FC2ブログ
新しい過去を作りに行こう
kayakonotameni_bg2.jpg

「小栗康平 / 伽倻子のために」

小栗康平祭り、二本目。

1957年。在日朝鮮人の相俊は、東京の大学に戻る前に北海道の父の親友の元を訪ねた。松本というその男は、日本人の妻を貰い、貧しく暮らしていた。そこに高校生の少女も同居しており、名前を伽倻子といった。翌年、また松本の元を訪ねた相俊は、彼女と再会しふたりは心を通い合わせるが、ある日突然伽倻子は家を出て、行方をくらましてしまう。

ちょっと映画とは関係のない愚痴になってしまうんだけど、未だかつてない嫌な客が目の前に現れてしまった。
ミニシアターなので座席に傾斜はゆるい、だから頭は見える。上映時間の間、頭がフラフラすることもあろう。そんなことは良い。
だけど目の前にきたオッサンはじゃがりこを食べていたのだ。じゃがりこを馬鹿にしてはない、むしろ好きだ。でも映画館でじゃがりこはありえない。
食べる時の音もそうだし、じゃがりこをまさぐる時の音も酷かった。そしてビニール袋をガサゴソ。
それに加えて頭がフラフラ(やはり気になる)して画面にかかってくる。挙げ句にはイビキかいて寝やがった。笑
座席指定ではないから移動すれば良いんだけどそれなりに混んでたし、上映中にゴソゴソしたら僕も同じ迷惑な客になってしまうし。。
二時間耐えた。正直つらかった。映画どころではなかったかも。寝ちゃった方が楽だった。でも一度見始めた映画はなにがあっても最後までみる。
という自分ルール発動中だったので最後までみた。上映後涼しい顔して立ち上がったオッサンに殺意を覚えた。もちろん相手は自覚なんてない。
こうゆうのはちゃんと言った方が良いのかな。どんなに正論なことでも言葉にした方が悪者になることって多いしな。。
でもこれからは例え画面が見づらくても、一番前の席に陣取ろうと思う。その方が結果ストレスが少ない気がする。

という訳で、純粋に物語を堪能できたかはとても疑問です。でもせっかくみたので感想は書きます。
前半の北海道のシーン。背景に雄大な山が絶えず映っている。あれはなんて山なんだろう。北海道の山ってなんも知らない。
これは後の話になるんですが、小栗康平祭りの「眠る男」という映画は、舞台が群馬県なのでずっと谷川岳の雄姿が映っている。
映画をみてて、背景の山に心が動くようになったな。全然山の名前しらないけど、詳しくなりたい。

物語は小栗康平作品の特徴である戦後のドサクサ感+在日朝鮮人の差別と閉塞感。
映画としてはとても地味に淡々と進むので、退屈といえば退屈です。でも僕は好きでした(おっさんの頭フラフラがなければもっと!)
物語とは関係ありそうでない暗喩めいた断片的な映像が入ってくる。急に鳴り響くオルガン、道の先にある板塀が不意にギラッと光ったり。
映像も暗いんだけどスポットを意味深に使ってて黒澤清の映画っぽい。こっちがオリジナルか。。

小栗作品にほとんど出てた蟹江敬三。こないだ亡くなったけど、良い感じでちょい役感あります。
こないだ書いた田村高廣、それと死ぬ演技で有名な川谷拓三。みんな死んでしまった。
そうそう、ヒロインは南果歩が演じてるんだけど、これがデビュー作だそうです。
北海道のでっかい山の前にある大きな湖でボートに乗るシーン。すごく良いやっぱりボートは良い。じゃがりこさえ無ければもっと良い。

te1435.jpg

The End_1435 武蔵小山 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
街の代謝としての矛盾の回収
te1434.jpg

The End_1434 西小山 / PLAUBEL makina670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
鉛筆を煮詰めたような味のコーヒー
doronokawa_bg1.jpg

「小栗康平 / 泥の河」

早稲田松竹の小栗康平監督作品、全上映にいってきた。
藤田嗣治の自伝「FOUJITA」の公開に先がけたイベントみたい。
この映画は監督初作品、宮本輝の処女作というメモリアルな映画
宮本輝といえばネスカフェだ。違いの分かる男だ。

