DATE:2014/02/10(Mon) 14:36 No.1362

「村上春樹 / 辺境・近境」
最近の僕の読書の傾向として、2・3作品読んだ後に息抜きというか、気分転換で村上春樹を読んでいる。
今回もそんな感じで「永遠の仔」「新世界より」「邪魔」と長編が続いたので、お気軽なものが読みたくて。
彼の作品はオウム関連以外は全て読んでいる。。と前に書いたけど、割と抜けてて。これもその一つです。
ちょっと前に読んだ「遠い太鼓」と同じく旅ものエッセイだけど、遠い太鼓よりもっと辺鄙な所に行ってます。
イースト・ハンプトン、メキシコ、アメリカ大陸、讃岐うどん紀行、神戸と、遠方から近場までの旅をまとめてるんだけど
その中でも注目せざる得ないのは、やっぱりノモンハンに行った時の事を書いた文章です。村上春樹ファンなら、ね。
「ねじ巻き鳥クロニクル」の第二部でノモンハン戦争の事が出てくる。このブログでも何回も書いているけど。。
数ある村上春樹の小説の中でも1、2位を争う超衝撃的なシーンなので、強烈に鮮明に覚えている。
あの皮剥ぎジャックの話です。読んだ人は絶対に記憶していると思いますが。。内容は割愛!自分で読んでください。
ちなみにもう1つ同じように僕の脳裏に印象付いてるのは、海辺のカフカのジョニー・ウォーカーだ。
あれもすごかったよな。。もう意味が分からなかったし、読むのも辛かった。猫の。。、、割愛っ!!
その強烈で、痛々しい記憶が、両方の作品の再読を拒ませるのだ。そのうちまた読むんだろうけど。
話は戻るとその「ねじ巻き鳥」の件で、ある雑誌社から「実際にそこに行ってみませんか」と声がかかったそうだ。
中国といえども内モンゴルと言われる地域は、とにかくどこまでも続く草原と空。画像検索してみてください。
写真でみると本当に素晴らしい風景。でも多分2時間くらいで飽きるんだろうな。新幹線現象みたいなものだ。
美しい草原にみえても蚊やハエなどの虫がすごく多いらしい。ぱっと見の美しさの中にも汚い物はい隠れているのだ。
「ハイラル」という地名からゼルダの伝説を思い出す人も少なくないだろう。そこからノモンハンまで移動する。
そして手つかずで残される戦場にたどり着く。戦場と言えどもどこまでも続く草原で点々と戦車が放置されているだけ。
それを「鉄の墓場」と書いてた。世界でも戦争の雰囲気を残したまま放置された場所はここだけだろう。とも書いてた。
時がたってもその土地で起きた事は染みつき残るんだろうな。僕も機会があれば行ってみたい、多分そんな機会ないだろうけど。

The End_898 川崎 / Nikon 600
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