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自分だけの狭い世界
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「銀色夏生 / 夕方らせん」

短編集。なんとなくまた読んでみようかなと思って。
だからなに?と言われたらなんでもない話で、それがどうした?という所が良い話。
「夏の午後」って話が一番好きだった。夏の縁側で寝っ転がりながら読みたい本だったよ。
そういえば大浦龍宇一が夏の午後という歌を歌っていた。それも好きだった。

「困ったときは、遠くを見よう。近くばかりを見ていると、迷うことがあるから」
映画も本も写真もなにもかもやる気がない時、僕にもそんな時があるんだけど
そんな心が重いときに読むといいかもしれないなって思った、気楽に。僕の心はいまそんなに暗くないけど。
最近、むかし読んだ本ばかり再読してて新しいの読んでないな。なんだろう、そんな感じなのかな。

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The End_503 武蔵小杉 / Nikon F3 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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歩け歩け大会の思い出
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The End_502 平井 / Nikon F3 「Photo Archive」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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沼と虚無
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ぼくは団地が好きなんだけど、団地に住んだことはない。なのに団地のなにが好きなんだろうと考えてみた。
いろんな人間が家族単位で住んでる団地。それぞれ家族構成も違うんだろうけど、おなじ間取りで生活している。
アイデンティティの束縛だ。しかしそれでも皆で肩を寄りそって生活している感じもする。長屋の発展系なのか。
社宅だと会社縛りで、生活に旦那の上下関係が影響してきて面倒くさそうだ。団地妻という単語は急にポルノ感がする。

そんな事を考えながら団地の写真を撮ってたんだが、単純に「団」という言葉が好きなのかもしれない。
警察は僕のことを職務質問するから嫌いだけど、自警団なら正義の集まりな感じがして好きだ。
白ヒゲ海賊団には覇気使えなくてもいいなら入りたいし、幻影旅団も好きだ。ねるとん紅鯨団は復活したら出演したい。
団塊の世代は僕のおやじの世代だから好きじゃないけど、サーカス団も魅力的だしダン・エイクロイドも好きな俳優だ。

【団】一つの組織にまとまっている集まり。仲間。団体。また、その団体の名称に付けて用いる。

この時代、隣に住んでる人や家族の顔も知らないで、なにかコソコソ生きている感じがする。僕もしかり。
だけど醤油が無くなっても借りに行けるような仲もめんどうだな。それなら切らさない努力をするよ。
昔みたいに地域が密着してる生活は、あんまり僕には馴染まないんだろうと思う。
住んでる人は団地内の家族の事をある程度把握してそうだ。それって面倒なことが多いのと比例して面白い事も増えそう。
団地では孤独死とか少ないのかもな。人は人に会わなくなるか、仕事を辞めると一気に老けるもんな。

でもやっぱり僕は一生すむなら一軒家がいいや。団地は眺めてるだけでいい。
ブローニーフィルムの現像、GW関係で10日間もかかってしまったよ。

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The End_501 平井七丁目団地 / Hasselblad 500CMとNikon F 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」

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たんす娘あらわる
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「AKIRA」

マンガを読み返して、あらためて衝撃を受けたのでアニメ版も観てみた。
やっぱりマンガでもDVDでもとっておくもんだ。話が早い。
始まって5分で世界に引き込まれた。音楽の使い方もすごくうまくてスムーズだった。
やっぱりバイクのシーンはマンガよりもアニメの方が迫力あるな。成田山!

しかし半分ほど経過すると、マンガのラストまであと1時間でたどり着くのは無理でしょ
って思ってくる。これちゃんとやたら4時間でも足りないかもしれない。
2時間の枠の中であの世界観を落とし込むことがそもそも無理なんだろうと思うよ。
だからかな、マンガとは全然違うストーリーになっていた。

端折るという意味ではなく設定が違う。
山形の死に方が違う、カオリが最初からいる、根津もミヤコ様も全然違う。そもそも「AKIRA」が違う。
無理くり枠に押し込んで中途半端になるのなら、いっそ変えてしまえ的な発想なのかな。
ネオ東京崩壊後の話の方にAKIRAの神髄があると思ってるので、ちょっと残念。前に観た時もそう思ったのかな。

しかし!そんなことはもしかしたらどうでもいいのかもしれない。
やっぱりネオ東京の町並みはすごく詳細に表現されているし、爆発や銃撃戦のシーンは手に汗を握る。
そして金田や鉄雄やケイなどの登場人物はみなすごく魅力的だ。鉄雄のコンプレックスもちゃんと表現されてた。
まあどこまで行っても超能力戦争にしかならないかもしれないけど。相変わらず金田が一番普通の人間だった。

以下引用
どんな世界がやってきても、どんな不幸な時代でも、そこに退屈と憂鬱がみちあふれていても
少年たちの衝動と爆走は失われない。彼らがひるむことなく反抗的でアナーキーなのだ。
だからこそまだ我々は未来に失望することなく夢みることができるのだ。

