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いちねんのおしまいに
結局、 今年最後のブログ更新になってしまいました。忙しいということを理由にはしたくないんだけど、忙しかった。本当に忙しかった。
もう短いとはいえないくらいこの仕事をしてきたけど、ここまで仕事が重なるのは珍しかった。
やってもやっても終わらない。終わらせても次から次へと仕事が来る。終わったと思ってたものも、また来たり。大変だった。
12月の記憶はあまりないです。忘年会もひとつも参加できませんでした。誘ってくれた人すみませんでした。

これはフリーランスという僕の立場としては、とてもありがたいことです。逆に仕事がないのはとても恐怖なこと。一般的には。
だけど僕は意外とのほほんとした性格みたいで「ないならないで他のことしてれば良いや」と思っちゃう方です。
だからあんまり忙しいと、他のこと(写真とか読書とか映画とか)ができなくなって嫌になっちゃう。甘えですけど。
仕事は好きだから、うまくバランスが取れれば良いんだけど、なかなか波は調整できません。ま、なんとか乗り越えて今日を迎えています。

今年最後のブログなので、恒例の今年一年を振り返る回です。去年の最後のブログではかなり生き急いでいる自分が居ます。笑
今年は去年よりもその生き急いでいる感じに拍車がかかっていた。なにもしない日というのは、今年はたぶんなかったと思う。
休日も一年間で二桁いかないと思う。そのくらい起きた瞬間から寝るまでずっとなにかをやっていた。
仕事以外の映画や読書は何もしていない時間に換算されますよ。と突っ込まれたらなにも言えませんが。

今年は例年以上にいっぱい写真を撮った。写真に関してはいまでも素人に毛が生えた程度のものと思っています。
毛が生えただけすげえじゃないか、と思ってもいます。とにかく今年一年は良い悪いは別にして写真を撮るのがとても楽しかった。
自分の撮った写真をみて、良いな~って素直に思えるようになってもいた。それは僕の中ですごい変化なんです。
実は劣等感のかたまりの僕なので、他人の評価を気にする部分はある。それは作家性とはほど遠いことが分かっているが故に苦しかった。

だけど今年はそうゆうのあんまり気にしないで、自分がドキドキするものにフォーカスしていた気がする。
何が良くて、なにが良くないかは、自分がドキドキするかしないかのバロメーターににより決定された。
それはすごく楽で、健康的かつ平和的なものです。自分の写真だけではなく、他の人の作品を見るときも。
しかもそれは写真、芸術作品だけではなく、多くの物事に置き換えられるということに気付き、なかなか便利でした。

来年の自分はどうなるか、そりゃ分からないんだけど、大体想像がつきます。
相も変わらず仕事で空間を作り、CGを描き、写真を撮って、映画と読書に励みます。それだけ。
それだけなんだけど、やっぱり今年よりもいろんな意味でクオリティの高いものにしたいとは思っています。
クオリティってなんだ?という論議はさておき、よりよくなりたいという意思だけはあるということです、適当に頑張ります。

