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すまん耳とれた
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「重松清 / みぞれ」

久しぶりに読んだ重松さんの短編。
相変わらずといえば相変わらずな文章だし
相変わらずな内容なので、特にあらためて抱く感想は無いかも。
もちろん良い意味で。マンネリもなく。

ひとつ思ったこと。これは僕が今の年齢だから共感する事かもしれない。
子どもができない30代後半の夫婦の話。
現実的に妊娠は難しい、という医師の診断を受けてて
お互い二人で生きていく決意をする。。。

毎年の年賀状はみんな面白いように、子どもの成長報告になっていく。
30代前半、新婚当時はなにも思わなかったが
今では毎年のお正月に、重い空気を作り出す要因になる。
という話。もちろん話として、結末に救いはあるんだけど。

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最近の僕のまわりの人は、みんな子どもが居たり、できたり。
子どもが出来ることは、もちろん素晴らしいことだし、おめでたい事だ。
だけど自分の幸せを、人に押しつける事になってはいけないなあ。
自分がそんな風に思っていないとしてもだ。

子どもが出来ないで悩んでいる夫婦って普通に多い。

僕は子どもどころか、結婚もしてないけど、将来そんな時が来たら
その気持ちを思い出せますように。世界は自分ひとりじゃない事を。
浮き足だって、人の気持ちが分からなくなりませんように。
そうゆう気持ちにさせる重松先生は、やっぱりすごい。


子どもが出来ることは幸せな事。
できない事は決して不幸じゃない。
のだ。

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The End 224 事務所前 / Nikon FA

「Trinograph.」「とりあえずの場所」「twitter」
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Comment

トリノ

2011/03/25 13:52 ・・・EDIT

  自分の事だけじゃなく、人の立場に立って少しでも想像できるということが、人間的に豊かという事なんじゃないかなあ。と思うんだ。結果的になにも出来なかったとしても。ね。

hal

2011/03/24 23:31 ・・・EDIT

  重松さん家族だったり友情だったり、人間関係の描写が細かいなと感じた記憶があります。かれこれ3年近くご無沙汰ですが。

こどもの写真付きの年賀状は、人によって解釈いろいろらしいですね。
welcomeな人もいれば、そういう気持ちになれない人もいますよね。きっと。私もそこはきづく人でありたいなと思います。


 

 

 

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