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南部ダイバーへの道
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「奥田英朗 / 最悪」

熱を出したときにほとんど一日で一気に読み切った。648ページの長編。
勢いだけでいったら「垣根涼介 / ワイルド・ソウル」に匹敵するかもしれない。
愛ちゃんに昔借りた「P.I.P」と同じくらい最悪な事がいっぱい起こる。題名になるだけのことはある。
人の不幸は蜜の味と言いますが、登場人物みんなが災難続きなこの小説。読んでてすこし疲れてしまった。

川崎にある鉄工所の所長は、小さな工場で細々と部品を作る孫請け業者。取引先の担当者から2000万円の機械導入を勧められている。同じく川崎の工業地区にある銀行に勤める20代OLは、支店内の行事であるキャンプに参加し支店長からセクハラされて精神的ショックを受け銀行を辞めようと考えている。定職に就かずにパチンコ三昧その日暮らしな若い男は、工場からトルエンを盗み出しヤクザに流して小遣いを稼いでいる。その現場を見られヤクザに借りていた車のナンバーから組に捜索が入り、その責任を取らされる。それぞれの視点で物語は進む。そしてまったく重なる事がなかったはずの三人がある事件で遭遇してしまうことになる。

面白かった。エンターテイメントとしては最高かもしれない。読ませる、という意味で。
帯に書いてあった「三人の人生が交差した時、運命は加速度をつけて転がり始める」というのに惹かれた。
たしかにどんどん進む小説だったんだけど、僕的には三人の人生が交差したあたりからブレーキがかかった印象。
「ある事件」までの「最悪」なことが起こりまくる三人の方が読んでいて面白かった。前述通り疲れましたが。

特に鉄工所の所長は、もう色んな災難が一気に降り注がれてもう笑っちゃいそうになる。
しかも所長はテンパって、もうなにがなんだか分からない感じになり判断力ゼロになる。
その頃にはもう感情移入せいてるので、所長の「ええと次はなにをすればいいんだっけ」とかいうセリフに対し
「発注キャンセルの電話っ!」とか声に出して言っちゃうほどだった。また所長がいい人なの、いい人すぎて心配になる。

「ある事件」後はなんとなくおとなしい感じになってそのまま終わってしまった。
人生的意見も哲学もあんまり感じられなかったかな。その辺が残念ですが、一気読みできる内容にはすごく、満足でした。
でも、前からよく僕は言いますが、それは、ね。10年後も覚えてる小説だったか、と言われると少し、ね。
直木賞作家にそんな事を言える僕も末恐ろしいな。。でも本当に面白かった。他のも読んでみようと思っています。

。。いやあ、今度書くけどさ、ぼくは「連続TV小説 あまちゃん」にはまってしまった。
たっちゃん!ぼく今度はあまちゃん談義できるぞ!という事で静岡終わったら集合しましょう。

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The End_744 阿佐ヶ谷 / Nikon D600 「Trinograph.」「tumblr」「THE END」「Facebook」
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