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そういえば心が暗い
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「村上春樹 / ランゲルハンス島の午後」

難しいというか重いテーマの本を読んだ後なので、名前の通り昼下がりのようなエッセイを読んだ。
久しぶりの村上春樹の文章はやっぱり良かった。エッセイは結構出してるけどこれが一番好きかもしれない。
毎回思ってたんだけど安西水丸の絵ってマティスっぽい。上手いような下手なような、下手なような上手さ。
表題のエッセイに大好きな文章がある。ので抜粋。

頭上の白い雲はじっとひとところにとどまっているように見えたが、目の前に指を一本立てて測ってみると、ほんの少しずつ東に向けて移動していることがわかった。頭の下に敷いた生物の教科書からもやはり春の匂いがした。目を閉じると、柔らかな砂地を撫でるように流れていく川の水音が聞こえた。まるで春の渦の中心に呑みこまれたような四月の昼下がりに、もう一度走って生物の教室に戻ることなんてできやしない。1961年の春の暖かい闇の中で、僕はそっと手をのばしてランゲルハンス島の岸辺に触れた。

そんな中学生いるかーい!

ランゲルハンス島って言われるとどこかの地名だと思ってしまいがち。なんか片田舎の馬車が走ってそうな。
ちょうど赤毛のアンのプリンス・エドワード島みたいな風景をイメージしちゃうのは僕だけか。
しかし世界中どこにもそんな島は存在せず、膵臓のなかにちらばる細胞だかなんだかの名前なんだって。
村上春樹の比喩ってのはもう、すごいんだかなんなんだかよくわからん。もちろん好きだけど。

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The End_441 沼辺 / Nikon F3

「THE END」「Trinograph.」「とりあえずの場所」「twitter」「Facebook」
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