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明日行く場所のこと
川苔山(1363m)

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The End_1107 川苔山 / Nikon D610 と PLAUBEL makina 670

川苔山ソロ登山、つづき!

登山も後半を過ぎた頃、ここまで来てデジカメで撮ってた写真がRAWじゃないことに気付く。全部JPEGで撮ってた。。
結果、帰ってからの現像作業で困ることになる「RAWだから大丈夫だべ」と適当に撮ってた事がとても悔やまれる。
マキナの太巻き問題が解決した矢先にこうゆうミスをしちゃうんだよな。。
同じ写真は二度と撮れないのにチェックしない自分を責めてしまう。バカ!自分のバカ!

途中林業作業道に出て、整備された道を歩く。雲がすごい勢いで流れてて、強風が桧の高木をザワザワゆらしていた。
どこかでみたような景色で、記憶がフラッシュバックした。たぶん中学校で行ったどっかの旅行。
ここじゃないけど似たような風景。中学時代に好きだった女の子をちらちら見ながら歩いた記憶が甦る。
それからはしばらく中学生の自分に戻ったような感覚でを歩いた。ずいぶん時間が経ったんだと思いながら歩く。

その後はじゃんじゃん下るんだけど、途中でかなり怖い所があった。高所でかなり細くて柔らかい土の道。崖方向に斜め。
慣れてきただけだと思うけど、ちょっとずつ高所恐怖症が改善したかな、、と思ってた。
だけど、やっぱり怖いところは怖い。あれで凍ってたら無理だったな。。
だけど無理でも行かないと帰れない→無理して行く→滑落→死亡→葬式→火葬。という妄想が浮かぶ。
ゆっくり行けばたいして怖くもないんだろけど、やっぱ慣れない。怖い。でも慣れてしまう方が危ない気もする。

ずんずん標高を下げ、森は暗くなり、ぼちぼち下山口。そんな時、苔むした雰囲気の中に小さな社があったので何事もなく終わったお礼をする。。
僕はそんなに信仰心が強い方ではないけど、それなりにお参りする人間。だけど、山の中だとちょっと普段のそれとは話が変わってくる。
無事に登山が終わったことに対するお礼と、お邪魔しましたという気持ちが素直に出てくる。そして身体は疲れてるけど心はスッキリしてるんだ。
やっぱり山って神秘的な雰囲気がすごくある。なんか分からないけど、なんかあるんだよ。言葉にできない不思議ななんかがさ。

そんな感じでとりあえず、目標のソロ登山は無事達成しました。よかったよかった。楽しかった。
前日から緊張感に包まれ、何度も確認して、変なテンションになりながらも、当日登山が予定通り進んでいく。
そして登山が進むにつれて、不安がだんだん安心にシフトしていく快感。もうやめられん。
なによりも結果的に怪我とかしないでちゃんと下山できたこと、良かった。
良かったけど僕はまだトラブルに出会ってない。まだ雨もない。そうゆうのも早く体験しないとルーキーから抜け出せない気がする。
ま、でもとりあえずの所、本当に良かった。次はどこにいこうかな!

、、後日、奥多摩で登山者二名滑落死のニュース。僕が行ってた同じ日に隣の本仁田山(ホニタ山)での事故。
「本仁田山方面道悪し、注意」の看板があった。ご冥福をお祈りするのと同時に、明日は我が身と思い気を引き締めて山を楽しみたい。

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30代が使うピンクペン講座
川苔山(1363m)

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The End_1106 川苔山 / Nikon D610 と PLAUBEL makina 670

01月28日。鋸山と、三浦アルプスを除いて、初のソロ登山で川苔山を登ってきました。
みんなで登るのが嫌だったからではない。だけど、ひとりで登れるようにもなりたかった。
どっちが良いかもやってみないとわからないので、やってみた。それと誰にも頼らずひとりでやってみたかった。
結果としては、、僕はソロ登山も大好きみたいです。でも同時にみんなで登るのも同じくらい好きと思いました。
ひとりでも楽しみたいし、共有もしたい。どっちもいいね!というのがシンプルな感想です。

