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赤い唇のためのバレエ
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「三島由紀夫 / 命売ります」

「ねじ巻き鳥クロニクル」は随分前に読み終わっていて、その感想を先に書かないといけないんだけどうまく書けない。
難しいことを書くつもりはさらさらないんだけど、なんだか手が進まない。まだ咀嚼中なのかもしれない。
目の前にある課題みないな物の、ある意味での答えをとりあえずでも出さないと先に進めない自分。
だけど違う小説を読み出して新しい物語の中に飛び込んでいる。あまり良いことではないんだけど、今はちょっとしょうがないみたい。

広告会社に勤務する山田羽仁男は、ある日突然世の中が無意味と感じ自殺を図るが失敗した。目を覚ますと病院のベッドの上におり、空っぽな世界が羽仁男の前に広がっていた。羽仁男は死にたいと切望しており、その為新聞の広告に「命売ります」と出し、自失のドアに「ライフ・フォア・セール」と看板を掲げた。そこに依頼人の老人がやってきた。老人は50歳年下の妻、るり子が不倫をしているので、その間に入りその不倫相手にるり子共々殺されて欲しい。というものだった。

三島由紀夫の小説はメジャーな所しか読んだことがない。しかもかなりの昔。
金閣寺、豊穣の海シリーズ、潮騒、仮面の告白ぐらいかな。豊穣の海シリーズは再読したいけど、かなりのテンションを必要とする。
本屋さんを冷やかしていると、再版で平積みしてあったこの本を見つけた。POPですごくプッシュしてて、買ってみた。
ビレバンとかのPOPに弱い僕。でもこうゆう中編の気軽な三島由紀夫ってイメージ無かったのでちょうど良かった。

命を惜しんでない、むしろ死にたいと切望している人間ほど最強なものはないみたい。
極道精神にも似た静かなる覚悟、命を失うことに対して全く怯えない男前で人間離れした姿が見える。
どんなに無理難題でも命が惜しくない、むしろ命を奪って欲しいと思っているので全て快諾する。
羽仁男にはリスクというものが存在しないのである。

帯には衝撃のラスト!と書いてあったけど、そこまでのどんでん返しではありません。
だけど、羽仁男の心の動きはとても面白い。「三島の考える死とは」という一文には考えさせられる物がある。
全体的にエンターテインメント小説の部類になると思う。エピソードごとに別れてて、それが最後に収束するパターン。
短い連続ドラマを見てるようなイメージに近いかもしれない。映像化すればいいのに。濱マイクみたいな感じで。

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The End_1396 中目黒 / Nikon F3

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