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クレオパトラの葛藤
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「ダンガンロンパ1・2 reload」

存在は知っていたけど、今まで通らなかった。「逆転裁判」とイメージがすごくかぶる。
いろんなヒントとか集めて被告(原告?)の弁護をするようなゲームなのかな。と思ってた。
ある意味その通りだったけれど、全然その通りでもなかった。
vitaに移植され1・2両方できるお買い得版。5000円で買って4000円で売れるというある意味良コスパ。

1のみのあらすじ。日本全国から優れた人材を集め、卒業後は成功が保障される「希望ヶ峰学園」入学した15人の超高校級の高校生たちが「学園長」を名乗るモノクマによって学園内に閉じ込められ一生をここで過ごすことを命じられる。外に出るためにモノクマがだした条件は「他の生徒のうちの誰かを殺し、自分が殺したことを誰にも気づかれないこと」だった。そして生徒たちは「コロシアイ学園生活」に身を投じることになる。 最初躊躇していた彼らだったが、ある日最初の犠牲者が発見される。

ゲームのくせに超絶ネタバレ禁止作品なのであまり余計なことはかけない。
超非日常で起こる殺人事件。ヒントを集め、学級裁判でいろんな人間が放つ意見に矛盾点を探し突き詰める。
それを繰り返し、ロジカルに、かつ建設的に事件を整理していき、最終的に犯人を言い当てる。
頭の中で繋がっていなかった物事が、だんだん繋がっていき、真実が見えたときの爽快感はすごかった。

そして個々の殺人事件だけでなく、大きな、もっと根幹の問題点(矛盾点)も最後スッキリ終わり
1は密室の学園という設定、2は南国リゾートの島という設定だけど、大きな引っかけは個人的に1の方がしっくりきた。
でも両方ともとにかく気持ち良いというか、達成感はありありでした。
キャラクターも1、2通して魅力的で、感情移入もしたのもあったかな。

面白い作品だったし、1、2続けてクリアするにはそれなりのエネルギーも必要。
だけど、こうゆう作品なので、一度クリアしちゃったらものすごく冷めて、はいおしまい。という感じ。
犯人の知っているミステリー小説はあまり読み直さないでしょ。あとは全体的に話(セリフ)が長くて
ゲームというか小説読んでるのと変わらない感覚におちいる。疲れてる時にベッドの中でやってると、寝落ちします。

3でるのかなー。この後、1と2の間の話の「絶対絶望少女」もやったけどなんか、続きそうな感じ。
いろいろ謎が残ってるしな。3出たらもちろんやるけど、それで完結になれば良いな。
バイオとか、KHとか、伸ばして伸ばして最終的になんだかわからなくなるのだけは勘弁です。
話変わるけど、バイオリベレーションズもペルソナ5も零式HDもあるのでPS4熱、あがるか?そんな時間あるのか?

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The End_1007 品川埠頭 / PLAUBEL makina670

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先にみせてあげたいという気持ち
引きつづきの夜散歩
日曜日の夜の工業地帯は、道路広いけど車は全然通らないので自転車でスイスイ。
羽田空港を眺められる公園は、アベックがベンチでイチャイチャしてた。
そこにでかい三脚をかついで現れる変質者(ぼく)良い雰囲気を台無しにしてやった。
今回も職務質問なし!

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The End_1006 平和島、昭和島、京浜島 / Nikon D600

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イノセント・シープ
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「あなたへ」

「北のカナリア」借りた時、邦画縛りで物色してて。
吉永小百合ときたら高倉健でしょう!とテンション上がってた。
大滝秀治の遺作になったこの映画。やっぱり良い味だしてた。
一言で全部もっていっちゃうもんな。残念です。

刑務所で指導官として働く倉島英二の元に、亡くなった妻が生前に出した手紙が届いた。手紙には故郷、長崎の海に散骨してほしいと書いてあり、倉島は北陸から九州へと自家用車で向かうことにした。自家用車は病床に伏せる妻を、いろんな所へ連れていけるように後部を改造し、簡単な寝泊まりができるようにしていた。妻と一緒にでるはずだった旅だったが、倉島は一人で旅を始める。その道中、様々な人と出会い、別れながら、妻との思い出が頭をよぎる。

とても淡々とした映画で、退屈とおもう人は多いかもしれない。
でもロードムービーってそうゆうもんで、舞台が日本なだけ想像しやすくて良かった。
高倉健だからかもしれないけど、妻を亡くした男の切なさがすごく出ててそれも良い。
亡くなった後の手紙って。もう、。しかも散骨って。。もう!