鳩ノ巣駅から川苔山山頂に行き、それから下山して古里駅まで行くコース。
平日と言うこともあり、出くわした登山者はたしか全部で4人。しかも登りは山頂まで誰にも会わなかった。
気楽な部分もあるけど、心細い部分もあるし、熊が怖いから、独り言or歌うor口笛を吹きながら登る。
人それぞれマイレパートリーがあるらしいけど、僕はオブラディ・オブラダか、オー・シャンゼリゼ。そして線香の青雲の歌。
普通に大きな声で歌いながら登っています。こうゆうのも普段ないことなので、楽しみのひとつなのです。

標高1200mくらいの舟井戸から雪が積もっていた。
前回の三頭山の雪の感触が忘れられず、雪を求めて来た部分もあるのでテンションは上がった。
でも前回ほど積もってない、というよりも凍ってた。登りは大丈夫だべとアイゼンを着けないでガリガリ登ってた。
だけど、山頂手前の急登で滑って死ぬかと思った。面倒くさがらずにやることやらないと危ないんだ、と勉強になった。
山頂は展望はたいして感動しないけど、達成感はありありでした。そして一人きり。最高だ。
食事はラーメンにチャーシュー入れたものと、おにぎり2個、とコーヒー。全部うまい。
ラーメンが特にうまい。普段ラーメンなんて食べないのに、山だとうまい。なんでもうまい。最高だ。

アイゼンつけて下山。赤杭尾根方面、最初は細い尾根で少し怖かったけど、そのうち良い感じで尾根歩き&雪道。
エビ小屋山分岐でアベック登山者が登ってきたので少し話した。この先もガチガチらしいので、そのままアイゼン。
、、僕は「仕事」とか理由がないとかなりの人見知りの人間です。おそらくコミュ障の域に達してると自負しています。
だけど山だとかなり普通に喋れる。知らない人ともコミュニケーションが取れる。知らない人だからかもしれないけど。
ひとりを感じたくて山にいってるのに、山にいったら人と喋るようになる。皮肉なものですが、悪くない。

写真が多いので、つづく!

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らせん階段、直下の怪
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「ルビー・スパークス」

ツタヤでプッシュしてたのと「500日のサマー」のスタッフ製作ってのに押されてみてみた。

作品がヒットして天才作家と持ち上げられていたカルヴィン。しかし現在は二作目の難しさにより激しいスランプに陥っていた。カルヴィンはそんな状況を打破しようと、自分の理想の女の子像として「ルビー・スパークス」の物語を書き始める。その物語の執筆に没頭していくカルヴィンの前に、自分が空想として作り上げていた女の子が現れる。その女の子は、自分が小説に書いたことがそのまま反映される、不思議な女の子だった。

そらそんなに期待してみるような映画ではないことは分かって借りた。
たまには恋愛映画もいいかなというのと、3本借りたら1200円で、5本借りたら1000円という
嬉しいような苦しいようなツタヤの料金システムに押されてみたのだ。
結果、それなりにみれたけどやっぱりそれなりな映画でした。たぶん1年後にはみたことをを忘れているでしょう。

一言でいってしまおう。タイプライターで書いたとおりに物事が起こる。
そしてその人物の性格や記憶まで思い通りに変えることができてしまう。。それって。
「ジョジョ四部の岸部露伴のスタンド能力、ヘブンズドアーやんけ!」
という突っ込みしかない。それ以上もそれ以下でもない。そんな感想しか持てなかった。

しいていえば、そんな設定の話は今までに腐るほどある。
そしてこうゆうのは、我らが藤子・F・不二雄先生に任せておけばよいのだ。
そもそもこの内容を100分の映画にする必要はまったくない気もする。
世にも奇妙な物語枠で十分なのだ。世にも奇妙な物語の方が良いのだ。

そしてそして「500日のサマー」との大きな違い。それだけで評価が大きく左右すること。
「ヒロインの女の子がタイプじゃない!」これは男子の僕としてはとても重要なファクターです。
「500日のサマー」のズーイー・デシャネルはよかった。みてる方が恋をした。それだけで良いのだ。そもそもあれだってたいした話ではない。
J・G=レビットも良かった。やさ男感、勇気のでない感じ、振り回されてる感、とても共感した。でも今作にはその共感がなかった。

最後、ネタバレしますが、人を自分で思いのまま操作することの虚しさに気づいた主人公は
自分で文章を打ち、彼女を解放し、記憶も消す。それは自分の心に風穴を開ける行為だったが、彼は決断できた。
後日、記憶を失った彼女に再会して物語は終わるけど、このことに関しては少し羨ましいとおもってしまった。
誰にでも女の子にフラれた時、もう一度戻ってやり直せたら、、と考えたことはあるでしょう!

