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人類における共有財産のゆくえ
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「岩井俊二 / 花とアリス殺人事件」

おかげさまでデビッド・リンチを大好きになったんだけど、ここまで立て続けにみるとさすがに疲れてくる。
なのでちょっと、気楽でかわいい映画をみたいと思って、久しぶりにアニメをみることにした。
といっても岩井俊二の「花とアリス」のアニメ版。実写の前日譚らしいです。実写の始まり方が思い出せないけど。。
アニメで柔らかい光の表現してたのは、いわゆる岩井俊二的なあの表現なんだろう、とてもきれいでした。

転校してきた中学三年生のアリスこと有栖川徹子。新しいクラスにはどこか異様な雰囲気があり、明らかにアリスはつまはじきものにされた。アリスは不思議に思い色々と調べているうちに、1年前にクラスでおこったある事件のことを知る。そしてアリスが引っ越してきた家の隣には「花屋敷」と呼ばれる家があり、そこに住む花という少女は不登校で家に引きこもっていた。アリスは花がなにか知っていると感じ花屋敷に潜入する。

この映画、おもしろいなー!という感想を持つ人はそんなに多くない気がする。
テンポはそんなに良くないし、アテレコが悪いのかセリフが悪いのか、なんか不自然だし。
劇的に物語は動かないし、いわゆる日常が淡々と語られるタイプの物語なので。
でも僕は好きだったんです。なんでしょう、好きだったんです。背景の絵の表現もとても好きでした。

女子中学生同士の微妙な年頃の、微妙な関係。男子のそれとは絶対的に違う物があるんでしょう。僕には永遠に分からない。
それでも共通する部分もあるみたいで、同じ人間として誰にでもおこるであろう普遍的な通過儀礼みたいなものがみえた。
元気で豪快なアリスでさえ、なんとも精神的に安定しない雰囲気がしたり、とても微妙な心の動きを描いていると思った。
そうゆう微妙な所を物語にする岩井俊二が大好きだったりするんです。アニメでも映画でも小説でも。

僕は男だけどその頃の時代の自分を思い出すきっかけになりました。子どもと大人のちょうど間の時期。
急にいろんなことが分かってきて、必要なものとそうでないものが自分の中でうまく分けられなくて、
必要でない、答えのないものまで真剣に考えてしまい、悩み、神経をすり減らす時期のことを。
今考えると自分と世界、社会との繋がり方を確立する時期だったんだと思う。

映画を見てて本筋とは関係ないそんな雰囲気を僕は感じてしまいましたが、決して暗くなくめっぽう明るい物語です。
リリィシュシュ的なあれはまったくありません。そしてちゃんと殺人事件?も進みます。ひっかけもなく、オチもまったく劇的じゃないけど。
きっと世界に自分の場所はあるし、それは一人でもきっと見つかるけど、二人ならもっと楽しいよね。
という雰囲気がとても微笑ましいです。同時にそんなに綺麗じゃないよ、とニヒルな感情も抱いてしまったけど。

そうそう、アリスが昔からやってたバレエを引っ越し先でも始める時、旧友に教室を紹介されるシーンがある。
それが僕の家のすぐ近くにあったバレエ教室だった。それで思い出したんだけど、実写でもそこでロケしてたんだった。
今ではその教室は閉鎖・解体されて跡形もないけど、小さい女の子が頭にお団子つくって、レトロな建物に入って行く光景がすごく良かったんだ。
今でもその跡地前をしょっちゅう通るくらいの近所なのに、まったく忘れてた。なんでもすぐ忘れていっちゃう。困ったもんだ。

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The End_1367 下馬 / Nikon F3

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