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正しい言葉はなぜかいつも遅れてあとからやってくる。
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「ヴィム・ベンダース / 都会のアリス」

ヴィム・ベンダース作品、初期ロードムービー三部作の第一作。
この作品から「まわり道」「さすらい」と続くんだけど、これだけ観たことなかった。
順番がバラバラだけど、別にいいのだ!

ポラロイドカメラで風景を撮り続ける男、フィリップはドイツの出版社と契約しているライター。ある旅行記が書けないままひと月が経ち、ドイツに帰国しようとするが空港である少女と出会う。少女の名はアリスといい、母は飛行機が欠航したことを理由に、一日だけアリスを預かって欲しいと頼んでくる。しぶしぶ快諾したフィリップは翌日待ち合わせの場所にアリスを連れていくが、リザは現れなかった。

そんな理由で娘を預ける母親もどうかしてるけど、受けるフィリップもどうかしている。
時代なのか?いやいや、どうかしてるよ。その後旅はアムステルダムからミュンヘンに向かう。
1972年の作品で、モノクロームの映像は古いけど暖かみがあって違和感なく見れる。
ヴィムだから?それはさすがに先入観だとは思うけど。

アリス役のイェラ・ロットレンダーがすごくすごくキュートな女の子。
9歳の設定だったけど、ブーツカットのデニムにチューインガムをくちゃくちゃ噛む仕草がクソ生意気。
でもやっぱりお母さんに会いたくて泣いちゃう所とかめちゃキュート。
マイ・ガールのベーダみたいだ。アンナ・クラムスキーだっけ?あの子も可愛かったな。クチビルおばけ。

「まわり道」でナスターシャ・キンスキーが出てきて「ヴィム作品に出てくる女優」は持ってかれたけど
当時この子がもう少し歳をとっていたら、パリテキサスのお母さん役はこの子だった、とかはどうでしょう。
ナスターシャ・キンスキーは誰もが恋する女優さんだけど、今ではいささか有名すぎるもんなあ。
イェラ・ロットレンダー。その後目立った役はやってないみたいだけど今はどうなってるんでしょう。

映画の内容ふれてない!物語の主軸は、自分を見失った男と、小さな少女と旅をして自分を取り戻す物語。
でも陰に、ドイツ人がアメリカに対する嫉妬が表現されていると思う。
アメリカを旅して悪態をつく男。でもジョン・フォードを崇拝していたり、憧れと妬みが混ざっている感じ。
ちょうどそうゆう気持ちって日本人がアメリカに思う気持ちに近いかもしれない。そんなにドイツに詳しくないけど。

でもフォルックス・ワーゲンは好きだし、ビールもウインナーも(ソーセージだっけ?)大好きだ。
ライカも憧れだし、カールツァイスも使ってるし、BOSCHも好きだし、ケルヒャーだって以外と好きだ。
筆記用具はステッドラーでロットリングも使ってるし。ワーグナーはあんまり知らんけど、ベートーヴェンは大好き。
グリム童話と、あとヘルマン・ヘッセか。。あとドイツと言えばなんだ?もう分からん。

以下引用ー

ニューヨークを一歩出ればどこも変わらない
物事が変化するなんて思えなくなる
自分さえ消える
まるで自分が他人みたいなんだ
引き返そうと時々考えるんだ
なのに先へと進んでいた
昼はくだらないラジオ
夜は非人間的なテレビを見た
見るもの聞くものが
ただ通り過ぎた

昔と同じだわ
旅行するまでもないでしょ
自分を失ったら見るもの聞くものすべて
通り過ぎるのよ
だから自分が存在する証拠が欲しいの
あなたは自分の体験を
特別だと思っているの
だから写真に撮るのよ
自分が見たという証拠に
でもそれは独り言よ
本当は自分自身に向かって言い聞かせてるだけだから

みんな少しずつ、どうかしてるんだよ。

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