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僕らは金網を越える
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「五十嵐大介 / 海獣の子供」

4巻から最終巻の5巻が出るまで何年かかったんだろう?結構な時間が経った。
なんとなく思い出して、調べてみたら今年の7月に出てた。そして完結してた。
まったく話の流れを覚えていなかったので、この際最初から読み返してみたのだ。
結構分厚い本だけど、それはもうすぐに読めちゃう。

部活でのいざこざで居場所をなくしてしまった少女「琉花」が、何もすることのなくなった夏休みに、夜の海で出会った少年「海」と「空」。彼らはジュゴンに育てられた少年で、海の生物と交感する力を持っていた。彼らが出会った頃、小笠原沖に隕石が落ち、世界の水族館では左官が発光したのち消滅するという減少が多発していた。

1巻から4巻まではやっぱりどうして、すごい世界観と描写力。
海の深さや、怖さ、神秘性が圧倒的な描写で表現されている。それはもう圧巻としか言えない。
物語も海を母親の子宮に例えたり(実際、母親の羊水と海水はすごく似てるらしい)石から新たな海が生まれる神話とか
人魚伝説とか!すごく個人的に興味がある話がいろいろ絡んで来てたので、すごく期待感があった。

でも最終巻はちょっと寓話的すぎというか、いままでの物語が置いてけぼり感があった。それがすごく残念。
絵はやっぱりすごいけど、1・2巻での「圧倒的な海の偉大さ」みたいな表現はあんまりなかったのでそれも残念。
「大切な事は言葉にしない方がいい」とか「言語で考えることは世界を決められた型に押し込むこと」とか
そんな感じのセリフが多かったので、人間の視点や言語では語れない事を絵で完結させたかったんだろうな。

でも物語としては少しモヤモヤ感じが残ってしまった。
人魚伝説といえば、アルフレッド・D・ウォーレス。そして「岩井俊二 / ウォーレスの人魚」
あれに近い雰囲気はこの海獣の子供にもあった。というよりも酷似?
にしてもウォーレスの人魚、ぜひ再読したい。村上春樹スイッチがOFFになったら読んでみよう。

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