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マイ・銅像・イン・赤羽
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「そして父になる」

是枝裕和監督作品。カンヌ審査員賞で世間を賑わしてたので存在は知っています。
この監督の作品はあまり知らなくて「誰も知らない」「空気人形」とか存在は知っててもみてない。「奇跡」はくるり効果でみた。
僕の中で行定勲監督となぜかカブるんです。行定勲作品はわりと好きなので、話をしてると不便な時がある。
「そして父になる良かったよ」→「監督だれ?」→「是枝裕和」→僕の脳内では「行定勲」→「良いよねー!」というすれ違い。

野々宮家は大手建設会社に勤めるエリート家族。都心の高級マンションに住み、清潔で上品な家庭。子どもは純粋で行儀が良く、ピアノを習っている。ある日病院から子どもの取り違えの可能性があるという連絡が入る。取り違えの家族は斎木家、群馬県で電気店を自営していた。斎木家は取り違えの子どもを含め3人兄妹、自由奔放に元気に育っている。野々宮家とは極端に違う生活をしている家族だが、戸惑いながらも子ども交換の準備期間に入る。

僕が福山雅治の映画をみるとは、、この映画ネタバレどうこうの映画ではないので壮絶に語ります。気にする人は読まないでください。
「子どもの取り違え」がメイン主題になってるこの作品。昔は、特に戦時中は多かったみたいだけど現代でもあるのかな。
簡単に言っちゃうと、血が繋がっていることが親子か、生活を共にしたことが親子か。の問いかけ。正解、不正解の話ではない。
そして子どもにとっては、そんなことはどっちでも良いことで、大人が勝手に決め勝手に押しつけていることにすぎない。ということ。

野々宮家=福山雅治と、斎木家=リリー・フランキーのコントラストがとてもまぶしいです笑。
子どもに教育として自分の価値観、理想を押しつける父親。片や雑に、適当に、自由に放ったらかしている父親の対比。
野々宮は、自分の中にある理想の父親像を演じ、子どもに押しつける。それが子どもの為になると確信しながら自己満足する。
子どもはそれを純粋に受け止める。そしてできあがった子どもに満足する父親。「どうですかうちの子素晴らしいでしょう!」と。

そこまでして育てた最愛の息子が、実は自分の子ではない。という皮肉。そして本当の血の繋がった子どもは、乱暴で粗野な子どもだった。
物語は進み、子ども交換の準備として、段階的に子どもに生活に馴染ませていた。野々宮の息子はとても上品だったけれど、違う環境にもすぐ慣れる。
そして斎木家で生活するにつれ段々乱暴な子どもになっていること。それ以上に自分に見せなかった屈託のない笑顔をしている子どもの顔。超皮肉。
それを見て今までの野々宮の考えや、囚われていた見えないなにか。子どもに押しつけていたことは、自分のコンプレックスということに気付く。

地味な映画だけど僕は好きでした。そもそも地味で静かな映画が好きなんです。でもちょっと思ったのは。。
野々宮が自己と会話し、反省し、考え、そして段々と父親になっていく様が描かれている。だから斎木家の父親像が大正解のように映る。
斎木家も反省する部分があり野々宮家に近づく部分がある。というイーブンな関係の方が気持ち良かったんじゃないかな。
正解、不正解なくどっちも良いんだけど。という意味の映画だったら。と思った。

世の中に絶対という物はほとんど無いけれど「死」と「生物学的に親子」ということだけは絶対と言い切れるものがある。他にある?
でもその絶対的なものが崩れ、全然知らない子どもを「はいこっちが本当のあなたの子どもです」といわれても「はいそうですか」となる訳がない。
やっぱり気持ちの部分が大きい。もしかしたら遺伝子ではなく生活が人を作るのかもしれない。生みの親より育ての親ってか。
僕に生物学的な子どもはいないけど、お子さんをお持ちの方は僕よりももっと考えさせられると思います。ぜひみてみてください。

看護師の件は必要だったかな。。中途半端なクライム感が出てたかもしれない。
「俺のお母さんだから」という子どもの言葉は少し響いたけど。それも「生物学的に子ども」という意味での皮肉かも。
全編、フィルム的な粒子感溢れる映像はとても好きでした。是枝裕和作品、他のもみてみたい。
でもどこかミーハー感を感じてしまうのは僕だけか「永遠のゼロ」よりはミーハーじゃないか、笑

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The End_1305 羽根木 / Nikon D610

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