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鍋の火が気になる
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「グザヴィエ・ドラン / 胸騒ぎの恋人」

シアターで見たときは先に感想をかくことにしてるんだけど、展示会やなんやでバタついしまい、後回しに。
目黒シネマでやっていたグザヴィエ・ドランの二本立て。グザヴィエ・ドランという人間について。
いでたつひろくんと良かった映画の話をしていて、真っ先にこの人の名前があがった。
それから色々な人に聞くとみな口をそろえて賞賛していた。という訳でそこまで言うなら、と体験してきました。

異性でありながら親友同士だったマリーとフランシス。苦しくも二人がニコラという男性に恋に落ちてしまう。二人はニコラの思わせぶりな言動にいちいち期待し、苦悩する。片思いの駆け引き、嫉妬、妬み、エゴという様々な人間の奥底にある本質の部分に触れる。

グザヴィエ・ドラン。彼のことを調べると「美しき天才」とか「若きカリスマ」とかどこにでも書いてある。
先にそうゆう情報が多くなると、一気にミーハー拒否症が出てしまい、まずそこで壁が立ってしまう。
でも同性からみても彼の美しさというのには共感できたし、キレイな人だなー、と素直に思う。
でも最後までそのミーハー拒否感から脱却できない部分はあった。それはもう彼の映画どうこうではなく、自分の問題だけかもしれない。

冒頭からなんかいままでみた映画と違うような雰囲気がした。たぶん、その時はそう感じた。
今となってはその時に自分の中の「ドランテンション」みたいなものが変な風に上がっていたのかもしれない。
興奮して、冷静じゃなかっただけなのかは分からない。たぶんちょっと混乱してたのかもしれない。良い意味で。
どちらにしても世界に引き込まれたのは間違いないです。特別目新しい表現って訳じゃないのになんだったんだろう。

冒頭はドキュメンタリー風に撮られたいろんな人の体験談。不自然にもとれるズームのインアウトの繰り返し。
本筋にはいると映像は基本的に全ての距離が近い。背景がどうこうではないくらい近い。被写界深度も浅い。だからシチュエーションも想像する。
これは個人的にはあまり好きではなかった。近くて近くて。自分でファインダー覗いてたら絶対に一歩、二歩下がってしまう距離感。
それが天才と凡人の境目といわれたらぐうの音も出ないです。でも本当に近かった。かなり嫌だった。

あとスローモーションの使い方。人が歩いてる後ろ姿、超スローモーション+キャッチな音楽。そしてそれなりな長回し。
人の後頭部を撮るのが好きなのかな、そうゆうカットは多かった。これもあまり好きではなかった。
だってただ歩いてるだけで、特に意味もないシーンを格好良く撮っているだけ。格好いいのかもしれない、でも物語とは関連がない。
そのことには後で触れますが、それは僕の中でファッションでしかないんです。そんなものは物語に肉付けされた不必要なものに見えてしまうのだ。

物語について、ここからネタバレします。でもそんなにたいして深い話ではないので、ネタバレもなにもないかも。

結果から言うと物語に関して心が動くことはあまりなかった。同姓愛、若さ、友情の境目、性のありかた、社会。
色んな要素の中で細かい心の動きが描かれているのは分かった。そうゆうのはとても好きです。
でも物語としては、友達と同じ人を好きになってしまった、そして二人とも内的自己と外的自己の間で葛藤する。静かに狂う。
でもてんやわんやあった後にお互いが好きになったその相手は、別にどちらにも興味がなかったりする。

そして二人は友情を取り戻し、関係はより結託し、絆に近いものになる。。でもまた同じことを繰り返す、、
これはそんなに珍しいものではない。わりと腐るほどある。特にコミックの分野でありふれている。BOYS BE 的なあれだ。
そうゆう目新しい話ではないものに、美しき天才、目新しい撮り方、キャッチな音楽、そして同姓愛という要素がくっついてくる。
僕的には、、大した話じゃないのに、いろいろオシャレ要素がくっついて、なんか良い感じになってるだけ。という風に感じた。

だけど最初に書いたように、その時の僕は「だまされないからな!」という斜に構えた自分だったと思う。ニュートラルでみれていなかった。
映画は、言葉にできない心の動きという僕好みのものなのに、素直になれなかった。それは「若きカリスマ」的な言葉が邪魔をしたかも。
でもなんだろひとつだけ言えるのは、みて良かったし全然嫌いじゃない。ここまで僕の文章が進んるのはやっぱり影響力の大きさは否めない。
特に若い人、それこそ10代20代の人たちがみたらそりゃ感化されるわな。というのは想像できる。

でもさ、やっぱり僕が映画をみるうえで一番重要に思うファクターは、美しい監督でもなく、俳優でもなく、音楽でも撮り方でもなく、物語なんです。
もちろん物語の他に、監督も、俳優も、音楽も撮り方とかでテンションも上がるけど、やっぱり一番は物語なんです。それだけは変わらない。
とりあえずこの時点で僕のグザヴィエ・ドランランキングは、そんなに高いものにはなっていませんでした。
、、がっ!次の「わたしはロランス」をみて僕は全ての意見を覆すことになります。といったら大げさか。。

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The End_1369 代々木上原「ONE RACK」/ PLAUBEL makina 670

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