高倉健の映画ってあんまりみたことがない「幸せの黄色いハンカチ」くらい。
物心ついたときから、渋い、不器用な男。というイメージがついてるけど、もう83歳。
歩き方がおぼつかなかったり、しゃべり方が少したどたどしかったり。歳を感じる。
それでも誠実さは変わらず、良い意味で固い演技をしています。

これは独り身の僕よりも、結婚している人の方が響く映画だと思う。
それが新婚でも熟年でも関係なく。感情移入しやすいじゃないかな。
独り身の僕でもしっかり響いたけど、それ以上にという意味。
「あなたにはあなたの時間が流れてる」とかいわれると、もうダメだった。

しかしロードムービーといってるけど、北陸から長崎って結構近いよなと思う。
廻りの人は「ええっ!長崎まで車でですか!?」とびっくりしてるけど、そんなに?と思う。
物語も「素晴らしい!」とは素直にいえるようなものではないけど、みなきゃよかったとは思わない。
長崎での大滝秀治の一件と、死んだ妻の策略は、まあ良かったです!

一緒に生きるということは、いつか別れが来る。
逝く人がその時になにが言えるのか。ということも考えたし、
残された人が、どう気持ちを整理つけて生きてくのかも考えた。
そして僕は旅に出たくなった。カメラを持って、ひとりで。

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The End_1005 東京港野鳥公園 / PLAUBEL makina 670

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鎌倉の夜ふたたび
夜散歩のつづき

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この日は風もなく、とても静かな夜でした
撮ってるときはテンションあがってて、後日RAW現像してる時もワクワクしてるんだけど
できあがってみると酷く平凡で、つまらん。これデジカメと三脚もってけば誰でも撮れるんじゃね?
そう思うと「僕が撮らなくても誰かが撮るでしょ」的なものになる。そして急激にテンションが落ちる。
だけどこの日からしばらく夜の散歩はつづいている。とりあえずあまり考えずに素直にやってみてる。

The End_1004 林試の森、旗の台、洗足池あたり / Nikon D600

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手のひらにおさまること
最近デジカメと三脚を持って夜散歩しています。
今のところ珍しく職務質問はされてません。

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The End_1004 林試の森、旗の台、洗足池あたり / Nikon D600

載せたのはブログ用に770ピクセルに落としてますが、6000ピクセルのRAWの生画像みてると
デジカメってすげーなーって素直に感動する。いろいろ思う事あるけど、とりあえず楽しいので良いのです。

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インターネット整備の行方
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「北のカナリアたち」

湊かなえ原作。小説は「告白」しか読んでないけど、この人の映画化作品ってわりとみてる。
あ、でも、告白と贖罪だけか。そして今作も彼女の原作だということは後で知った。

川島ハルは北海道の島で分校の教師をしていた。しかしある事故をきっかけに島から出ることになった。それから20年後、東京の図書館で働いていた彼女は、翌日に退職を迎えようとしていた。しかし急にハルの自宅に現れた刑事は、分校の教え子の一人、ノブが事件を起こしたことを告げた。ハルはそれを知り、自分が受け持っていた生徒たちに会いに北海道に行く。6人の教え子は、それぞれ自分の苦しい胸のうちを話す。

この映画、というか物語。大筋ですごく良い話なのにどこか腑に落ちない。
吉永小百合も森山未來も松田龍平も宮﨑あおいもすごく良くて、すごく良いのに、腑に落ちない。
この気持ち悪さはなんだ、と調べてみると原作は「二十年後の宿題」というタイトルで、原案という位置づけ。
インスパイアという奴だ。原作を読んでないから詳しくはわからないけど脚本の問題なんでしょう。