「今年一年間でブログに掲載した小説、映画」
「バーチカルリミット」「月に囚われた男」「高畑勲 / かぐや姫の物語」「岳」「ハウス・オブ・カード 野望の階段」「ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン2」「LIFE」「坂本眞一 / 孤高の人」「スティーヴ・マックイーン / それでも夜は明ける」「ダラス・バイヤーズクラブ」「キャプテン・フィリップス」「井上靖 / 氷壁」「アイガー・サンクション」「CABIN」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」「夢枕獏 / 神々の山領」「安曇潤平 / 黒い遭難碑」「ルビー・スパークス」「春を背負って」「コーヒー&シガレッツ」「ほとりの朔子」「八甲田山」「6才のボクが、大人になるまで。」「私の男」「捨てがたき人々」「村上春樹・安西水丸 / ランゲルハンス島の午後」「筒井康隆 / 七瀬ふたたび」「ジャージーボーイズ」「パシフィック・リム」「野川かさね / 山と写真」「村上春樹 / 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」「TOKYO TRIBE」「百瀬、こっちを向いて。」「ブリングリング」「リトルフォレスト 夏・秋」「ゼロ・グラビティ」「クリストファー・ノーラン / インターステラー」「デビッド・フィンチャー / GONE GIRL」「ジ、エクストリーム、スキヤキ」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「プレイス・ビヨンド・パインズ」「ミッション:8ミニッツ」「DEAN」「古川日出男 / 13」「ウディ・アレン / マッチポイント」「ウディ・アレン / タロットカード殺人事件」「野川かさね・小林小百合 / 山と山小屋」「ウディ・アレン / カサンドラズ・ドリーム」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「コーヒーをめぐる冒険」「村上春樹 / 海辺のカフカ」「ヒューリー」「思い出のマーニー」「永遠の0」「NO」「伊坂幸太郎 / 夜の国のクーパー」「そして父になる」「バック・トゥ・ザ・フーチャー2」「荒木経惟 / 写真への旅」「カラスの親指」「イースタン・プロミス」「伊坂幸太郎、阿部和重 / キャプテンサンダーボルト」「ポール・トーマス・アンダーソン / インヒアレント・ヴァイス」「トニー・スコット / トゥルー・ロマンス」「真実の行方」「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」「村上春樹 / 雑文集」「コクリコ坂から」「俺たちに明日はない」「デヴィッド・リンチ /マルホランド・ドライブ」「OLD BOY」「幻影師 アイゼンハイム」「セッション」「村上春樹 / ノルウェイの森」「デヴィッド・リンチ / ストレイト・ストーリー」「デヴィッド・リンチ / ワイルド・アット・ハート」「デヴィッド・リンチ / ブルー・ベルベット」「アメリカン・スナイパー」「デヴィッド・リンチ / ツイン・ピークス 第一部」「ソロモンの偽証 前編・事件」「ソロモンの偽証 後編・裁判」「デヴィッド・リンチ / ツイン・ピークス 第二部以降」「デヴィッド・リンチ / ローラ・パーマー最後の7日間」「デヴィッド・リンチ / エレファント・マン」「岩井俊二 / 花とアリス殺人事件」「グザヴィエ・ドラン / 胸騒ぎの恋人」「グザヴィエ・ドラン / わたしはロランス」「リトル・フォレスト 冬・春」「グザヴィエ・ドラン / トム・アット・ザ・ファーム」「チョコレートドーナツ」「グザヴィエ・ドラン / Mommy」「グザヴィエ・ドラン / マイ・マザー」「アレハンドロ・G・イニャリトゥ / バードマン、あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」「ジャン・ルノワール / ピクニック」「やさしい女」「牧村一人 / 君を覚えてる」「アバウトタイム 愛おしい時間について」「銀河鉄道の夜」「三島由紀夫 / 命売ります」「天才スピヴェット」「ウディ・アレン / 恋のロンドン狂騒曲」「ペンエーグ・ラッタナルアーン / インビジブルウェーブ」「宮沢賢治 / 新編 銀河鉄道の夜」「アントニオ・G・イニャリトゥ / アモーレス・ペロス」「デビッド・リンチ / ロスト・ハイウェイ」「テリー・ギリアム / ゼロの未来」「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」「エイプリルフールズ」「キサラギ」「苦役列車」「村上春樹 / ねじまき鳥クロニクル」「ジヌよさらば」「レイモンド・カーヴァー / ぼくが電話をかけている場所」「フォックス・キャッチャー」「羊たちの沈黙」「小栗康平 / 泥の河」「小栗康平 / 伽倻子のために」「小栗康平 / 死の棘」「小栗康平 / 眠る男」「ポール・オースター / ガラスの街」「ハンニバル」「是枝裕和 / 海街Diary」「是枝裕和 / 歩いても歩いても」「日常を旅する」「レッドドラゴン」「ポール・オースター / 幽霊たち」「ハンニバル・ライジング」「イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン / ファーゴ」「原田マハ / 生きるぼくら」「村上春樹 / 国境の南、太陽の西」「村上春樹 / アフターダーク」「砂漠は生きている」