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The End_1105 向河原 / Nikon D610

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謎のボックス 2015
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The End_1104 浮島とか扇島とか / Nikon D610 と PLAUBEL makina 670

川崎撮影、後半
僕がまだ小学生の頃、住んでた場所は工業地帯から離れていたのに、光化学スモッグ注意報でプールに入れなかったり
多摩川はヘドロでかなり汚れてたり、川崎駅よりもっと海の方は排気ガスが今よりも酷かった。
今ではかなり改善されたとはいえ、そこは日本でも指折りの工業地帯。なかなかどうして空気は悪い。
それでもどこか懐かしさを感じてしまうのは、原風景だからか、それともただの工場ヲタクだからなのか。

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シイタケだけは食べられない
工業地帯に写真を撮りに行きました。川崎生まれなので工場は好きみたいです。
ずっと自転車で移動しながら撮ってて、最終的にはアクアラインの入り口までいってた。
明日も続きます。

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The End_1103 扇島とか浮島とか / Nikon D610 と PLAUBEL makina 670

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見かけにだまされないように
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The End_1102 殿町 / Nikon D610

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ギブ・ミー・ワルツ
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「安曇潤平 / 黒い遭難碑」

最近読書離れしている、と自覚はあるけれど、お風呂入る時や、寝る前のベッドの中とかでは読んでいる。
これも登山もの、登山じゃないか。山で起こった霊的な怖いこと。いわゆる怪談話の短編集。
まえほどがっつり本を読む時間がないので、短い時間でさくっと読める、こうゆう短編集が良いです。
そしてなんだかなんだで山関連の書籍や映画マイブームは続いてて、やっぱ好きなんだなと再認識する。

短編集なのであらすじというあらすじはありません。著者が体験した、もしくは山小屋や知人から聞いた怖い話をまとめたもの。
脚色は少なからずあると思いますが、これがなかなか怖い。
僕はまだまだ日帰り登山ばかりで、テント泊はおろか、山小屋泊すらしたことはありません。
でもこれ読んだら出来なくなるかも。。というくらい怖い。想像しただけで怖い。

道に迷い予定よりも時間がかかり、薄暮の中テント場についた。それでもシーズンオフなのでテント場には先客が一張りだけ。
水場に近い場所にひっそりとたたずむテント。なんとなく気になったけれど、山行の疲れでテント設営後すぐに寝てしまった。
早く寝てしまったからか、夜中目が覚めてしまった。テントを打つポツポツという雨音。その音にまじり、小さく足音が聞こえる。。
、、こんなの読んだらソロテント泊なんてできるわけないだろ!

基本的に血や、びっくり的なものが苦手だからホラー映画は嫌いだ。といってますが、基本オバケとか心霊現象とかが苦手。
じゃあそんな本を読むなって話になりますが、山の勢いもあって読んだんです。でも普通に面白かったな。
僕は遭難とか、滑落とか、熊とかに必要以上に脅えながら山に登っています。それこそそんなに怖いなら山やめれば?
というくらいびくびくしながら登っている。今後それに心霊の怖さもプラスされる訳です。でも山、いくんだよ。なんでだろう。

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The End1101 横浜 / Nikon D610

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レスポンス不足
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The End_1100 多摩川 / Nikon D610

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雪の記憶
三頭山(1531m)

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The End_1099 三頭山 / NIkon D610 と PLAUBEL makina 670