みてて細かい所で「?」というシーンがあった。それも一度じゃなく二度三度。
宮﨑あおいが抱き合うところとか急すぎて笑った。そうだったのか、と悪い意味で心を打つ。
あと柴田恭兵の存在も謎。説明なしに情緒不安定でなんか微妙な役でした。
キャラの位置づけと、過去の説明が曖昧でよく分からない。なんか怒ってるな、あ泣いた。って感じ。

小池栄子って意外と僕の中では「演技がうまい」と思ってる人です。最近みないけど。
今作はなんか演技以前の問題かもしれない。それは全員に言えることか。
ハルが彼女の元を訪れ話をする所に、小池栄子の友達がやってくるんだけど、いきなりビンタ。
もう完全にドリフです。なんじゃそらと声に出してしまった。

仲村トオルの役どころは本当によく分からなかった。ミステリーだった。
過去になにがあったのかもよくわからんし、傷の説明とかもまったくなかった。
そんでハルとの関係もなんか急すぎて「え、そうなの?」と思う、それで最後の手紙。謎、本当に謎です。
話がすすむにつれて皆の過去の輪郭が少し浮かび上がるけど、最終的にくっきりとはならなかった感じです。

キャスト陣は有名どころばかりだし、僕が好きな俳優が多かったので、なんとも本当に残念な感じです。
先生に引きつられて6人の子どもが草原を歌いながら歩くシーン。天国のようなシーンは良かった。
本当に幸せそうな画で、僕はそこだけ感動した。もうその天国のような場所には皆が戻れない事実も後押しして。
そうゆう良いところがあったからこそ、その他大部分の「?」シーンは残念だった。

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The End_1003 東京都庁 / PLAUBEL makina670

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個対個の挑発関係
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「インセプション」

カズくんに久しぶりに会って、いや、特にこの映画の話をしたわけじゃないんだけど。
彼、この映画すげえ好きだったな、と。そして僕も好きで、二人で映画の細かすぎる話をしたの思い出した。
最近クリストファー・ノーラン映画をよくみてたし、もう一回みてみる事にした。
もう一回というか、みるの4回目くらいになるかもしれない。回数も回数なのでネタバレ部分はあると思います。

他人の夢の中に侵入して意識の中からアイディアを盗む、産業スパイのコブ。彼に仕事を依頼したサイトーは、アイディアを抜き出す(エクストラクション)のではなく、植え付ける(インセプション)ことだった。インセプションは非常に困難を極める為、コブは一度断るが、国際的指名手配されていたコブは、犯罪歴を消すという報酬に目がくらみ依頼を受ける。

何よりもまず、4回目でも楽しめる映画ってそう多くない。細かい所で毎回新しい発見がある。
クリストファー・ノーランの他の映画ほど時間軸が断片的ではないので、わかりやすいはずなのにな。
そしてキャストも僕の大好きな俳優ばかり。レオナルド・ディカプリオはそんなでもないけど
ジョセフ=ゴードン・レヴィット、エレン・ペイジ、マリオン・コティヤール、そしてケン・ワタナベ笑

もう一度みるテンションが上がったのは、エレン・ペイジの存在は無視できない。
こないだのウディ・アレンの映画以来、僕のエレン・ペイジ熱は沸々と上がっているのだ。
今作は夢の世界を構築する「設計士」役名をアリアドネという。それはギリシャ神話にでてくる神で
迷宮から脱出するのを助ける神だそうだ。夢の迷宮から、、。そうゆう裏設定ってドキドキする。

映画の話に戻ると、最近クリストファー・ノーラン作品をみてて気付いたことがある。
「バットマン系」はみてないのでわからないけど、処女作の「フォロウィング」以外の作品は
全員過去に女性を何らかの形で失っており、その影を断ち切れずずっとウジウジしてる男ばかりなのだ。
今度書くけどこの後にみた「プレステージ」だってそう。ウジウジしててまるで僕みたい。

もうひとつ、コブを筆頭に夢の中にアイディアを植え付ける(抜き出す)プロ集団ということだけど
ことごとく計画がうまくいってないという事が判明された。本当にプロ集団?と思うほどまったくうまくいかない。
映画の前半はほとんどルールと、計画の説明に費やしてるのに、一層目からうまくいってなくて少し笑っちゃう。
映画としてはその方が面白いんだろうけど、夢の第一層目から「調査不足だ」って、そんなプロあり?笑