全部で132作品でした。去年が148品でした。一昨年が171作品だったらしいのでどんどん減っている。。
そして今年は小説の数がすごく減っている。これはとても良くないです。来年は改めたい。映画館に足を運ぶ回数はとても多かった。良いこと。
あとこれは昨年にも書いてあったけど、まだみていない作品がいっぱいある事をとても幸せに感じます。
来年はどんな名作にであえるんだろうか、と想像するとワクワクしてしょうがない。死ぬまでにあと何本名作に出会えるかな。

こんな感じで最後かなり失速してしまいましたが、年内のブログ更新はこれで最後になります。
今年も全体的にくだらない文章、非常識な言葉、不適切な表現、あったと思います。申し訳ありませんでした。
今年はりょうくんのおかげで、このブログを読んでくれている人たちと実際にお会いする機会が多かったと思う。
読んでくれてる人たちがいるというのが見えるのは、とても励みになります。ありがとうございます。

それではみなさん、本年も大変お世話になりました。良いお年をお迎えください。

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The End_1479 城ヶ島 / PLAUBEL makina 670

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強い心持ちのようなもの
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The End_1478 渋谷 / Nikon F3

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無音の雷鳴を伴った、目には見えない雷光
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The End_1477 千葉 / Nikon F3

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匂いをもたない、無色の煙
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The End_1476 千葉 / Nikon F3

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終われるヒビ
こんなに空くのものも珍しいですが、ご想像の通り忙しいのです!
12月はあまり記憶がありません。はたして、年内更新はあるのか!?

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The End_1475 渋谷 / Nikon F3

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どんどん休む
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The End_1474 渋谷 / Nikon F3

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スコットランドの崖
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The End_1473 学芸大学 / Nikon F3

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昼メシ抜き
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「砂漠は生きている」

「羊をめぐる冒険」の中で、主人公がぼーっとテレビを見るともなしに見ているシーンがある。
それはウォルト・ディズニー制作のドキュメンタリーで、砂漠に生きる動物(昆虫)の世界を描いたもの。
そのドキュメンタリーは実在するもので、アマゾンでみたら500円とかだったから注文してみてみた。
ディズニー感というかバックス・バニー感が入ってた。僕はアンチディズニーですが、バックス・バニーは大好きです。

僕はドキュメンタリーなるものをあまり見ない。そもそもTVをみないからだ。
今年一年間でTVを付けたのは「ルパン三世」と、安西水丸特集をやってた「日曜美術館」の二回。
それでも昔はTVをみてたので、世界遺産とかそうゆう有名なものをみたことはある。だけどそんな熱心な方ではない。
同じドキュメンタリーなら「警察24時!」的なものの方が好きだ。しこみ、やらせ感がいっぱいな所がまた良い。

話を今作に戻すと、ディズニー制作だから、効果音がとてもビッグバンド笑。
でもあんまり気にならなかった。それよりも北米に広がる砂漠の美しさに目を奪われた。
アカオノスリとガラガラヘビの対決は見ものなのと、一夜だけ咲くサボテンの花はとても美しいです。
干ばつ地帯をイメージさせる大きなひび割れした大地。あれは乾きではなく、鉄砲水によって潤わされたからひび割れるらしい。
ずっと乾いていたら割れもしない。だからヒビの下には水分を蓄えていて、ある季節には砂漠が一面の花畑に変わる。素晴らしい。