年が明けて2015年01月17日。新年初登山、奥多摩メンバーでまた登ってきました。
皆で行く時はアクセス方法や、待ち合わせ時間など僕が段取りしてるんだけど、今回はかなり失敗しました。
バスで都民の森まで行くつもりが、冬季はバスがなかった。あっても途中までしか行かなかったり。
困った僕らは、タクシー割り勘で行く事になりました。無駄なお金使わせてしまって、申し訳なかった。
あとで本を見たらちゃんとバスがないこともかいてあった、これは完全に僕のミスでした。ごめんなさい。

ちょうど前日に雪が降ったみたいで、山の奥に行くにつれ車道に雪が積もってきた。
それは都民の森に着く頃には結構な積雪になってて、これは無理か?と正直思った。経験がないので。
僕は軽アイゼン持ってたけど、他の人は持ってなかったのでなおさら。でも行けるところまで行こうというのりで登った。
しかしこれがなかなかどうして、降りたてのフカフカの雪なので、意外と問題なく登れた。
そうなってくると、雪を踏みしめて登る感触が病みつきになり、楽しい。かなり楽しかった。
山頂からの富士山は裾野だけ見えたけど、頂上は雲の中。その後ぜんぶ雲に隠れちゃった。
気温-3℃。雪混じりの北風と、北方向には暗い雲が出てきてて少し不安だった。
動いてないのでどんどん身体が冷えてくる。早々に食事を済ませて下山準備。
笹尾根、槇寄山まで行って帰る予定だったけど、時間が押してたので相談の末、滝をみてまた都民の森に戻ることにする。
その下り道はブナ林で、一面雪の世界。自分がこんな場所にいることがちょっと客観視できない感じでした。
今回は短い山登りになってしまったけど、すごく印象深いものになりました。
雪山なんてぜってー無理だ!と思ってたけど、意外と行けるということが分かってしまい、また広がりそうです。
そうなるとまた必要な物がいろいろ出てきて、、散財は続きそうです。

しかし、今回の山行で一番のショックは、マキナのフィルムが「太巻き」といって、うまく巻けなかったこと。
フィルムの巻がゆるゆるになり、交換の時に隙間から感光しちゃって、写真に光線が入ってしまう(上写真参照)
これに関しては前から悩まされてた。10枚撮った後にこの症状が出るとものすごくテンションが落ちる。
また撮りに行く訳にもいかないし、行っても同じ写真は撮れないので諦めるしかない。
現在では太巻きになる理由も、対処法もわかり、気持ち良く使えています。
だけどこの時は明らかにテンションが下がってたので皆に気を使わせてしまいました。ごめんなさい。

ちょっと今回は段取り不足というか、自分の甘い部分がみえて、自己反省であふれるものになってしまった。
しかし雪、良かった。帰ってからしばらくは雪のことが頭から離れず、どこかフワフワした日々を送っていた。

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懺悔、グレーの海、強風
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The End_1098 多摩川 / PLAUBEL makina 670

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あたいワンピースが似合う女になりたいの
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「夢枕獏 / 神々の山領」

登山モノ。結局はまだまだみたり読んだりしてて。これは関ちゃんに、井上靖の氷壁と一緒に借りたもの。
といっても関ちゃんに借りたのは小説の上巻のみ。漫画版孤高の人読んだ時に、漫画版神々の山領もあることを知り
小説ではなく漫画版で読んじゃった。その辺、最近の読書離れ感がにじみ出しています。
結果的にすごい面白かった。夢枕獏って陰陽師しか知らん。

あるエベレスト登山隊は二人の滑落者を出してしまい、失敗に終わる。その遠征に参加していた深町は、帰国せずカトマンズの街に滞在していた。ある道具屋で古いカメラを見つけた彼は、エベレスト史上最大の謎とされている「ジョージ・マロリー」のカメラだと気付く。カメラは深町が買い取ったが、ある日盗まれてしまう。カメラの中に入っているフィルムに写っているものを見る前に。深町はカメラの行方を追ううちに、ビカール・サン(毒蛇)の異名を持った日本人にたどり着く。その人物はかつて日本国内で天才クライマーと呼ばれた、羽生丈二だった。