コブの奥さん役がマリオン・コティヤールなんだけど、この人がかなり好きです。
美人だからってのもあるんだけど、単純に演技が怖い。かなり冷血顔でズンズン向かってこられるとかなり怖い。
ホテルのシーンがあるんだけど、あの表現は村上春樹っぽいっと勝手に思っている。いるかホテル、ねじまき鳥でも。
このへん、エレン・ペイジも含め、パリのトーゴくん、みてなければみてください。感想お待ちしております。

夢の第三層、雪山のシーンは少し好きではないタームかも。ちょっとダラダラしてる。
でもその夢のレイヤー感と、第四層リンボとか、コブのトラウマとか、最後のコマの結果とか
結果的には4回目でも十分楽しめる映画でした。DVD買おうかな。カズくんまた語りましょう。
あの複雑さというか、パズルのピース感は男性の方が好きな傾向があるかもしれない。

以下引用ー
保証はない、だが信じて飛び込むしかない
それとも老いぼれて後悔したまま孤独な死を待つかだ。

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The End_1002 平和島 / PLAUBEL makina670

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時には昔の話を
浜松町にある貿易センタービルの展望台。
有料だけど夜になっても空いてるし、なによりも三脚OKな穴場です。

ひとりで撮影してたら、若いアベックがやってきた。
夜景をみて走り出す女の子。それを「おいおい、ちょっと待てよ〜」と男子。
微笑ましいデートの光景に少し羨ましく思った34歳。
展望台は回廊になっていて、しばらくすると例のアベックが戻ってきた。
少し様子がおかしくて男子は女の子に「ちょっと待ってよ○○子〜」と追いかけていた。
僕の本当にすぐ横でケンカが始まり、女の子は男子を罵倒していた。
ジョン・コルトレーンが静かに流れる落ち着いた空間で彼女はハッスルしていた。
そして女の子の最後のセリフは。。

「なに笑ってるの、気持ち悪い、、」

と冷たくいった。きっと彼らの視界に僕は入ってなかったと思う。
だけど僕は自分がいわれてる気がしてしまい、心の中で「ごめんなさい」と、謝っていた。

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The End_1001 浜松町WTC / Nikon D600

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写真のことについて語るときに僕の語ること
写真を「the end_○○○」とナンバリングし掲載していたものも、今回で1000枚目を迎えます。だからなんだといわれたら本当になんでもなくて、これからも今まで通り粛々と枚数を積み重ねていくだけなんだけど、それでもひとつの区切りとして。最近プラウベルマキナ670のおかげで、それはもうメラメラと写真熱が上がっています。それと「zine」という形で写真をまとめようとしたので、それもあって少し客観的に自分の写真を見れたし、近頃写真に対する気持ちが変わってきている自覚があるので、自分の整理の為にも書きとめておこうと思います。

子どもの頃、中高生の頃から写真を撮ることは好きだったぼくですが、特に専門的な勉強をしたとか、そうゆう仕事に就いたとかはまったくなく、独学といえばきれいなもので、ただ単純に撮って自己満足して、合ってるかどうかわからない知識や経験がだんだん増えていった。という、しごく固いアマチュア路線です。そんな中で、写真家のドロネムさんの存在は僕にとってとても大きく、それまでなかった根拠のある知識と技術、機材の種類や使い方、そして暗室プリント作業という経験まで。もちろん学校でも仕事でもないので、会話の中から情報を盗むレベルのものだったけれど、それでも独学でしかない僕にとっては、知らない事だらけで毎回すごくワクワクしていた。だけど「表現」という曖昧で答えのない世界。先人のドロネムさんからみたら、僕みたいなズケズケした勢いだけのキャラはうざかったかもしれないし、嫌な思いもしたことはあると思う。それでも今でも付き合ってくれてることは、非常にありがたいことだと思っています。ありがとう!