戦後、高度経済成長に向かう前、まだ戦争の動乱が残る昭和31年。川べりの食堂の息子、信雄は川の対岸に停泊している小さな舟で生活する喜一と知り合った。喜一の姉、銀子とも仲良くなり楽しく遊んでいた。信雄の両親も彼ら兄妹を家に招待し暖かくもてなした。しかし信雄は父親に、夜中はあの船に行ってはいけないと注意される。

計算したんだけど、昭和31年で信雄は10歳くらい。それって僕の父親の当時の年齢と同じくらい。
親父の子どもの頃なんてまったく想像できないし、写真すらみたことないけど、こんな雰囲気だったんかなと思った。
それで妙な感情移入が生まれ、信雄やその小学校の友達、全てが親父の小さな頃みたいに見えてしまった。
まだアスファルトの整地も進んでなく、裸足で車輪転がしたりして遊んでる頃だ。親父もそんなことしてたんかな。

この物語はいろんな物事が表現されてた。戦争は終わったがまだ爪痕が残る時代。
まったく良くならない生活の厳しさに、戦争で死んだ方がマシだったと言う人間も多くない。酒ばかりのんで生気のない男たち。
戦後のドサクサで起こった悲しい出来事。みなが生きるのに必死で、同時に絶望もしている。
そして信雄の少年から大人になる微妙な時期に起こる葛藤や、別れ。不肖永田、いろいろ心が揺さぶられてしまった。

全編にわたって昔の記憶をくすぐられる場面が多い。小遣い貰って祭りの夜店にいった時の記憶。
裸足で大雨の中を走った少年の頃の記憶。時代は違えど、誰でも経験のある普遍的なものが描かれている。
そして複雑な子ども心。理解できないししてくれない大人の態度や心境。男だからの部分はあるかもしれないけど、共感した。
この頃の子どもたちが、今はじいさんになっているのだ。時は確実に流れている。

子どもに罪はないと偏見なく貧乏な子どもを家に迎え入れ、食事させたり楽しませる光景。
呼んでる方もたいして恵まれた環境ではないけど、お互いさまとして偏見なく接する。そして人の子どもといえどもちゃんと怒る。
同時に子どもに悪い影響を与える言動を言う大人にも、厳しい態度をとる様がとても気持ち良い。
そこには優しさと他人行儀じゃない親身な気持ちがみえた。現代にはない光景。近所に怖いおっさんは一人は居た。そうゆうのまだあるのかな。

親父役の田村高廣がえらい男前だった。いわゆる二枚目と違って愛嬌のある男前。
股引に腹巻き姿で酒飲んでるのに格好いい。とても似合う。田村正和のお兄さんらしい。
そして若い頃の加賀まりこ。やっぱり群を抜いて美人。怖いくらいの妖艶さだった。たぶんあの目の大きさは宇宙人。
でも意外とドキドキしたのが藤田弓子の肉感的な体つきでしたが、その辺の説明は割愛します。

モノクロ映画だし、35mmの荒い映像だけど、1981年の公開作品。僕とほぼ同い年。
そんなにえらい昔の作品ではないんだな、、と思ったけどもう35年前なのか。。歳を取るって最高だな。

te1433.jpg

The End_1433 羽根木 / Nikon D610

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 5 | Trackback : 0
▲▲▲
しばらく休憩の顔
te1432.jpg

The End_1432 下北沢 / Nikon F3

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
みんなどんどん消えていく
cap227.jpg

「羊たちの沈黙」

いや、ほら、このブログ読んでくれてる人は知ってると思うけど、僕さ。グロだめじゃない?怖いのも苦手じゃない?
だからこんなに有名な映画だけど、みたことがなかったんです。だって怖そうな感じがプンプンするじゃない?
しかもシリーズ物だから1回みちゃうと、グロといえども最後までみないといけない義務感も生まれるし。つらいじゃん。
でもこんなに有名な映画をみないで死ぬのはどうなんだろう。もう大人だしちょっとは平気かな。という訳で。