この物語はあらすじに書いた、エベレスト発登攀の謎、羽生丈二の人生だけではなく、いろいろな要素がある。
カメラ、恋、ミステリー、犯罪、いっぱいあるんだけど、やっぱり僕の中で大きかったのは、カメラに写った写真。
マロリーは実在した人物で、1924年にエベレストから帰ってこなかった。遭難したのが登頂前か、後か。
そのカメラのフィルムに写っているであろう風景だけが、真実を確かめる唯一の手段。。なんてミステリアスロマンチックなんだ。

前に書いたけど、僕は初登攀や未開ルートなどにあまり、というか興味がない。安全方が良いじゃない。と思う。
だけど羽生丈二という男、いや漢は、その事しか考えていない。それ以外に興味がないのだ。
夢枕獏氏が「切ないくらい何かを求めていく話が好きだ」と語っていたが、羽生丈二はまさにそれで、みていて少し怖くなる。
同じ男としてものすごく魅力的だけど、同じくらい面倒くさい奴だとも思う。実際こんな人がいたら僕は仲良く話せないと思う。

少しネタバレになってしまいますが、羽生丈二は過去にエベレスト登攀第一次アタック隊に選ばれず、二番隊になった。
羽生丈二は「二番目とか、ノーマルルートなどでは意味がない」とエベレストを一人下山する。協調性ないなー。
みんなで力合わせてエベレスト登ろうぜ!という所に「おれ一番じゃないと嫌だから帰るわ」って、、なんかもう。。
その不器用さとひたむきさが魅力で、僕も読んでてドキドキしてたけど、現実に置き換えると、なかなか痛いです。

といってもなかなか男のロマン心をくすぐる物語でした。
だけどやっぱり僕にはヒマラヤなんて行けないし、行かないので、ちょっと現実離れした話にも聞こえてしまう。
海外に行く飛行機の中で、大きな山塊の上を飛ぶことがあった。窓からみるその風景くらい、非現実的な世界に感じる。
これの奥多摩版とかあれば嬉しい。奥多摩をなめてる訳ではなく、身近に感じれるので。

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The End_1097 田園調布 / Nikon D610

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肌着でロック
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The End_1096 丸子橋 / Nikon D610

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ステンレス・スティールの箱
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「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」

僕はロリコンじゃありません。だけどエル・ファニングはすんごい美少女だと思う。
ソフィア・コッポラの「somewhere」みてすごい存在感を感じたし、あの歳であの演技は末恐ろしいと思った。
ダコタ・ファニングは「アイ・アム・サム」でかわいい女の子を演じてたけど、大きくなったらあんまり好きじゃない。
あの姉妹の中で、僕はかなりエル・ファニング推しです。ちなみに僕はロリコン野郎ではありません。

同じ病院の、隣合ったベッドで同じ日に生まれたジンジャーとローザ。彼女たちは幼なじみで、親友として一緒に育っていった。思春期を迎えた2人は授業をさぼっては色々なことを語らい、絆を深め合っていく。世界が核の脅威に脅え、反対運動が盛んになった1970年代。2人の関心も反核運動に向いていた。しかしローザがジンジャーの父親であり、思想家で自由主義のローランドに恋をしたことから、2人の関係がゆっくりと変化し始める。

ジンジャーのお父さんがイケメンキャラなんだけど、ぱっと見はかなり最低なロリコン野郎だと思う。。だけど
このお父さんが、キャラ的にすごく好みだった。子どもに色目使うロリコン野郎だけど、その他の部分はなんか自由でかっこよかった。
「死後の世界という概念は迷信にすぎない。生に限りがあることを恐れないために考え出された。
人生は一度だけだ楽しまなきゃ、命あるうちに生きろ」と静かに笑っていた。そんなことを言える大人になりたい。

思春期の多感な子どもに対して、同じ目線より少しだけ上で、大人の意見を上手く表現してる。
子どもの世界を理解しつつ、知ったかぶりや、お前の考えてることなんて分かっている。という上から目線的なそぶりはなく
あくまでも相手を一人の人間として偏見なしにみている。どうしても見えない物を見ようとしてしまう時期の子どもに対して
尊重しながら道を指し示してあげることは、なかなか容易なことではない気がする。