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The End_500まできた 東古市場 / PENTAX 645 「Photo Archive」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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そらに浮かぶ雲、ぼくとの違いはなんでしょう
ダダダといろんな事があって、更新できませんでした。
日曜日にちょっとした用事で実家へ。その流れでラゾーナ川崎に行ったんだけど
私立恵比寿中学というアイドルグループがイベントをやってた。
もちろん興味ないけど、恐いもの見たさにちょっとみてた。

なんかすごいね。観客が。
なぜみんな振り付けを覚えてるんだ?なぜみんな息が合ってるんだ?僕は少し日本の将来が不安になった。
批判するつもりもないけど、まあひどい曲だった。しかし金はすごく動いてそうだ。
商業主義音楽というやつか。しかしあの人たちの曲は10年後に歌われ続けているのか?

僕の姉は恵比寿を「えびことぶき」と読んでいた。
それは10年後まで語り継ぐよ、僕が。

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The End_499 西小山 / Nikon F3 「Photo Archive」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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大いなる夏にむけて
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The End_498 新小岩 / Nikon F3 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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ぱらそる・ぱらそる
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「村上春樹 / 中国行きのスロウ・ボート」

こないだの村上春樹の短編で、雨のホテルにひとりで滞在する話を読みたかったんだけど
ねじ巻き鳥に中国行きのスロウ・ボートだけ隠されたという事で諦め、買ってきて読んだ。
目当ての雨のホテルの話はあったんだけど、ちょっと違うような気がした。
ホテルの離れみたいなところにバーがあった記憶があるんだけど、出てこなかった。
パリのトーゴくん、知らない?いまアントワープ?

それはそれで、村上春樹の初期の短編なんだけど、今の文章と比べるとだいぶ違う印象。
村上春樹の特徴に比喩があると思うけど、例の、、日本の作家で比喩を異なったイメージのジャンプ力と考えると
村上春樹ほど遠くまでジャンプする作家は日本に存在しない。らしいし。
だけどね彼の初期の比喩って結構はなにつく。クサイ。カッコつけんな!って思ってしまった。

でもむかし読んだ時にはそれがシンプルに僕の心を打ったのだ。
僕が変わったのか?いろいろ考えてみた。

僕が村上春樹にはまったのは二十代の前半だ。学生時代を経て、社会に出たくらいだったと思う。
学校で理想みたいな事を勉強した僕(ら)は、社会に出て現実と理想のギャップに苦しんだ、と思う。
同時に、自分の知らないことや学校では教えてくれないことが、すごく多くて新鮮だった時期。
それは思春期に似たような時期だったんだろうと思う。そんな時に村上春樹を読んでいた。

思春期も、急に色々なことが分かってくる時期だ。だから何でもかんでも分かろうとする。
そして考えても分からないことまで真剣に考えて、中二病という泥沼にはまるんだろう。
でも今は結論がないことは考えなくなる。時間の無駄だと分かってしまっているから。
だとしたら今の僕は現実に慣れてしまい、わかったフリをし、毎日の仕事をこなすだけの大人になってるのだろうか?

たしかにフリーになり事務所を開いて8年。8年も同じ(ような)事をやってると飽きもくるのかもしれない。
でも毎回新しい仕事くるたびにワクワクしてるし、新しい事をやろうとしてる。つもりだ。
そうなんだけど着実に時間は経っていて、僕を「なにかを諦めてしまった大人」にさせてるんじゃないか。
「いやー三十代って時間経つの早いわー」という言葉を使わないようにしよう。実際すごく早いけど!

短編集のことなにも書いてない。
雨のホテルの話は「土の中の彼女の小さな犬」やっぱりすごく静かな小説でした。
いちばん好きなのは「午後の最後の芝生」文章読んでるだけでもう暑い、真夏だ。
文章で情景が広がる文章力は、もう本当に本当にすごい。いまさら言うような事じゃないけどさ。

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The End_497 目黒 / Nikon F3 「Photo Archive」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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ジャスト・キープ・オン・ムーヴィング
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The End_496 東墨田 / Nikon F3 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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ふたつの川が集まるところ
今日書く文章のなかに、下品な言葉が含まれてます。不快に思う人がいたらごめんなさい。

多摩川をジョギングしてると思い出す本がある。よしもとばななの「ハゴロモ」という本。
実を言うと、よしもとばななはこの本しか読んだことがない。なんでだろう?
読んでみてすごい嫌いで、もうこの人の本はこんりんざい読みたくない!と、思った記憶はない、むしろ良い印象。
しかしこの後よしもとばななの本を読んだことがない。友達に勧められたこともあるのに。なんでだろう?

