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伐採の親方の話
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「思い出のマーニー」

どうせいつかみるんだろうし、それなら早くみちゃえと思って。
しかし昨今のジブリアニメは、内容どうこうの前に絵が綺麗すぎです。綺麗すぎて全然良くない。
前ボケ後ろボケ的な被写界深度の表現を、アニメでやる所もまったく好きじゃない。
そこまで写実化するのであればアニメでやる必要があるのだろうか。実写でよかろう。

札幌に住む12歳の少女杏奈は、心に傷を持っており大きな苦しみを抱えながら生きていた。杏奈は一緒に暮らす両親とは血が繋がっておらず「おじさん」「おばさん」と呼んでいた。持病であるぜん息も快方には向かわず、医者の勧めで夏の間だけ海辺の村で療養生活をすることになった。父母の元を離れ親戚に家での生活は気楽なものだったが、心の傷は癒やされなかった。ある日美しい湿地の向こう側に古い洋館を見つける。それをみた杏奈は不思議な既視感を覚えた。それは湿っ地屋敷と呼ばれる、ずっと空き家になっている建物だった。

率直にいいます。冒頭は物語に引き込まれてワクワクする。だけど途中まっったく感情移入しなくなり、内容も暗喩めいてイライラしてくる。
そして物事も断片的過ぎてなんだかわからなくなった。どうせ二重人格とか夢オチとか、妄想が実体化したとかだろと思ってみてた。
廻りのキャラも特に魅力を感じないだけでなく必要性すら感じられなくて、これは回収されない伏線なんだろうと勝手に決めて適当にみてた。
いままでのジブリ作品でワースト1になりそうだな、、と思ってみてた。途中までは。

マーニーが登場するシーンはかなりの心霊現象でした。とても綺麗な背景とあたりさわりない綺麗な会話でごまかされているけど、かなり心霊。
夜中、杏奈が一人で泣いてる湖畔に手こぎボートがある。火のついたろうそくがのっている手こぎボート。。
そんな恐ろしい乗り物で真っ暗な湿地帯を進み、廃墟の洋館に向かう杏奈。そんな恐ろしいことよくできるな。。
そしてその洋館では、金髪で、フリフリドレスの明らかに日本人じゃない女の子が出迎える。ホラー臭しかしない。

その後も杏奈とマーニーが会う場面ではいつのまにかマーニーが現れ、別れはいつも唐突で気絶するかのように訪れる。
そして杏奈は必ず道ばたで倒れている所を発見される。かなり殺人事件臭がする。良く寝落ちもしている。これは夢オチ想像をしても不自然ではない。
なんかわかんないけど「こっち側」と「こっちではない側」を行き来しているということは想像できる。
だけどその方法も理由も分からないし、説明もなくすべてが唐突。中盤から終盤にかけて話はもっと断片的になり、なにがなんだかわからなかった。

だけど最後の急展開で、僕はその感想をひっくり返さないといけない。ジブリの中で一番にはならないけど、上位にくいこむものになってしまった。
これは前半の残念な感じがあった為にそう思うのかも知れない。そう思ったので僕はそのままもう一度最初から見てみた。
急すぎてなんのこっちゃなセリフも、二回目だと心に響くものがあった。そして正直に言うと、僕は少し泣いた。
大して複雑な引っ掛けでもないし、とても丁寧なしかけとは思えないものなんだけど、僕は少し泣いた。たぶんそれは物語どうこうではない。

「淋しい人だったけど、いつもいっしょうけんめい生きていた。幸せになろうと笑顔で前を見ていた。」
という言葉が心を打った。あとはみてみてください。とてもオススメです。

細かい所で不自然に感じる所や、不親切な所、いらなかったシーンとか、いろいろ思う所はある。
いままでのジブリにはない経済面だったり俗世間のキーワードが多かったりもちょっと嫌だった。
なんか腑に落ちない部分は多かったけど、それでももう一回みても良いなと思ってる自分がいます。
そして最終的にこの話は、やっぱり心霊現象ということで僕の中では落ち着きました。

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The End_1297 渋谷 / Nikon F3

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