最近は撮影だけでなく、zineの製作にあたり昔の写真を掘り返していろいろ見ていた。それこそ黎明期とも言えない、知識もなーんにもなくただ撮っていた10代から20代前半。その頃の写真は痛々しい程ヘタクソで、勢いとノリだけの行き当たりばったりな写真ばかり。それはもう赤面必至で平常心では見れたもんじゃないんだけど、それはそれでどこか心に響く物がある。それが個人的な懐かしさでそう見えるだけなのか僕には分からない。だけどその頃写ってた人や物や風景を、今の僕にはその時のように撮ることはもうできないんだ、とゆう確固たる事実にかなり感傷的になる。もう戻れない青春時代のような。特にその頃の写真は、その時好きだった女の子がやたらと出てくる。それは結構な量で、その度にその時の記憶がよみがえり、それはそれでまた感傷的になる。時間がすごく経ってしまったということも実感する。10年以上前のそれはもちろん終わった恋なので、最近のその子の写真はまったくないんだけど、もし、もしも、今でもその子の写真をずっと撮ってたらどんな写真になってたんだろうと考えると、すごく興味深い。そしてもし、今の僕がその子の写真を撮ったらどうなるのかとか想像すると、単純にドキドキする。でもそれは撮れないもので、頭の中ででしか描けないものだから良い写真なのかもしれない。わからないけど。

話はずれたが、その後、僕の写真はドロネムさんと会ってから、だんだん変わっていった。それでも上手くなったか、といわれればまったく上手くなくて、なんか「数打ちゃ当たる感」が否めない。それでも写真の量は目を見はる物があって、全部改めて見直すのはすごく骨が折れた。写真をセレクトしてる時は当時の自分を恨みもした。。と思ったら、それから急に撮らない時期があったり、撮ってても明らかに雑で、適当で、なんか身のない写真ばかりの時期があった。そして今、最近のもやっぱり上手いか、といわれたら全然上手くなくて、なにか感じるかっていったらなんだか首をかしげるような曖昧な写真ばかり。僕はきっとこのまま満足することなく、写真を撮り続けるんだろうと思う。それはそれでいいんだけど。僕はテーマを決めたり、コンセプトを作ったりして撮ってない。そしてなによりもそこまで深く考えてない。いわゆる「作家性」に乏しい人間だ。だけど今回、zineという形態で、写真単体としてではなく連続して並べてみてみたら、すごく凡庸な意見だけど、写真に一種の物語性というかリズムが生まれなんか違って見えた。全然考えてないのに意味深になったりしたり、全然良いと思ってなかった写真が、良く見えたりメッセージ性があるようにみえたりする。そしてそれは逆もあって、面白いなあと思う。そしてあらためて「良い写真ってなに」ということについて考えてしまう。もちろん答えなんて出ない。だから深く考えない。

一連の自分の写真をざっくりだけど見直してきて思うこと。写真に限らず僕は基本的に自分のことを「偽物」だと思っている節がある。僕の廻りにいる作家性に溢れている友達に比べ、自分はナチュラルじゃないし、なんか取り繕ってる部分は否めないという自覚があるのだ。言葉にしづらいけど、本物の人(これは解釈がいろいろあるけど、僕の中では「外からではなく自分の内側から物事がにじみ出ている人、または、にじみ出ているということが感じられる人」の意)と話をしてると「お前偽物だろ」と思われてそうで話せなくなることが、最近はあまりなくなったけど少し前はよくあった。いわゆる劣等感というやつだ。この話をすると大体の人に意外に思われる。僕はすごく自信がありそうに見える人間らしい、けどそれは背伸びしてるだけだと思います。基本的に大体のことに自信がないんです。だけど、昔の写真から今のものまで見直してると、これはこれで良いんじゃない?と素直に思った。自信があるないじゃなく「これはこれで」という少し分けて考えられた感覚で、なんか楽になった感覚があった。それは一朝一夕ではなく、ある程度年月を重ねたからそう思う事なのかもしれない。なんでも続けることに意義がある、と思ってる自分ですが、写真もそうなのかもしれないと思った。それはとても主観でしかなく、自己満足でしかないことなんだけど。そうなると偽物が撮った写真たちも、どこか存在する価値のようなものを与えられ、そしてzineという形で登場する機会ができたのならば、きっと喜ばしいことだったんでしょう。ということにする。だからなんだろ、これからは少しだけ、自分を否定しないで、自信もって撮ってもいいんじゃないかな。。と本当に少しだけ思っています。

