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空気の読めない集団
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「アイガー北壁」

「岳」かりにいったらいっちょ前に貸し出し中で、そうなるとみたくてしょうがなくなるので登山物を。
今関ちゃんにかりた井上靖の「氷壁」を読みながら漫画版「孤高の人」を読んでいる。
しかもちょっとだけ夢枕獏の「神々の山領」も読んでいる。そしてこの映画、なんか山だらけだ。
ぜんぶ同時に進めすぎて頭の中がわちゃわちゃしている。とりあえずいま僕は山に登りたい。

ベルリンオリンピックを控えた1936年のドイツ。ナチス政権下のドイツは、世界に力を見せつけるべく、アルプスの名峰アイガー北壁のドイツ人初登頂を望んでいた。そして成功者にはオリンピックで金メダルを授与するとした。山岳兵隊のトニーとアンディは世界の難攻不落といわれていた山々を踏破し、実力派の登山家と噂されていた。二人は「殺人の壁」と恐れられたアイガー北壁に挑戦する決意を固める。

この一言で完全ネタバレになっちゃうと思いますので、一応先にいっておきます。
「この映画、救いがまったくないな。。」そして実話を元にしてるということが、後押ししてまたリアル。
映画としてはとても素晴らしい作品に入ると思います。ただ、見てるだけで寒い、恐い、痛そう、と
とにかく辛くなってくる。そう、みてる僕は「アイガー北壁登攀」を疑似体験させられたのである。

とにかく一番先に思うのは「この映画どうやって撮ったんだ?」という疑問。確実に実写でそのアングル?という箇所が何回もある。
CGの使用はあると思う、ないのかな?わかんないけどとにかくリアル。高さとかすげえリアル。
今度書くけど、この後にみた「バーティカル・リミット」はK2での話なんだけど、もう背景が埋込みまるだしで、不自然な距離感。
この作品はそうゆう不自然さがまったくない。これは「点の記 劔岳」の時も思った。相当な撮影での苦労が映像にでてた。

物語はドイツの威信をかけ挑戦する若者二人。なんだけど、トニーのかつての恋人であるルイーゼがまた良い。
ルイーゼはベルリンの新聞社に勤めてるんだけど、二人の挑戦を記事にするべく現地に行く。
彼ら二人の極限状態での命がけの登攀。と、麓でイベント大好き高みの見物的な富裕層の人達。その温度差。
その中で彼女は自分の意見をまっとうするのだ。彼女の大きな決断の瞬間、僕は小さくガッツポーズをした。

、、でも少しだけ思うのは、命をかけてる彼らの事をルイーゼの上司は「記事になるから撮れ」という。
ルイーゼは良心の呵責からか迷い、行動に起こせない。でも僕なら撮る。命をかけてるからこそ撮らなきゃと思う。
行き着く先が利益重視の商業主義だからルイーゼは撮れなかったのは分かってる。でも僕なら撮る、望遠レンズ持ってないけど撮る。
例えば、お葬式の光景を写真に撮ることが是か否か。というか9割が否でしょう。でもぼくは是な人間です。

彼らを救って欲しいと他の登山家に願い出るルイーゼ。だけど、その願いを聞いている登山家たちの表情は暗い。
これハリウッド映画だったら違うんだろうな。困ったときのヒーロー見参的な。でもこの映画にそんなものはない。
こうゆう所に愛すべくヨーロッパ映画のいい所が出てると思った。派手じゃないのだ。無理なものは無理なのだ。
鬱映画といえば鬱映画なんでしょう。でもしっかり忘れられない映画になりました。

しかしこの映画、山の冷酷さがすごいあからさまに出てる。かなり皮肉な描写。
猛烈に牙をむいたかと思ったら、いきなり朗らかなスイス&牧歌的な風景。そう、ハイジ的な、汽車とか走っちゃって。
このコントラストに、自然の驚異と偉大さを感じてしまった。人間の小ささ、無力さも。
今僕は山に登りたいとかいたけど、こんなことは一生できないし、したくない。なんせ高所恐怖症なもんで。

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The End_1063 錦糸町 / Nikon F3

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