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ぼくはずっとあなたにこだわるんだ
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「重松清 / 明日があるさ」

僕は重松清にめっぽうはまっていた時期があった。20代中~後半くらいだったかな。
もう本当に全部読むくらいの勢いで読んでいた。でも同じくらいすごいスピードで新刊が出版されていた。
追いつけない訳でもなかったけど、段々マンネリ化してきたので読むのやめたのだ。
末期ガン、いじめ、家族、エロ、と疾走(←この小説だけ僕の中で異質)のパターンに飽きてしまったのだ。

それからずいぶん重松作品からは遠のいていたけど、久しぶりに読むといい。染みる。
この文庫本はエッセイなので、ひとつひとつにメッセージがある訳ではなく、つらつら書いてるんだけど
それでもやっぱり重松清だなあ。と思わせる文章ばかり。変に類型化されてないから今の僕には良かったのかも。
そしてやはり抜群の文章力と、安定感があってすごく安心して読める本でした。

「ドラえもん」が嫌いな重松さんみたいですが、その理由は読んでみて下さい。そうゆう視点もあると変に納得する。
その中にイヤミっぽく「しずかちゃん、君はもっと同姓の友達と交流を持った方がいいよ」と書いてあった。面白い人だ。
重松清が30代後半あたりに書いた文章を集めた本みたい。僕もだんだんと当時の重松さんの年齢に近づいて来ました。
やけに染みてしまったのはそれも原因かな?いや、まだ33歳だからそんな事ないとおもうけど!たぶん、ね!

以下引用ー
二十一世紀という「未来」はどうやら「いま」を持ち越したまま、ぼくたちの目の前に訪れたようです。日曜日の夕方には「サザエさん」が始まり、朝の通勤電車はあいかわらず混んでいて、家事をすべて片付けてくれるロボットはいません。あの頃思い描いていた「未来」の姿より、現実の「未来」はあまりカッコよくないみたい。それでも、そのカッコ悪さに少しほっとしている自分が、どこかに、確かに、います。

すごく共感しTA

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The End_758 荏原 / Nikon F3 「Trinograph.」「tumblr」「THE END」「Facebook」
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