先に書いたけど、最近はプラウベルマキナ670という中判カメラをドロネムさんに譲ってもらい、精力的に写真を撮ってる。フィルム1本で10枚しか撮れないし、お金もかかる。だから一枚を丁寧に撮るようになったと思う。それはマキナだけではなく、35mmのカメラでも丁寧に撮るようになった自覚がある。それが良いかどうかはまた話が変わるので置いといて。マキナ持ったら35mmの頻度が上がるという変な状況になっている。そしてこれも意外なんだけど、最近あまり登場しないハッセルブラッドだったり、ペンタックス645だったり、なんとデジタルカメラの熱まで上がりつつある。なんかもう一回いろいろやってみようという気持ちと、今のスキルで昔使ってたカメラで撮ったらどうなるんだろう。というワクワク感があって素直に楽しい。それはきっとすぐ冷めると思うけど、そのあと落ち着いた所がまた一歩進んだ(戻った?)所かもしれないと思って、素直にやってみようと思ってます。

長々と書きましたが、こんな僕の写真を楽しみにしてくれてる変態な人も若干名いて、zineも欲しいといってくれた人がわりと多くて、励みになっております。こんな僕が写真のことを語るのは恐れ多いし、基本的にこんな僕でごめんなさい感はあるので、あまり写真についての思いとかは書いたりはしないんだけど、今回は1000枚までいったので!ということであたたかい目でみてください。次は2000枚の時にまた語ろうかな、その時どうなってるかは自分でも楽しみにしています!

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the end_1000 東京都庁 / PLAUBEL makina670

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クルーザー狂いの野望
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「アンチャーテッド 地図無き冒険の始まり」

PS3版は結局「エルドラドの秘宝」しかやらなかった。据置機ゲームってやらなくなったな。
腰据えてゲームやるってことこれからあるのかな。これはやらねば!ってのはペルソナ5くらいか。
昔みたいに、みんなで集まってマリオパーティーかいただきストリートやりたい。
事務所にプレステとTV置いちゃった方が早いかもしれない。

「エルドラドの秘宝」以前の物語。舞台は中央アメリカ、かつて多くのネイティブアメリカンとスペイン人が戦争を繰り広げた土地に遺産が眠ると聞き、トレジャーハンターネイサン・ドレイクは友人のダンテと共に冒険に出る。彼らはそこで姿を消した祖父を探すマリサという女性に出会う。三人になった彼らは、謎と追跡者をかわしながら、伝説の都市シボラへの鍵を見つける。

相変わらずのインディアナ・ジョーンズ感と、ベタなハリウッドまがいの物語展開。
最初からわかってやってたんだけど「エルドラドの秘宝」との違いがわからん。
クリアした今思い出しても、どっちも同じ印象だ。PS3かvitaという違いだけ。
vitaであのグラフィックを表現できてるのはすごいけど、それだけ。

武器をもっと選べた方がいいかも。それとカスタマイズできたら良い。
タッチ操作も最初だけ新鮮で、すぐに煩わしくなる。拾った物の汚れ落とすのとか面倒。
写真撮ったり落ちてる宝物を全て集めたり、やりこみ要素はあるんだけど、やる気しない。
あとヒロインのマリサがブス。助けたい!という感情があまり湧かない。

でも結局否定しきれないのは、こうゆうベタな世界観と、物語進行が好きだったりする。男の子なんで。
この歳になっても、財宝を探すとか冒険とか探検とかいわれるとやっぱりワクワクする。
やってる所を友達にみせて「すごくない?すごくない?」といいたくなるゲーム。
実際ぼくもフジ暴にみせて自慢してた。基本そうゆう時の彼の反応は薄い。

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The End_999 葉山 / Nikon F3

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結論ありきの順位
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The End_998 羽根木 / Nikon F3

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ナイス・ネーミング
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「岩井俊二 / 番犬は庭を守る」

新刊で出たときに買ってあって、存在を忘れていた。
岩井俊二祭りもあり、ラヴレターを再読した流れもあって、良い機会だと思って。

原子力発電所が爆発し、いたる施設で臨界事故が多発するようになった近未来の物語。世界は放射能汚染により、人間の遺伝子悪影響を及ぼしていた。著しい精子の減少と質の悪化。優良精子保有者は「種馬」とよばれ、その精子は民間の精子バンクが高額で買い上げる。一方、第2次性徴期を迎えても生殖器が大きくならず、セックスすらできない子どもたちも増え、彼らは「小便小僧」と呼ばれていた。そんな世界で生まれた「小便小僧」のウマソーは高校卒業後、警備会社に就職し、市長の娘に恋をする。

