるんじゃないか。
そんな僕の気持ちを代弁してもらったような気分です。

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The End_449 代々木公園 / Nikon F3
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