DATE:2016/03/22(Tue) 09:19 No.1930

「北野武 / 龍三と七人の子分たち」
たっちゃんが面白かったといってたんだけど、目黒シネマでやってたの見逃して。
でも新作でみらまでもないんじゃないか、、という感じだったけどみごとに準新作になり、誕生月の割引もあったので。
ちなみに僕は北野映画に疎い。「菊次郎の夏」とか「キッズリターン」とか「3-4x10月」とか「あの夏、いちばん静かな海」とか。
、、それなりにみてるな。でも「アウトレイジ」でダメだった。ダメに決まってるのになぜか映画館でた気がする。それから距離を置いていた。
組を引退したものの、ヤクザの性分が消えない為、普通に生きていけない龍三。そんな中、龍三はオレオレ詐欺にだまされそうになってしまう。それを機に昔の仲間を集め、組を再結成することになる。年齢に関係なくまだまだいけると思っている彼らだが、行く先々で騒動を引き起こしていく。そしてオレオレ詐欺を初めとする、若いグループの全貌が見えてくる。
賛否あるみたいだけど、僕は面白かった。バカバカしくて良かった。中途半端に哲学とか説教とかなくて良かった。
たっちゃんは「ずっと笑ってました」と言ってたけど、僕もずっと笑っていた気がする。
わかりやすいしシンプル。元ヤクザだけどジジイだからかなり頼りない。威勢だけ。でも頑張っている感じが良い。
老体に鞭打ってかなり無理しているのに、まったく認めない感じがすごく良い。
男には、枯れる美学なるものがあるのだ。肉体は衰えど捨てられない気持ちや義理や人情があるのだ。
主人公、龍三親分がおれおれ詐欺の電話にまんまと引っかかるんだけど、本当に親身になって心配する。
でもお金がないから、指を詰めて勘弁してくれないかと本気で言う。バカだけど、愛がある。
口も悪いし、横柄だし、不潔だし、酒癖も悪いのに、出るとこでるし、涙もろいし、愛があるのだ。
若いインテリ系な輩が、ITやネットワークを駆使してアコギな商売をしているんだけど、
ある事件がきっかけで彼らに対して宣戦布告する。中尾彬の使われ方が雑すぎて笑うわ。
ぶっちゃけた所、傑作とはいえないかもしれないけど、たけしらしいユーモアが全編に流れてて、良かった。
主人公が70代の老人たちなので動きもテンポも遅いけどが、逆に気楽に見れた。終わり方も妙に引っ張らない感じで好きです。

The End_1552 新代田 / PLAUBEL makina 670
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