世界設定だけ聞くと、荒廃して、無秩序で混沌とした世界を想像してしまうかもしれない。
だけど読んでるとそうでもなくて、現代とそんな変わらないような気がする。
ただ大きく違うのは放射能はだだ漏れでな訳で、みんなそんな世界でも粛々と生活してる雰囲気。
「少しだけ現状と違う」ってのが妙にリアルで、フィクションに思えなかった。

主人公のウマソーという少年。名前が未来少年コナンの子豚を連想させるけど
とても魅力的というか、なんとも身近に感じるキャラクターだった。
大人しいと思えば奇抜な行動にもでるし、優しいかと思ったら急にキレる。いいです。
躁鬱というものでもなくて、とても純粋に正直に素直に生きている少年という感じ。

メルトダウンした施設の守衛をするウマソーだが、あるきっかけで内部に入ることになる。
その施設の中にはたくさんの死体が。これは完全に福島第二原発のオマージュだよな。
放射能が舞い、汚染水に溢れた世界が日常になり、どこか慣れてあたりまえになっている風景が
日本の未来に繋がっているように思えて、少し怖くなった。

一応オフィシャルでは震災前に書いてあった作品を加筆修正して発表、とあるけど、どうなんだろ。
元々映画の企画で書かれたらしいので、これ映像化するのかな、ぜひみたいです。。
世界観としてはスワロウテイルほど荒廃してない未来。でも未来都市でもない。という感じかな?
最近「花とアリス殺人事件」発表されて、また岩井俊二熱があがりそうー。

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The End_ 997 東京港野鳥公園 / Nikon F3

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ぼく以上に顔に出る人
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The End_996 城南島 / Nikon F3

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極めて平坦な相づち
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「バーバー」

続いて早稲田松竹二本立ての二本目。モノクロ映画なんだけどカラー映画みてるような気になる。
すごい柔らかくて、昔のモノクロコントラストバキーン。な感じでなく、階調が豊というか
なんていうんだこれ、なんかソフト。調べたらカラーフィルムで撮った物を後でモノクロに変えてるそうだ。
だからどうかは分からないけど、モノクロ映画みてる気はしなかった。とても良い意味で。

カリフォルニアの田舎町、サンタローザで理髪店に勤める無口でチェーンスモーカーの男、エド。平凡な毎日を送る彼だったが、妻のドリスと、妻の上司デイブの浮気に気付き始める。ある日閉店間際に店にやって来た男から、ドライクリーニングの商売を持ちかけられる。男は開業に必要な金を必要としていて、出資者を募っていた。エドは怪しいと思ったがすっかり乗り気になる。彼が金を集める方法は、ドリスとデイブの不倫をネタに恐喝することだった。

静かで、特に前半はアグレッシブな展開もあまりないので、少し退屈な映画かもしれない。
だけど僕は退屈な映画がわりと、というか結構好きなんで。最終的には良い映画だったし。
エドはずっと(本当にずっと!)タバコを吸っている。タバコの煙ってモノクロ映画だと映える。
昔のクリント・イーストウッドもずっとタバコ吸ってたな。あれは時代か。

「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」の時にも書いたけど、やっぱりコーエン兄弟映画なので
このエドも、ちゃんとツイてない。自業自得といえばそうなんだけど、やっぱりツイてない。
基本的に悪い人間じゃなくて、どちらかといえば良い人間だということがまたツイてない。
心中お察しします。と心の中で思いながらみていた。

エドはツイてないけど、先見の明も、行動力もあった。だけどなにが足りないのか。
金だ。そして利権だ。それがないとスタート地点にすら立てない。蟹工船か。
前半はまだ均衡を保っているが、後半に急転落する。劇的にではなく静かに急転落する様が面白い。
最終的に「なんでこんなことになったんだっけ?」というエドの気持ちが痛いほど伝わってきた。