女性が殺された後に皮をはがされ投棄されるという連続殺人事件が起きた。犯人は「バッファロー・ビル」犯人の心理を調べる為にFBIの件修正クラリスが派遣された。それは精神科医でありながら多くの人を殺し食べた、ハンニバル・レクターの元を訪れるものだった。レクターは天才的な洞察力でクラリスと対話する。そこにはクラリスとレクターの不思議なシンパシーがあった。

この映画、予想通りキッツいグロ部分あるけど、反面、超おもしろい映画だった。
2時間があっという間に終わった。展開もスピーディだしハラハラするし。とにかく映画としては超おもしろかった。
ジョディ・フォスター演じるクラリスはかわいいし、アンソニー・ホプキンスのレクター博士は超こわい。
そして両者共にすげえ演技がうまい。特に言わずもがな、アンソニー・ホプキンス。本当に怪演。

一言で言うと目。あの目は凡人には出せない。僕の中で思い当たる怪演をする俳優、決して多くない。
まずジャック・ニコルソン。目がやばい。そしてエドワード・ノートン。目がやばい。
エドワード・ノートンはハンサムだけど実は目がやばいのだ。気になる方は「真実の行方」か「ダウン・イン・ザ・バレー」をみてくれ。
シモくん。「ダウン~」はエヴァン・レイチェルウッドという女の子がとびきり可愛いから見てみるといい。ドリルは閉まっておいてくれ。

映画の話、繰り返しの話になるけど、アンソニー・ホプキンスが超こわい。そして怖いくらいの洞察力、説得力。天才感。
途中にいろいろあって、いろいろ起こるんだけど、本当にネタバレになるから言えません。
超恐いけどなんかもうとりあえず見て!って感じ。この恐い目で「恋のロンドン狂騒曲」とか出演しちゃうからそれも恐ろしい。
人間、目だけは生まれてから死ぬまで全く変わらないらしいです。確かに歳取ったけど「エレファントマン」の時と同じ目をしてる。

物語は冒頭ちょっとツインピークス感がしたのは僕だけだろうか。全体的にはひっかけ感も少ないしサスペンス感はさほど強くないのに、
なぜか最後まで集中して一気に見れた。この手法がスタンダードになり、みなこれを基準にサスペンスの演出をするようになったみたい。
だから今みると少し物足りなく感じる所があるかもしれない。というのをなにかで読んだ。でも僕にはお腹いっぱいだった。
やっぱりシンプルな物の方が良いんだろうな。無理な話の肉付けは二番煎じの元になるんだろうか。

ジョディ・フォスターは大好きな女優さんだけど、なんか1つの映画に1回しかでないらしい。
だから続編の「ハンニバル」や「レッドドラゴン」にはクラリス役は違う人になるみたい。少し残念。
一応全部みるつもりでいます「レッドドラゴン」にはエドワード・ノートンも出てるらしいので
僕の中での怪演俳優二大巨塔の共演です。楽しみ、、だけどやぱりグロきついだろうし、今から少し恐い。

te1431.jpg

The End_1431 中目黒 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
音のない雨
Foxcatcher002.jpg

「フォックス・キャッチャー」

デュポンというと仕事柄、人造大理石のデュポンコーリアン使うことがあるんだけど、あのデュポンってこのデュポンなのかな。
他にはライターとかタイベックとかがすぐに思い浮かぶ。だけど元々は南北戦争の火薬で富を得て
その後、世界大戦の武器、弾薬、そしてウランの分離、プルトニウムなどの精製など。戦争で莫大な資産を築いた化学企業。
映画の中でも武器、兵器商売の描写はあったけど、あまり詳しくないのでちょっと勉強してみたい所でもある。

金メダリストでありながら苦しい生活を送り、練習環境にも恵まれないマーク。彼は尊敬するレスリングプレイヤーであり兄であるデイヴの影から抜け出す事を考えていた。ある日デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンから連絡が入る。それは彼が結成した「フォックス・キャッチャー」というレスリングチームへの誘いだった。マークは生活も練習環境も整ったその誘いに乗りデュポンの元に向かう。同時に兄の影からも抜け出せるということがマークの背中を強く押していた。

