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ナウい左官屋
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「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」

久しぶりのシアターで早稲田松竹二本立て。ジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督作品特集。
こないだりょうくんと映画の話してて。イニャリトゥ作品と言えば、という話題に、僕はファンなので大体好きだけど
一番と聞かれたら「BIUTIFUL」になる。となるとハビエル・バルデム。彼を有名にしたのはノーカントリーなのかな。
ノーカントリーといえば、ジョエル&イーサン・コーエン監督作品。という流れで今日があるのかどうかはわかりません。

1960年代ニューヨーク。まだマスコミもレコード会社も成長途上にあった時代。シンガー・ソングライターのルーウィンはライブハウスで歌い続けているが、なかなか芽が出ない。音楽で食べていくことを諦めようかと思うことがたまにある。
それでも自分の廻りにいる友人たちの力を借りながら、彼は迷いながらもピュアに音楽を奏でる。そんな彼の1週間を綴る。

好きな雰囲気の映画でした。ディランが影響を受けたデイヴ・ヴァン・ロンクというシンガー
がモデルになってるんだけど、その人はあまり知らない。そもそも僕、外国のも日本のもフォークにとても疎い。
ディランは好きだけど、うわっつらくらいで、好きと言っているレベルだと思う。
だけど単純にリズムは好きだ。ブルースも好きだ。ギターで真似しようとしてもできないけれど。したい。

彼は住所不定で、酔って他人の歌にケチをつけ、知り合いの彼女を妊娠させ、中絶の費用を他人に借りようとする。
いわゆるダメ男。でもとてもピュアで、かつ悪い男ではない。そして歌とギターはうまい。
キャリー・マリガン演じる妊娠した女の子に詰められるシーン。なに言われても「YES」しか言わない彼。
僕はそれをみて同情以上の感情を抱いた「ダメ男」っていうなにか不思議な魅力って絶対にある。

コーエン兄弟の映画って、基本的に災難がいっぱい降りかかる印象なんだけどこの映画も特に良い話はあまりない。
一応「一週間」という期間を描いた物語なんだけど、期間中良いことはほぼない。
でも彼はなにも言わない。他人が立ち入ってきたらすげえ怒るけど、基本的にはなにも言ってなかった。
すごく共感した部分で、男性ってこうゆう所ある。言ってもどうせ伝わらないしでしょ?という気持ちがある。

同じように繰り返していく毎日で、その世界の中で自分が何をしても(言っても)どうせかわらない。
いつも心のどこかで少しだけ絶望してるんだよ、男って。そうゆうのすぐ共感しちゃうんだよね僕。
でもちょっとずつ、良い方か悪い方かは分からないけど、どこかには向かっている。と思っているのだ。
20代の頃の僕では分からない感情かもしれない。もっとギラギラしてたらしいので笑。

そして「猫」について。冒頭、居候してた家の猫が、部屋を出る拍子に一緒に出てしまう。
しかもドアはオートロックで閉まってしまい、彼はしょうがなく猫と一緒に行動する。
物語の途中、所々で急に画が猫目線になる。音もそうなってたハズ。あれ仕掛けなんだろうな。
その後紆余曲折あり、シカゴへ。そしてニューヨークへ。。その視点でみてみてください。面白い。

ジム&ジーン役は先のキャリー・マリガンとジャスティン・ティンバーレイクで
ふたりがピーター・ポール&マリーの歌をうたう。「パフ」じゃない所がミソだ。
ちなみに何度も言うけれど、僕はキャリー・マリガン好きだからね。誰がなんと言おうと好きだ。
この映画では、すげえ怒ってて(妊娠した人)とにかく恐いけど、好きだ。

以下引用ー
そんな、現実につけられる傷のことを「音楽」と呼ぶのだ

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The End_994 羽根木 / PLAUBEL makina 670

「THE END PHOTO」「PHOTO ARCHIVE」「Trinograph. INTERIOR」「Facebook」
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