僕はスカーレット・ヨハンソンがあまり好きじゃない。
R・レッドフォードの「モンタナの風に吹かれて」で片足を失った少女を演じた時は良かった。
けど、基本的にあまり好きじゃない。この映画も、なんか気持ち悪くて嫌だった。
ベートーヴェンのピアノソナタを弾く少女というのは、とても良かったけど。

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The End_995 材木座 / Nikon F3

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ナウい左官屋
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「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」

久しぶりのシアターで早稲田松竹二本立て。ジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督作品特集。
こないだりょうくんと映画の話してて。イニャリトゥ作品と言えば、という話題に、僕はファンなので大体好きだけど
一番と聞かれたら「BIUTIFUL」になる。となるとハビエル・バルデム。彼を有名にしたのはノーカントリーなのかな。
ノーカントリーといえば、ジョエル&イーサン・コーエン監督作品。という流れで今日があるのかどうかはわかりません。

1960年代ニューヨーク。まだマスコミもレコード会社も成長途上にあった時代。シンガー・ソングライターのルーウィンはライブハウスで歌い続けているが、なかなか芽が出ない。音楽で食べていくことを諦めようかと思うことがたまにある。
それでも自分の廻りにいる友人たちの力を借りながら、彼は迷いながらもピュアに音楽を奏でる。そんな彼の1週間を綴る。

好きな雰囲気の映画でした。ディランが影響を受けたデイヴ・ヴァン・ロンクというシンガー
がモデルになってるんだけど、その人はあまり知らない。そもそも僕、外国のも日本のもフォークにとても疎い。
ディランは好きだけど、うわっつらくらいで、好きと言っているレベルだと思う。
だけど単純にリズムは好きだ。ブルースも好きだ。ギターで真似しようとしてもできないけれど。したい。

彼は住所不定で、酔って他人の歌にケチをつけ、知り合いの彼女を妊娠させ、中絶の費用を他人に借りようとする。
いわゆるダメ男。でもとてもピュアで、かつ悪い男ではない。そして歌とギターはうまい。
キャリー・マリガン演じる妊娠した女の子に詰められるシーン。なに言われても「YES」しか言わない彼。
僕はそれをみて同情以上の感情を抱いた「ダメ男」っていうなにか不思議な魅力って絶対にある。

コーエン兄弟の映画って、基本的に災難がいっぱい降りかかる印象なんだけどこの映画も特に良い話はあまりない。
一応「一週間」という期間を描いた物語なんだけど、期間中良いことはほぼない。
でも彼はなにも言わない。他人が立ち入ってきたらすげえ怒るけど、基本的にはなにも言ってなかった。
すごく共感した部分で、男性ってこうゆう所ある。言ってもどうせ伝わらないしでしょ?という気持ちがある。

同じように繰り返していく毎日で、その世界の中で自分が何をしても(言っても)どうせかわらない。
いつも心のどこかで少しだけ絶望してるんだよ、男って。そうゆうのすぐ共感しちゃうんだよね僕。
でもちょっとずつ、良い方か悪い方かは分からないけど、どこかには向かっている。と思っているのだ。
20代の頃の僕では分からない感情かもしれない。もっとギラギラしてたらしいので笑。

そして「猫」について。冒頭、居候してた家の猫が、部屋を出る拍子に一緒に出てしまう。
しかもドアはオートロックで閉まってしまい、彼はしょうがなく猫と一緒に行動する。
物語の途中、所々で急に画が猫目線になる。音もそうなってたハズ。あれ仕掛けなんだろうな。
その後紆余曲折あり、シカゴへ。そしてニューヨークへ。。その視点でみてみてください。面白い。

ジム&ジーン役は先のキャリー・マリガンとジャスティン・ティンバーレイクで
ふたりがピーター・ポール&マリーの歌をうたう。「パフ」じゃない所がミソだ。
ちなみに何度も言うけれど、僕はキャリー・マリガン好きだからね。誰がなんと言おうと好きだ。
この映画では、すげえ怒ってて(妊娠した人)とにかく恐いけど、好きだ。

以下引用ー
そんな、現実につけられる傷のことを「音楽」と呼ぶのだ

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The End_994 羽根木 / PLAUBEL makina 670

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