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磁場の乱れ、その3
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「ほとりの朔子」

なにかと話題の二階堂ふみがでてると、どうせ話はブラック方向になるんでしょ!という偏見の眼差しでみてしまう。

大学受験に失敗した朔子は、夏休みを過ごすために海辺の街で2週間過ごすことになる。その提案したのは叔母だった。朔子は叔母と一緒に、叔母の幼なじみや、その甥の孝史らと出会い、のどかな街でひと夏を過ごす。

とても良い意味で言います、これ超モラトリアム映画でした。愛すべきモラトリアム。
ガリ勉だったのに志望校にすべて落ち浪人した女の子、朔子の9月になる少し前の話。
ずっと何かのレールや決まりのなかで、何も考えず勉強だけをやってきた女の子。
しかし一回の失敗で社会に置いてかれ、現実には意外と自分の居場所がなかったことに気付くという物語。

女性目線の物語なのに、自分に置き換えてみてしまった。義務教育を終えて高校を卒業した頃の僕。
今まで想像もしない自由さ、というかほったらかし具合にどうしたらよいかわからなくなった。誰にも指図されないという自由と恐怖。
自分で作らないと自分の居場所なんてないこと。逆をいえば、今までずっと誰かに決められて生きてきたということに気付く。
今考えると、それは社会への関わり合い方を調整する期間だったのかも。どう生きるのかちゃんと考えなさい。といわれていた時期。

幸か不幸か、僕は今の生活や仕事の方法を選んだ人間だけど、それは結果であって、それに至るべく葛藤は多々あった、と思う。
だけどその時に戻ったとしても、僕は同じ選択をするはずです。それは綺麗な言葉だけど、覚悟に近いものなのかもしれない。
ちゃんと考え、悩み、少しのきっかけと後押しがあって自分で選んだ道なので、あまりそのことで愚痴は言わない人間だと思う。文句は言う。
世の中、自分で選んだくせに愚痴ばかりの人は多い。そうゆう人を見るとわりとイライラしてしまう。

これは単に仕事だけのことではありません。男性も女性も、仕事も子育ても、全部同じ。
自分で望んだのに愚痴ばっかりの人をみると、じゃあやめればいいのに。と単純に思ってしまう。でもそれを言葉にすると
冷たいとか、現実をわかってないとか、理想論者とか「君は自分でやってるから良いよね」とか謎の言葉まで言われるので、言わないようにしてる。
だけどせっかく生きてるのに愚痴ばかりなのはとても損をしてると思うんです。そんなならやめてしまって他のこと探した方が100万倍良いと思う。

かなり話がそれました。。映画の中の彼女には、そうゆうなにかのレールから外れた時点で、絶対的に時間が溢れて余っていた。
その光景はみてて懐かしい気持ちであふれた。愛すべきモラトリアムの光景がそこにあった。ぱっと見はダラダラその日暮らしなだけだけど。
最初に書いたけど、二階堂ふみがでてると、どうせ話はブラック方向になるんでしょ!と勘ぐってみてた。
あの子は「ヒミズ」くらいしか知らないんだけど、少女感と官能感が混ざったとても不思議な子だな。という印象。

甥っ子の孝史と二階堂ふみがデートするシーンがあって、朔子が待ってて、そこに小走りで向かって行く感じ「待った?」「ううん」的な会話。
朔子と孝史は会話する。朔子「これって駆け落ち?」孝史「駆け落ちってなに?」
もう「駆け落ち」って言葉は死語なのかしら。その流れで映画のスタンド・バイ・ミーの話にもなる。
朔子「こんな映画あったね。死体探す昔の青春映画」 孝史「知らない」僕はこの会話に時代の流れを感じたよ。

二階堂ふみなのか、監督の指示なのかわかんないけど良い所。セリフなんだかアドリブなんだかわからないくらい自然でリアルな話し方。
とても好きでした。そして甥っ子の孝史がすごく良くて、迷いながらも世界を変えようとする。
孝史はラブホテルでかけた曲。T Rexではなかったけど、孝史は孝史なりに世界を変えようとしんだ。
この映画はとてもしっかり青春映画でした。

一番好きだった会話。
朔子「私たちが考える遠いっていうのと、世界中回ってる人の遠いって違うんだろうね」
孝史「おんなじだよ、どこへいっても。同じ」
この閉塞感あるけどなにもできない。なにもできない自分のちっぽけさを分かってしまい苦悩する感じがすごく好きだった。

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The End_1112 多摩川 / Nikon D610

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