事実を基にした物語だそうです。でもいろいろひん曲がっている部分はあるらしい。
映画ではマークとジョンに性的な関係があった風な描写があったけど、そんな事実はまったくないらしい。
物語の中盤からデイヴもフォックス・キャッチャーに加わることになるけど、その時にマークと一緒に練習している。
でも実際は同じ時期に二人が同席したことはないらしい。なんか意図があるのかな。。

映画の中で出てくる言葉「名声は人を支配者に変える。名声は人を好き勝手にさせる」
彼のアメリカを愛する気持ちは、愛国心というよりも右感といった方が分かりやすい。
そしてそうゆう人間が莫大な資産をもっているのだ。そりゃ恐いことしかイメージできない。
名声を求めるからこその孤独と喪失感。それにお金とプライドが加わり狂気に変わっていく感じ。こわい。

映画とは話がずれるけど、僕が初めてアメリカに行ったのは19歳の時NY。ワシントンにも少しだけ寄った。
19歳の僕がアメリカの歴史的背景は知るよしもなく、海外旅行というものに浮かれて終わった。
話はもっとずれちゃうけど、その時のまだNY。WTCがまだある頃のマンハッタンの風景。
今考えるともっとちゃんとみておきたかった。そして叶うのならば今持っているカメラで写真を撮りたい。

話を戻します当時の僕は「フォレストガンプ」でトムハンクスが激走するワシントンのあのモニュメントをみた。
凛とした雰囲気、どこか神秘的で、静粛な感じ。廻りは林に囲まれ、霧がかかっていた。その時の自分には美しく見えたかも。
でも今だったらどう見えるかな。アメリカがインディアンにしてきたこと、戦争に荷担してお金を稼ぎまくっていること。
そうゆうことを知ってアメリカ嫌いになっている僕は、その景色をみて美しいと思うかな。

都合の悪い歴史を隠し、美化し、正当化してる施設にしかみえないような気がするのだ。
そうゆう描写がこの映画にもあった。南北戦争で愛国心を持つ兵士が3000人、国のために死んで行った。
そこを整地し、こぎれいにして凛とした空気を漂わせているシーン。そして遠い目で戦死者を偲ぶのだ。
鎮魂という便利な言葉を使い、事実を塗り固められたそうゆうものに吐き気がする。起こった事はそんなに綺麗ではないのに。

個人的にそんなことを思ってしまった。だけど映画としてはとても面白かったと思います。
「バードマン」の時と同じことを書いてしまうけど、ジョンはやっぱ自分の存在を認めて欲しいだけだかもな。
なぜ私を認めない!という気持ちの表れは一度も言葉にしなかったけど、顔に十分すぎる程出てた。
子どもといえば子どもなんだろうけど、金、権力があるからそうさせる部分もあるんだと思う。お金こわい。

この映画に出てる人たちほとんど全員が、言葉にしなくても顔に感情がにじみ出ている。
みんな演技上手かったということ。チャニング・テイタムも「親愛なる君へ」の時より格段に良い。笑
特にお兄さんデイヴ役のマーク・ラファロはとても名演でしたマイケル・マンの「コラテラル」にでてた人。
トム・クルーズの映画でこんなに面白いのがあるなんて!と、ある意味衝撃的な映画だった覚えがある。

te1430.jpg

The End_1430 表参道 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」

■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
大仰で美しい音楽
te1428_20151109083842fc5.jpg