これは海外との文化の違いもあるかもしれない。前に読んだ「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」の時に書いてあった。
日本人は子どもを子どもとして扱うけど、海外の人は子どもも立派にひとりの人間としてみる。海外の人は個人としての気持ちが強いのだ。
逆に日本人はその個人力が弱い。だからSNSの自分の写真が子どもだったり、違うものだったりする。自分を投影する鏡のような存在だったりする。
父親が「ママはあっちだよ」と子どもに言う、それは「きみのママはあっちだよ」の間違いで、それだと父親のママ=祖母はあっちだよ、になる。

子ども目線になって子どもの立場になって考える。というと言葉は綺麗だけれどそれは個人力がないだけのような気もする。良い悪いの話ではなく。
話がちょっとずれたけど、この映画では思春期の不安定な女の子に対して、真摯に受け応える様が要所で見て取れた。
もちろん子どもだから、分からないことを教えること。道を外れそうな時に強制ではなく道を指し示すこと。
とても難しいし答えはないし結果論でしかないんだけど、もし僕がその立場に立った時は自分の意見を胸張って言えるようになりたい。それも個人力。

エル・ファニング。なんか「somewhere」の時に比べ、演技に拍車がかかっていた気がする。
まだ少女の雰囲気を少し残しつつ、大人になっていく、残酷で、美しくて、とても儚い時期なんでしょう。
後半にかけて泣くシーンが多くなるんだけど、毎回声をあげたり、静かに泣いたり、顔をしかめて泣いたり
特に嗚咽混じりに泣き崩れるシーン、すごく印象的だった。良かったです。

核戦争で人類が滅亡すること、破滅論は思春期にありがちな感情だけど、ジンジャーの世界はそうゆうものではない。
その世界が壊れる、もしくは終わることこそが「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」ということなんでしょう。
壊れても、許して、受け止めて、それでも生き続けること、新しい世界を受け入れることが朝なんだな。なんか良く出来た映画。
取捨選択していくことが大人になること、とは僕の口からは言えない。僕自身、自分の世界を捨てきれないで大人になったようなものなので。

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The End_1095 千鳥 / PLAUBEL makina 670

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ぐっちょんぐっちょんのびったんびったん
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「CABIN」

何度も言ってるので、知ってる人も多いと思うけど、僕はホラー映画が苦手です。血もダメだし、先端恐怖症でもある。
そしてホラーというジャンルに物語としての魅力を感じないので、無理にみるものではないと思っている。本当に何度もいってるけど。
この映画は話題になってたので存在は知ってた。だけどホラー映画というくくりをされていたので避けていた。
しかし「ハウス・オブ・カード」に出てたクリステン・コノリーという女の子が好きで。この映画で主演してたのでしょうがなくみた訳だ。

別荘で週末を過ごそうと、デイナたち5人の大学生たちはキャンピングカーで森の奥にやってきた。廃屋のような別荘に少し嫌な予感はしたが、近くの湖は美しく、なによりもの若さ故の勢いで楽しい時間を過ごしていた。夜になるとお酒も進みはしゃぎ続ける5人だったが、地下室を見つけ下りた先で不思議な物を見つけてしまう。それをきっかけに得体の知れない何者かが目を覚ますことになる。

ホラーは嫌だ、といっておきながら、えーと、これは意外に楽しめてしまった。
前情報通りっちゃあそのまんまなんだけど、いい意味で予想外の連続で楽しかった。
みてると、あ、こんな映画だったんだ→え!そうか、そうなんだ、、→えー!そんな壮大な話だったの?
と、どんどん話はエスカレートしてくなんともすごい話だった。いろんな意味で。笑

彼ら5人を監視している人たちの存在は、最初の最初から出てくるので「なんかの罠なんだな」というのはすぐ分かるんだけど
なんの罠なのかが全然わからない。監視している人たちの意図も結構最後の方まで分からない。
分かった時にはもう、にっちもさっちもいかない状況になってるのが面白かったな。。
ざまあみろ感は少しあったけど、果たしてこの終わり方(選択)で良かったのかという感想もある。少し悩んじゃった。

