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餃子大会前哨戦
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「サッドバケイション」

青山真治の北九州サーガ三部作、完結編。
「Hepless」の健次と「EUREKA」の少女、梢が邂逅する。あの痛々しい従兄弟も出てくる。
それに加えて、新たにいろいろキャラがでてくるんだけど、そのキャスト陣が豪華です。
オダギリジョーや石田えり、若い時の(いまもか)高良健吾とか。運送会社の社長もなんかみたことある人。

密航者が詰め込まれた中国からの船が、北九州の港に到着する。健次は手引きをしていたが、船内で父親を亡くした少年をかくまい逃げた。健次はその後代行の仕事をしながら安男の妹と、中国人の少年と暮らし始める。少女時代にバスジャック事件に巻き込まれ、心に傷を負った少女梢は、18歳になり一人で職を探し出す。若戸大橋のたもとに、社会的に問題のある人間を集め、低賃金だが仕事を営む間宮運送という小さな会社に勤め始める。

冒頭は相変わらず不吉な雰囲気満載。日本はしっかりアジアだということを思わせる。
そういやこうゆう「危険なにおいのするアジア感」を描く映画ってこの時代に多かったけど、
最近みないわな。汚くて、なんかしめっぽくて、ゴチャゴチャしてて、血が赤すぎるくらい赤くて。
暗くて、とても不吉で。でもなんかドキドキして魅力的な映像だったりする。

この映画に出てくる女性は全員強い。そして聖母のように描かれている。
そんな女性の元に集まってくる男性。虚勢を張るけどなにかにすがりたい、すがらないと不安な男たち。
その事を知ってか知らずか、女はいろんな意味で利用して、利用されてるようでやっぱりしてて。
そこには見えない利害が成り立っていて、言葉がなくても自然にその決まりができている。男と女のサガ。

男は変なプライドが邪魔をして素直になれないけど、生きることが本当は怖いのだ。
オダギリジョーなんか完全にそれ。すごくすごく僕っぽくて共感しまくってしまった。
宮﨑あおい演じる梢だけどこか中立な立場。傍観者か?と思ったら急にいい子いい子とかしだす。聖母。
極めつけは石田えり演じる健次のお母さん。これは見た目も完全に聖母。フジ暴にみさせないといけない。

今回の話だけの感想をいえば、結局は女に生かされている男。女の手中で吠える男の悲しさ、虚しさ。
幼い頃に捨てられた母親に「あんた、みみっちい男になったわね」と言われても離れられない子ども。
この母親の自分勝手具合には唖然とさせられるけど、それでも離れられない子(男)を描きたかったんかな。
「血筋」とかなのかな。男たちは争い、罵倒しあい、失い続けている。そして女は引きつぐ存在。

三部作全てみてみて物語に通じるメッセージは見て取れなかったかも。なんかあるんかな。
僕的には第二作の「EUREKA」を別枠の作品にして「健次の話三部作」に集中した方が好みだったかも。
高校時代の健次からいきなりオッサンになるより、その間の話の方が気になるし。
「EUREKA」の長さは端折れそうだから、梢の存在もなんとかなるだろうしな。

要所要所にでてくる大雨のシーン。僕は気付いたけど、雨の後に物語が動くな、、くらいにしか思わなかった。
いろいろ調べてみると、水=女性。という暗喩があるみたい。水に包まれる男性。日本三大カルストの平尾台を眺めて
「この大地は珊瑚礁でできていてハワイから流れてきた。日本なんてその周りにできた島で人間も方々から集まってきた」
という。これは水に囲まれた日本。水に包まれた男。という暗喩という話がある。おもしろいな。

「EUREKA」に出てくる阿蘇山。秋吉台。そして今回の平尾台。
九州&山口近辺にはきになる観光地が多い。行ってみたいな、この際、下関も行きたい。

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The End_915 多摩川大橋 / Nikon F3

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