The End_1429 大手町 / Nikon F3

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
静かな雨の日曜日
IMG_9099.jpg

「レイモンド・カーヴァー / ぼくが電話をかけている場所」

読んだ後に知ったんだけど、村上春樹がカーヴァーを初めて訳したものになるらしいです。
短編集なのであらすじは省きますが、これ再読でした。忘れてた。
最初の「ダンスをしないか?」を読み出した時に、あこれ読んだ事あるわ。と思った。
それでもまた最後まで読みました。それはシンプルに面白かったからなんですが。
いわゆるこの短編集、すべて事象のみの記述でありいわゆるオチというオチはない。
村上春樹の短編にもその雰囲気はみられるけど、それ以上にオチがない。
もちろん最初からオチを付けようと思って書いてない。だから読む人を選ぶ文章だと思います。
でもそうゆう類の文章なのに、引き込まれ、心になにか残るものがあるのが不思議な魅力です。
同時に、こんなに感想を書きづらい小説はなかなか無い。笑。
言葉を借りるのであれば「読んだ後とその前とでは、少なからず僕は違う人間になっている」ということ。

前に読んだ時にどう思ったかは忘れたけど、この小説の感想は村上春樹再読イヤーと決めた今年
彼の小説を読み重ねてきた感想と少し似ています。簡単にいうと、二十代に読んだ時と今とでは明らかに違うということ。
それは僕が歳を取ったからなのか、いろいろな経験をして価値観が変わったのか、それとも読解力が備わったのかは分かりません。
だけど単純に、前よりも今の方が何となく言わんとしてることを理解できるし、素直に楽しんで読んでいたりする。
それは少なくとも良いことなので、あまり深くは考えていません。
ひとつだけ言うと、歳を取るのは最高だな、、という感じです。

te1427a.jpg

The End_1427 渋谷 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 2 | Trackback : 0
▲▲▲
岩のあいだを流れる時間
te1428.jpg

The End_1428 大塚 / Nikon F3

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
小さな子が窓に立って雨ふりをじっと見つめているような声
te1426.jpg

The End_1426 西新宿 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 2 | Trackback : 0
▲▲▲
つま先立ちの効果
c149de367b607370.jpg

「ジヌよさらば」

これも一気にみないといつまでもみない邦画シリーズ。松尾スズキ監督、脚本、出演作品。
この人、特に好きなではないけど、こないだ山本直樹と松尾スズキの異色対談読んだこともあって。主演松田龍平だし。
そしてこれは恒例の話ですがツタヤの「新作でも5本で1000円6泊7日」は魅力的で、ついついいろいろ借りてしまう。
貧乏性が出てしまい、全部新作で揃えたくなるけど後1本!で悩むことは多い。これはその、あと1本でチョイスした映画。

東京で銀行に勤めていたタケは、お金を扱う仕事ならではの苦労をし、結果現金に触れると失神しそうになる金アレルギーになってしまった。タケは仕事を辞めて、お金をまったく使わない自給自足をしに、田舎にやってきた。乱暴だが面倒みの良い村長、与三郎とその奥さん。そして村人に助けられなんとか生活を始める。

あらすじだけ読むと、お金使わないでエコで、都会で感じるストレスはなく、みんなで支え合い幸せだ!
というイメージを抱くかもしれませんが、やっぱり松尾スズキなのでそんな訳には行かず、コメディ色な物語です。
割と苦手な分野なんだけど、これはあんまり嫌悪感を抱かずに見れたかな。
松田龍平、西田敏行、片桐はいりとか好きな人が多かったからかも。大人計画の人たちは若干苦手。

中盤、松尾スズキ本人が出てくるぐらいから話が大幅に変わって、最終的にお金アレルギーがあんまり関係なくなっている気がする。
豪華な出演陣は良いんだけど、どんどん破綻して、結局は村長の過去の話になり、それを解決してちゃんちゃん系。
暇つぶしには良いんだけど、見てなにかを感じるかと聞かれたら、ちょっとコメントに困るかもしれない。
でもまあ良いのか、最近簡単なお気軽な映画ばかりみてる気がする。そうゆうタームなんだと思う。

西田敏行演じる神様ですが、キャノンの35mmのカメラで写真を撮っている。
真っ暗な山の中、ストロボなしで手持ち撮影してたり、明らかに標準のレンズですげえ遠くから撮っている。
それ撮れないでしょ、という突っ込みは本当に物語と関係ないから考えないようにしてるんだけど、どうしても気になる。
大豪雨の中、カバーもしないで首からカメラを下げてるのとか、すげえ気になってしまった。

