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みんなどんどん消えていく
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「村上春樹 / 国境の南、太陽の西」

もう改めて言う事でもないけど、僕は村上春樹が大好きだ。
短編には短編の、エッセイにはエッセイの良さがあるけど、やっぱり長編が好きだ。
この作品は長編と位置づけられてるけど、ねじ巻き鳥クロニクル、1Q84なんかと比べると僕の中では中編。
「多崎つくる~」とか「アフターダーク」とか上下巻でないものは僕にとって中編です。中編作品で一番好きなのはこれかも。

戦後の子どもが多かった時代に生まれたハジメは一人っ子だった。そのことに引け目を感じながら生きていたハジメは、小学生の頃に、同じく一人っ子で足を引きずって歩く女の子、島本さんに出会う。二人は決定的に惹かれ合い、自然極まりないなにかで結びついていた。しかし中学に進むと自然に二人は疎遠になってしまい、二人で聴いていたナットキングコールの「国境の南」を一緒に聴くことはもうなくなった。

あらすじは本当に序盤のもので、ハジメが中学生、高校と進学し、できたガールフレンド「イズミ」という女の子が出てくる。
そしてもっと話が進み、ハジメは大人になり仕事をバリバリこなしもする。それなりに長い期間のことを描いた物語。
でも根本は最初っから変わってないことを最後まで読んで思わされる。いくら時間が経っても変わらないものは変わらない。
それは良いことも美しいことも、悪いことも汚いことも、全部積もっていき、その上に人格という物が屹立してる。

だから日々想像力を働かして、丁寧にタフに生きていかないと、後でこんなに困ったことになるよ。という教訓めいた言葉はないけどそう思っちゃう。
全体的に、こんなにホラーな作品だったっけ?というのが率直な感想で、いろいろ忘れていた。
扱ってる題材が不倫めいた話だし、そんなに爽やかなイメージではなかったけど、あくまでも恋愛を描いた物語だと思っていた。
でもこれは完全にホラーだ。タクシーの中からじっと僕を見ている人のシーン。僕は鳥肌が立った。「こわ~」って声が出た。かなりリアル。

島本さんが現れるときはいつも雨が降っている。そしていつも青い服を着ている。
僕の中のイメージは「海辺のカフカ」の佐伯さんっぽいんだよな。。ワンピースをさらっと着ている女性。
でも大人になってから出てくる島本さんは実は○○○で、全部は○○○なんだっていう解説を読んだ。
だとしたらやっぱりホラーだ。でも再読してもまだ僕の村上春樹ランキングではかなり上位にくいこむ好きな小説でした。

よく僕が言う好きな村上春樹ランキング、このさい作ってみようかな。。村上春樹再読イヤーだし。

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The End_1465 洗足 / Nikon F3

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