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お互いが沈黙を選んだ 
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「牧村一人 / 君を覚えてる」

久しぶりにエンタメ的な小説を読みました。
「ねじまき鳥クロニクル」が終わって、とりあえずなんか普通なの読みたいと思って本棚を物色してた。
タイムループ、タイムスリップ、タイムトラベル。いろんな呼び方があるけど、そんなSF物だと思っていた。
当たりっちゃあ当たりだったんだけど、良い意味でも悪い意味でもちょっと不満は残った。

子供時代の一時を過ごした町に戻ってきた主人公。やがて身に憶えのない記憶が度々フラッシュバックするようになる。それはどうやら別の世界線の記憶だった――。干渉する並行世界、そして起きる悲劇とループの果てに掴む未来とは。

面白かった。序盤、青春小説まるだしの流れで、30半ばの男性が読むにはちょっと気まずかったけど。
でもそれはそれで新鮮だったかもな。主人公の恋人のハム子(公子)という女の子がすごくよい子だった。
「君は絶対にハム子を放してはいけない、あんなよい子そう居ない」と言われるシーンがあるんだけど、大いに賛同した。
そうゆうジュブナイル的な流れから少しだけホラー感を匂わせる展開は、読む物を引きつけた。

エヴェレット解釈=パラレルワールドの存在を肯定したものと、コペンハーゲン解釈=世界はひとつきり。
という専門語の説明も難しくなく、さらっとしてるので気楽に進むと思います。
中盤からはしっかりSFで、細かい引っ掛けとネタ公開が続く。それはそんなに大がかりな物ではなかったけど、まあ。
そしてやっぱりホラー感は多かったと思う。ホラー苦手の僕でも読めるあれだけど、個人的にはあまり趣味ではない。

なんかSFだから超非現実的で良いんだけど、ちゃんとロジカルに物事が進む感じはとても好きでした。
結局さ、SFだからぶっ飛んで良いのだ。という前提で物事が進むのはあまり好きではないんです。
それだと何でもありの気がして。ある程度の制限がないと、物語は面白くない。それは物語だけではないと思う。
という訳で概ね良い印象でラストまで一気に読めたので良かったんだけど、ひとつだけ文句がある。

本文中にロバート・A・ハインラインの「夏への扉」の話が出てくる。
どこでも名作とうたわれているあの小説。猫があれしてあれするやつだけど。その小説のネタバレめいたものが書いてある。
そして「未読の人はごめんなさい、ここネタバレです。でもあんな名作、まだ読んでない人なんていないと信じる」と書いてある。
僕、読んでない。なんかすんません、でもこれありなんかな。。とりあえずいつか読もうと思っていたあの小説は、今のところ読む気はしていない。

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The End_1390 目黒本町 / Nikon F3

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