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韓国デタッチメント事情
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「池井戸潤 / 下町ロケット」

僕の親父と兄貴はいわゆる「本の虫」で僕が本を読む人間なのは少なからず彼らの影響があるだろう。
こないだ実家に帰ったときに親父の本棚を物色してた。「パスカル」とか「相対性理論とは?」とかあって
本当に読んでるのかい。とひとりで突っ込んでたらいやにベタなのを見つけた。それがこの本。
直木賞とっただかなんかで話題になってた。自分では絶対に買わない本だから読んでやろうとパクってきた。

町工場の工場長、佃航平は元JAXAのロケット開発主任だったが、ロケットの打ち上げ失敗の責任を被り退職。実父の死もあり実家の町工場を継ぐことになる。工場は小型エンジン用のバルブを製作していたが大口の取引を失い、経営は赤字転落をまぬがれない事態になった。そのうえ大手メーカーから特許侵害による訴訟を起こされた。損害賠償額、90億円。

う〜ん。面白かったと思います。でもこんな僕が失礼だけど「本当に直木賞?」という感想。
本当に僕なんかが言える言葉じゃないけど、いち読者として少し物足りない感じがした。
そこまで心は動かなかったのだ。なんでだろう。小説としては面白い部類に入るし完成度もすごく高い。
でもたぶん5年後に内容を覚えてるかというと、てんで覚えてない小説だと思います。

実際、現実はこんなに綺麗じゃないし、社員と社長の関係もこんなにベタベタしてるのは気持ち悪いと思う。
だけど「モノ作り」という意味ではすごく信念が伝わって、生みの苦しみとか、共感する部分は多かった。
町工場の場所は大田区上池台だから僕の家のすぐそば。下山事件の下山さんが住んでた町だ。
社員は長原駅前の居酒屋で酒を飲んでたり、中原街道や旗の台。聞き慣れた地名が多くて楽しい。

あらすじだけ読むと裁判の話なのかと思うかもしれませんが、裁判沙汰は全体の半分くらいで片づいてしまう。
それよりもそのバルブをめぐって、大手ロケットメーカーの帝国重工との駆け引きが見ものでした。
夢とビジネス、理想と現実、社員との溝、あと思春期の娘。いろんな障害が佃を待ち受けているが
くじけそうになってもプライドを捨てず、迷いながらも突き進む男の話だった。普通に面白かった。

ラストも少し身震いしたくらい、きれいな終わり方だった。だから本当に優秀な作品なんだと思う。
だけどこの人の他の作品を読んでみよう。とは思わなかったのだ。なんでだろ。まいっか。

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