「羊をめぐる冒険」では生物たちの命をかけた戦いの後「そしてさいごに砂漠だけが残る」と意味深に綴られていた。
僕は砂漠どころか、砂丘にすらいったことがないけれど、人生で一度くらいはどこまでも続く砂漠をみてみたいものだ。
砂漠といってもいろいろある。さらさらの砂だけのものと、サボテンが立ってるような砂漠。どっちもみたいな。とりあえず鳥取砂丘かな。
砂漠といえば僕の中で篠田太郎さんが出てくる。だからこのドキュメンタリーを見ている最中、頭の片隅にはずっと太郎さんがいた。

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The End_1442 輪ゴム / Nikon F3

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まだ休む
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The End_1471 西小山 / Nikon F3

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スカッとするサムシング
てんやわんや中につき、少しお休み

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The End_1470 代々木 / Nikon F3

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麦チョコ狂い
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The End_1469 / Nikon F3

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孤独だけど淋しくはない
A THING IS A THING,
NOT WHAT IS SAID OF THAT THING.

Raymond Carver

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The End_1468 渋谷 / Nikon F3

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込み入った事態
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「村上春樹 / アフターダーク」

「国境の南、太陽の西」に続いて今作、再読。前は2011年に呼んでいた。
やっぱりこのブログはすごく便利。すぐ忘れちゃからというのもあるけど、前に読んだ時と、今回読んだ感想の違いがよく分かる。
年をとると良くも悪くも若い頃と違う感想を持つ。それを実感するのはすごく楽しいことです。でもこの頃のブログの文章を読むと、まあ酷い。
難しい言葉を使いたいだけで骨がない。今でもそうか。文化だけは政治的な圧力で潰してはならないのだ。というのは今の自分も同感だけど。

終電車がいってしまってから夜明けまでの物語。渋谷のあるファミリーレストランで一人本を読んでいる浅井マリ。そこに何年前かに会った男、高橋がやってくる。二人は以前ダブルデートの頭合わせのようなもので知り合った仲だった。そのデートにはマリの姉であるエリも参加していた。今夜、エリは自宅の寝室で昏々と眠っていた。エリは自室に置かれたテレビの画面に映し出された人物には気付かずに眠り続ける。そんな中、近くのラブホテルで起こった中国人娼婦の殴打事件にエリは巻き込まれる。

「マリと高橋とホテルの支配人」と「マリの姉、エリ」そして「システムエンジニアの白川」の三つの主軸でできた物語。
なんといっても冒頭からいつもの村上春樹感と違うな、と思わさせる三人称の語り口。
三人称なのに「私たち」という主語を使い、読者は物語と読み手の関係を自問せざるえない。というのは解説サイトの受け売りです。
なんだか分からないカメラみたいな視点が浮遊して、彼らを客観的に観察している様は、都市の冷たさとか、非日常を感じさせた。

この作品は村上春樹作品の中でも実験的な作品らしく、批判的な言葉も少なくない。
僕はどうかな。確かに他の作品とまったく違うけど、好きだ。嫌いな作品をあげる方が難しいと思うけど。
ただ、いわゆる村上春樹的な暗喩が三人称で語られると、どこか血の通らないセリフに聞こえてしまう感覚はあった。
読んでる方がこっぱずかしくなるあれ。。だけど慣れてるだけで他の村上セリフもこっぱずかしいものは多いか。やれやれ、とかね笑

あっち側とこっち側を行き来するのは良く出てくることだけど、その都度「森」とか「井戸」とか、くぐり抜けるものがあった。
この物語は「深夜の都市」自体があっち側なのかな。終電車が終わった真夜中の都市は、昼間とは違う場所になる。
あっち側はすぐ僕らの近くにあるし、ひょんなことでそっち側に行く事ができる。そもそもあっちもそっちも対極なものではなく
すぐ近くで干渉しあっているものなのかもしれない。というのは解説サイトの受け売りではありません。

白川の眠りと、エリの眠りはきっと繋がっているし、エリが運ばれていく部屋と白川の仕事部屋は酷似している。
これはデヴィッド・リンチ感があるなーと読んでてドキドキした。眠りで繋がるなんて、なんてロマンチックなんだ。
物語は無事に朝を迎えるけど、やはりこの物語に(だいたいの村上春樹作品がそうであるように)明確な答えは語られない。
いろいろあるけど、後には砂漠だけが残るということなのかもしれない。そしてまた夜はやってくるのだ。