その「ハゴロモ」の中で印象的なシーンがある。うろ覚えなので正確ではないですが。。。

なんか、夕焼けに染まる河川敷を眺めて、、遠くからみるとこんなに美しいのに、いざ近くまで行ってみると動物の糞や虫の死骸、生ゴミや不法投棄の家電製品、ラブホテル代がない高校生カップルが使った使用済みのコンドーム。いっぱい汚いものが潜んでいる。的な文章があったはず。なんだかそれが脳裏に焼き付いてて、今でも夕方の河川敷をみるとその小説を思いだしてしまう。

昔勤めてた事務所の後輩と酒を飲んでいる時に、納豆をかき混ぜた器の洗い方でケンカになったことがある。
しばらく水に浸けてネバリを取る派と、蛇口の水でゆすぎながら指でネバリを落としたあと他の食器と一緒に洗う派。
僕は後者。もちろんそんな事はどっちでもいいんだけど、今でも納豆ご飯を食べた後は後輩の顔が浮かぶ。
そう、僕は昔のどうでもいいことをすごくよく覚えてるのだ。

話を戻すと、一見きれいに見えることでも汚い物が隠れている。どんなに美しいものにでもだ。
きれいなものと汚いものは表裏一体であって、汚いからきれいで、きれいだから汚いのだ。
女性だって外見が美しくても、世界大戦ほどのいびきをかくかもしれないし、寝起きの口は誰だって臭い。
この文章を読んで、僕はこんなに汚い心の持ち主ですが、なにか手を差し伸べられたような思いがしたんだ。

その記憶があるからではないけど、僕の撮る写真。僕が道を歩いてて心が動く景色や衝動。
その中に少なからず「汚いもの」というのがある。どんなに汚いものでもきれいな部分があるんじゃないかって思って。
汚いものってのはどこまでいっても汚いんだろうけどさ、それでもカメラを介せばきれいになるんじゃないかとか。
なにか可能性を期待してしまう。僕はどこまでもいっても汚い人間なので、写真に救いを求めてしまう。

いつかそんな汚いものが、いろんな人にきれいだなあと言われる写真が撮れれば
僕、嬉しい。

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The End_495 羽根木 / Nikon F3 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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さいきんぼくも左から
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「少年と自転車」

ダルデンヌ兄弟のだったので観てきた。ブンカムラ飲食禁止なのね。映画と言えばポップコーンな僕は少し残念。
前作の「ある、子供」がすごく好きな雰囲気だったので(子どもを売るということに共感する訳ではなく)
今作の少年の父親役は「ある、子供」の時の主人公だった。まあ相変わらずの無責任っぷりです。
あーゆー役以外できなくなっちゃうんじゃなかろうか。

親から見捨てられ保護施設ですごす少年は、迎えに来るはずの父親が転居して居なくなった事を受け止めきれずに父親を捜しまわる。生活費のために少年の自転車を売却した父親だったが、そこから足がつき居場所がわかってしまう。それでも父親に愛情を求めていた少年は、週末だけ里親になってもらってる女性と、父親のもとに向かう。

ちょっとというか結構ネタバレになってしまうと思います。これから観る人は読まないでください。
でも村上春樹の小説みたいに、ネタもなければオチもない。本質的な所はそこじゃない映画だったよ。

映画ね。ぜんぜん面白くないけど、ぜんぜんリアルで、ぜんぜん観てよかった。
観てすぐは自分の中で整理がつかなくて、すこし考えてみないと分からなかった。
主観だけど僕のなかで整理をしてみたら、静かな映画だけどメッセージがある映画だなってゆう印象です。
伝えたいことって言葉にしがちだけど、言葉にしないで伝わった事は、言葉で伝わる事の100倍伝わるんだな。
これすごく大事な事だよね。そうでしょ、フジ暴。

父親と会った帰りの車の中、昇華できないフラストレーションのあげく、自分を傷つける少年。
非行に走る少年に腕を刺されながらも愛した里親。彼女が施設にかける電話、あの時の心の動きがまだ想像できてない。
少年は不良に利用されて強盗をする、目撃者がいたため不良は恐くなって少年にすべての責任を押しつけ逃げる。
少年はその金を父親に渡す、お金がないことが理由で愛情が貰えないのなら、これで大丈夫でしょ?ということだ。
でも父親はお金を受け取らないで、少年を追い返す。僕はこの少年に救いなんかないんだと思ったよ。

でもさ、ラストの静かなシーン。報復を受けてもなにも言わず静かに自転車をこぐ少年。
救済はあったんだと思う、たぶん少年自身の中に。なんて言ったら軽率か。
僕ね、やっぱりこの監督さんが作る映画好きみたい。ゴリゴリと分かって分かってしてなくて。
でも、メタファーとしての自転車。なんかあるんだろうな、なんだったんだろう。

ひとりじゃなく、誰かと映画感に行くのはすごく久しぶりで新鮮だった。
付き合ってもらったのにこんな分かりにくい映画をチョイスしてしまってごめんなさい。
でも楽しかったです。また行きましょう!

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The End_494 西小山 / Nikon F3 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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夕方の気持ち
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The End_493 夜のさんぽ / 写ルンです 「tumblr」「THE END」「Trinograph.」「Facebook」「twitter」「Flickr」
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