二階堂ふみの小悪魔的なエロキャラはたまんないです。むさぼりつく龍平の気持ちは痛いほど分かる。
タイプとかではないはずなのになんでだろうか。それ以前のものがあるかもしれない。

te1425.jpg

The End_1425 四谷三丁目 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」

■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
彼は中国へいった
te1424.jpg

The End_1424 新大塚 / Nikon F3

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 2 | Trackback : 0
▲▲▲
to say good bye is to die a little.
IMG_8110.jpg

「村上春樹 / ねじまき鳥クロニクル」

夏にかけて読んでいたんですが、自分の中で咀嚼が長引き、飲み込めない状態が続きました。
読み終わってから次の本を読んだり、映画をみたり、他の物語に触れてはいたんですが、どこかこの物語が上手く自分の中に着地せず。
なにか便秘が続いたまま新しい物語に触れるという、少し精神衛生的によろしくない感じでした。
二回読んだものだし、今回は文章として残さなくても良いかなと思ったけど、それはそれで気持ちの悪い物で。
とりあえず、という言葉はあまり使いたくないけど、中途半端な文章ですが投稿しておきます。これはこれで自分のデータベースにもなるし。

たまにまた読みたい。だけど勢いが必要だな、、と思ってた。それと、皮剥ぎボリスの件が気持ち悪すぎた印象が強くてどこか億劫だった。
でもなんとなく「ノルウェイの森」を読んでる頃から、次は「ねじ巻き鳥クロニクル」かなと思ってて、どこか落ち着かない感じだった。
いつか読み返すであろうと思っていたこの物語、ことしの村上春樹再読イヤーで実現しました。
読んでみた結果、やっぱり読む方も体力がいる小説ではあった。でも前とはちがう印象。それは二回目だからか、歳をとったからかはわかりません。

法律事務所を辞め、毎日家にいて家事をこなす「僕」こと岡田亨。編集者として働く妻「クミコ」との生活は平穏に流れ過ぎていた。ある日、知らない女からかかってきた電話と、飼っていた猫が失踪したことをきっかけに、いろいろな物のバランスが崩れ始める。そしてある日クミコも失踪してしまう。僕は不思議で奇妙な人たちと邂逅し、クミコの失踪の真実を追究する。やがてその失踪の影にある根源的な悪の存在があることを突き止めていく。

僕の思う村上春樹作品の中で、かなり異質なポジションにあるこの小説。
1回目に読んだ時は、とにかく重く、長く、そしてよく分からない不思議な物語。という漠然とした感想しか持てなかった。
要所で強烈なシーンが何回かあって、それが物語の筋以上に強烈に脳裡に焼き付いていた。
先に書いた皮剥ボリスがそうだ。他にも異空間とも呼べる路地裏、そして真っ暗なホテルの一室。208号室。

僕がこの複雑な物語を語れるほど読解していないし、ぼくにそんな文才はない。
それでもこの小説を二回読んでみてそれなりに思うことや感じること、そして気付いたことがあった。
いわゆる村上春樹解説、的なあれとはほど遠いです。どこまでもただの感想ですが書き記します。
そして僕はそうゆう解読的なあれにまったく興味がなかったりもするし。

村上春樹の小説で妻が消えるというのはこの小説以外でも良くあることの様な気がする。
「羊をめぐる冒険」がそうだったかな。うろ覚えだけど確かこの物語と同じで、こつ然と劇的に消えていた気がする。
それと村上春樹の小説の主人公(特に初期)はクールで多くを語らず、去る者を追わない人間だ。だから妻が消えても特に探さない。
「それは起こってしまったことであり、今僕になにかできることがあるのだろうか?」とか言っちゃう感じ。

でもこの小説の主人公、岡田亨(名前がしっかり設定されているのも珍しい、よね?)はしっかりと探す。頑張っている。
この物語は妻を取り戻し、ねじを巻く旅である。それこそ、汗をかき、血を流し、命をかけて妻を探す。
言ってる事は相変わらずクールだけど、かなり必死こいて探す様はかなり感情移入してしまう。今まででこんなに頑張る主人公がいたか?
特に第三部、最終巻、彼はかなり頑張っている。それこそ命を削る勢いで頑張る。同じ人間として頑張っている主人公を応援した。