ホラー苦手の僕でも嫌にならないくらいのグロ表現です。血は出るっちゃ出るし、それなりにグロいけど、セーフ!セーフ!
レビューみると綺麗に意見が分かれてて、カス呼ばわりしてる人と、アリっちゃアリな人と明暗が分かれている。
カス呼ばわりしてる人はコアなホラーファンの印象は受けた。あの映画と同じでしょ?とかいう感想は多かった。
幸か不幸か僕はホラー映画知識がゼロに近いから楽しめたのかしれない。でももう一回みるかっていわれたら、みないわ。

クリステン・コノリー。若い女の子と思ってたんだけど、なんと同い年でした。
わりと演技上手いし、美人すぎない美人って感じですごく好きです。ちょっとアゴでてる感じも好きです。
どろんこでびしょびしょで、かなり必死の形相ばかりだったけど、かわいいかったです。
他の役者さんはまったく知らない人たちだったけど、この物語に有名な人なんて必要ないか。。

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The End_1094 西小山 / PLAUBEL makina 670

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曇りのち晴れ
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「アイガー・サンクション」

シブミが有名な覆面作家トレヴェニアン原作の映画化。
中年を迎えたクリント・イーストウッドが演じるスパイアクション映画。

ジョナサン・ヘムロックは諜報部に属していた元殺し屋だった。引退した彼の身に、元上司であるドラゴンから連絡が入る。内容はチューリッヒで諜報部員二名が殺され、その報復としてその犯人を抹殺するというものだった。引退している彼は一度断るが、ドラゴンに弱味を握られていることと、報酬に目がくらみ受けることになる。しかしジョナサンはチューリッヒで敵を発見するが、一人を逃してしまう。

あらすじを読むと「アイガー北壁」どころか登山関係ないじゃん、となりそうだけどちゃんと関係しています。
逃した犯人の一人が、国際的にパーティを組みアイガー北壁に挑戦する情報を得るのだ。無理矢理な情報だとも思わないでもない。
そんで、もともと登山経験のあるジョナサンもそのパーティに加わり、事故に見せかけ敵を殺す計画。犯人は誰だか分からない。
ただひとつの情報「犯人はびっこを引いている」、、なんとも無理のある設定だと思うのは僕だけだろうか。。

びっこを引いている人が、果たしてアイガー北壁を登るのか?そしてみればすぐ分かるのでは?と思うのは僕だけだろうか!
それでも分からないのがハリウッド映画スターだ。ドイツ軍の弾にだけ当たらないのもハリウッド映画スターだ。
クライミングシーンはスタントなしみたいで、それなりに迫力あるんだけどアクションシーンはなんとも陳腐でした。
人を殴った時の効果音もそうだけど、なによりもへっぴり腰パンチ。本当にハリウッドスターか疑問視する臨場感でした。

結局いろいろありすぎて、アルプスで登山的な感じの風景になるのは1時間半経過後。
そう、アイガーと名前のついた映画のくせに、北壁に登り出すのは2時間映画の1時間半経過後なのである。
前にみた「アイガー北壁」の映画はずっとつらいシーンで少しつらくなったけど、これはちょっと短すぎじゃないか。
タイトルにアイガーとうたっているからには、せめて半分くらいアイガーに居て欲しい気もする。

という突っ込み所満載の映画なんですが、これがつまらない訳ではありません。
それなりに楽しい。突っ込みながらみてる感じが楽しいのです。
だけど最終的にもっと突っ込み所は増えたので書いちゃいます。
コレより下は壮絶ネタバレです。

えーと、まず。アイガー登頂パーティーはジョナサン以外は全員死亡する。
それもジョナサンが殺したとかどうこうではなく、しっかり全員事故死。
でも犯人はその中にはいなくて、びっこを引いた奴が急に現れる。
関係ない人が皆死んでしまった、けど、上司満足してるからOKって感じが笑える。

でも率直な感想をいうと、山登ってようがなんだろうが、お前殺し屋だろ?って。笑
山登って、誰も助けられず、殺せもせず、登頂もできないで一人帰ってくるって、、、
あげくには報酬をもらい、カウチにくつろぎ隣には彼女をはべらかす。
いやあとても微妙なエンディングだった。けどスイスの山並みが美しかったからそれだけでいいや。

ひとことだけ言おう、イーストウッドはヨーロッパの町並みが似合わない!

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The End_1093 渋谷 / PLAUBEL makina 670

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