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The End_1467 林試の森公園 / PLAUBEL makina 670

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雨降りの効能
「村上春樹 / 国境の南、太陽の西」より抜粋

■新しい人間になることによって、過ちを訂正しようとした。それは最初のうちはなんとかうまくいきそうに見えた。
でも結局のところ、僕はどこまでいってもやはり僕でしかなかった。

■ときどき、泣くことができれば楽になれるんだろうなと思えるときもあった。でも何のために泣けばいいのかがわからなかった。
誰の為に泣けばいいのかがわからなかった。他人の為に泣くには僕はあまりにも身勝手な人間にすぎたし、自分の為に泣くにはもう年を取りぎていた。

■僕はまわりにいる人間を意味もなく傷つけて、そのことによって同時に自分を傷つけている。誰かを損ない、自分を損なっている。
僕はそんなことをしたくてやっているんじゃない。でもそうしないわけにはいかないんだ。

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The End_1466 / 千葉

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みんなどんどん消えていく
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「村上春樹 / 国境の南、太陽の西」

もう改めて言う事でもないけど、僕は村上春樹が大好きだ。
短編には短編の、エッセイにはエッセイの良さがあるけど、やっぱり長編が好きだ。
この作品は長編と位置づけられてるけど、ねじ巻き鳥クロニクル、1Q84なんかと比べると僕の中では中編。
「多崎つくる~」とか「アフターダーク」とか上下巻でないものは僕にとって中編です。中編作品で一番好きなのはこれかも。

戦後の子どもが多かった時代に生まれたハジメは一人っ子だった。そのことに引け目を感じながら生きていたハジメは、小学生の頃に、同じく一人っ子で足を引きずって歩く女の子、島本さんに出会う。二人は決定的に惹かれ合い、自然極まりないなにかで結びついていた。しかし中学に進むと自然に二人は疎遠になってしまい、二人で聴いていたナットキングコールの「国境の南」を一緒に聴くことはもうなくなった。

あらすじは本当に序盤のもので、ハジメが中学生、高校と進学し、できたガールフレンド「イズミ」という女の子が出てくる。
そしてもっと話が進み、ハジメは大人になり仕事をバリバリこなしもする。それなりに長い期間のことを描いた物語。
でも根本は最初っから変わってないことを最後まで読んで思わされる。いくら時間が経っても変わらないものは変わらない。
それは良いことも美しいことも、悪いことも汚いことも、全部積もっていき、その上に人格という物が屹立してる。

だから日々想像力を働かして、丁寧にタフに生きていかないと、後でこんなに困ったことになるよ。という教訓めいた言葉はないけどそう思っちゃう。
全体的に、こんなにホラーな作品だったっけ?というのが率直な感想で、いろいろ忘れていた。
扱ってる題材が不倫めいた話だし、そんなに爽やかなイメージではなかったけど、あくまでも恋愛を描いた物語だと思っていた。
でもこれは完全にホラーだ。タクシーの中からじっと僕を見ている人のシーン。僕は鳥肌が立った。「こわ~」って声が出た。かなりリアル。

島本さんが現れるときはいつも雨が降っている。そしていつも青い服を着ている。
僕の中のイメージは「海辺のカフカ」の佐伯さんっぽいんだよな。。ワンピースをさらっと着ている女性。
でも大人になってから出てくる島本さんは実は○○○で、全部は○○○なんだっていう解説を読んだ。
だとしたらやっぱりホラーだ。でも再読してもまだ僕の村上春樹ランキングではかなり上位にくいこむ好きな小説でした。

よく僕が言う好きな村上春樹ランキング、このさい作ってみようかな。。村上春樹再読イヤーだし。

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The End_1465 洗足 / Nikon F3

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