そして彼の、妻を取り戻す旅は、ある悪を倒す旅でもある。根源的な悪い物という呼び方をされていたあれだ。
それだけ聞くとファミコンのRPGみたいに聞こえるけど、本当にそんな感じなのだ。
主人公はバットを装備して暗い井戸の中に入る。そして向こう側に行き、妻を取り戻す為に悪と戦う。
根源的な悪は海辺のカフカで表現されていた、星野ちゃんが戦ったあの白いやつみたいなのと勝手に理解してる。細かい事は分からないけど。

そしてこれも村上春樹の長編小説ではだいたいキーになってくるこっち側とあっち側。
それをつなぐメタフォリカルな表現。世界はメタファーであふれていることを再認識させる大好きな表現。
いつも森とか、地下通路とか、雨とかで表現されているけど今回はなんといっても井戸だ。
真っ暗な井戸の中であっち側にアクセスする。その時の文章が丁寧かつこまかい描写で、ドキドキする。

そういえば初めてこの小説を読んだ時、影響を受けすぎてて、事務所の暗室にこもった覚えがある。
本当に真っ暗な中で小一時間体育座りをしていたことがある(小説では2~3日?)
その時の僕に小説の主人公と同じ現象は起きてはいないけれど、あれは不思議な体験だった。
本当に2~3日とか入ってたらどうなっちゃうんだろう。ちなみに今回は、、してません。

前回読んだ時と今回の僕の違いはなんといっても、デヴィッド・リンチをみているかどうかだ。
主人公はその井戸を抜けてあるホテルに行くんだけど、そのホテルの描写は僕の中で「ブルー・ベルヴェット」のあのマンションになっている。
文章でそんな表現があるかどうかは問題ではない。そのホテルは暗すぎるくらいに暗く、歩いても音のしないカーペットが敷いてあるのだ。
そのイメージは決して邪魔なものではない。リンチも村上春樹も大好きな作家なので、どちらかというと気持ちの良いものです。

加納姉妹、マルタとクレタについて、ちょっと目に入ったんだけど「同一人物説」があるのね。乖離性同一障害か。
確かに二人は同時に出てこないし、同じ服を着ていたり、名前を無くして取り返したらマルタは出てこなくなるとか。。すごく納得してしまった。
それと強烈な印象の牛河。彼はその後1Q84にも出てきていた。でもやっぱりこっちの小説の牛河の方が明らかに嫌な奴で、不潔だった。
後は、ワタヤノボル、間宮中尉、皮剥ぎボリスと、二回目でも強烈なインパクトを持つキャラクターばかり。

僕の村上春樹の小説の中で上位ランクに食いこむ「国境の南、太陽の西」という作品がある。
あの小説は元々この「ねじ巻き鳥クロニクル」に食いこまれていた物語だったそうだ。
奥さんがその初稿を読んで、要素が多い、みたいな事を言われ削ったそうだ。
奥さんがどんな人かはしらないけど、どこでも女性の意見は強いのね。。。

、、、と、ここまで書いた所で止まってしまった。そして今の僕にこの先を書く気持ちはない。まったくない。
こんなこと初めてだけど、こんな中途半端な終わりにします。もちろん適当なオチをつけてむりやり結ぶことはできます。
でもそれもなんか違う気がする。間違いなく言えることは、またこの小説を読むことがあるということ。
その時にこの中途半端な文章の続きが書けるかもしれない。しまた書けないかもしれない。まあそれはそれで良いのだ。

おしまい

te1423.jpg

The End_1423 椿山荘 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲
100頁まで読んだらわかる
te1422.jpg

The End_1422 椿山荘 / PLAUBEL makina 670

LINKS : 「THE END」「PHOTO DAIRY」「Trinograph」「Facebook」「Instagram」
■■■ | Comment : 0 | Trackback : 0
▲▲▲