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職業倫理みたいなもの
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「グラスホッパー」

僕は伊坂幸太郎作品に対して変な不安感がある。
でも同じくらい伊坂幸太郎作品だから、みてみるか、、という気持ちもある。
キャストにジャニーズ臭があるのも不安だったけど、気にならなかった。面白かった。
主役の生田斗真って人は「人間失格」やってた人か。太宰の。なんか普通に良かったな。

渋谷のスクランブル交差点で、ある事件が起こる。合成麻薬でラリった男が、ハロウィンでごった返す交差点に車で突っ込んだのだ。その事件で恋人を失った中学校教師の鈴木は、復讐に燃える。ある日事件現場にあるメッセージを見つける。鈴木は普通の人間だったが、仕事をやめて裏社会に身を投じることになる。。人を絶望させ、自殺に追い込む力を持つ、自殺専門の殺し屋「鯨」ナイフ使いの若き殺し屋「蝉」という、三人の運命が交錯する。

スタートからかなり陰気な感じで、世界にすっぽりと引き込まれた。
キャストはなんだか豪華で、浅野忠信、吉岡秀隆、石橋蓮司、村上淳、と、豪華。
2時間が短く感じたし、面白かったんだと思います。何度もみる映画ではないけど。
途中で、これは原作を読んでみたいと思ったほど。だけど、オチを知っちゃったら読む気はなくなるね。

「鯨」という殺し屋は、相手の目を見つめるだけで、その人を自殺させてしまう能力を持ってるんだけど
いかんせんその説明が少なくて、ただの超能力?って感じがした。いや超能力なんだけどさ。
人を操る超能力というか、自己暗示にかけ鬱状態にして、結果自発的に死ぬ。みたいな感じなのかな。それが超能力です、はい!って感じ。
最後の戦いは超肉弾戦だったからその能力がまったく関係なくて、普通にケンカが強い人になってた。

GPSって原作からの設定なのかな?携帯のGPSで細かい居場所が筒抜けだった。っていうくだりがある。
なのに最終的には電話かけて「お前どこにいるんだ!」って、GPSでわかるんじゃないのか?携帯つながってるわけだし。
物語に「携帯電話」が出てきた頃のあれを思い出した。好きな女性がどこか遠くに行ってしまう→街中を走ってとにかく探す。
いや電話しろ電話というあれ。でもそれじゃドラマチックにならない。汗かいて走って、やっと見つけないと感動しないのだ。

ナイフ使いの「蝉」は怖いな。やっぱり鋭利な刃物は怖いわ。音も怖い。
最終的に格闘映画になっちゃうのはちょっと残念だったけど、伏線は完璧に回収されているし、気持ち良かったです。
もう一つの組織、みたいなものがあるんだけど、実態が良くわからんかった。
女の子の殺し屋は好きでした。でも武器がアイスピックみたいな物だったから「1Q84」のいつもクールでタフな青豆さんにしかみえなかった。

みて損はない映画でした「ゴールデンスランバー」よりは格段に良い。

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The End_1568 駒場 / PLAUBEL makina 670

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いちねんのおしまいに
結局、 今年最後のブログ更新になってしまいました。忙しいということを理由にはしたくないんだけど、忙しかった。本当に忙しかった。
もう短いとはいえないくらいこの仕事をしてきたけど、ここまで仕事が重なるのは珍しかった。
やってもやっても終わらない。終わらせても次から次へと仕事が来る。終わったと思ってたものも、また来たり。大変だった。
12月の記憶はあまりないです。忘年会もひとつも参加できませんでした。誘ってくれた人すみませんでした。

これはフリーランスという僕の立場としては、とてもありがたいことです。逆に仕事がないのはとても恐怖なこと。一般的には。
だけど僕は意外とのほほんとした性格みたいで「ないならないで他のことしてれば良いや」と思っちゃう方です。
だからあんまり忙しいと、他のこと(写真とか読書とか映画とか)ができなくなって嫌になっちゃう。甘えですけど。
仕事は好きだから、うまくバランスが取れれば良いんだけど、なかなか波は調整できません。ま、なんとか乗り越えて今日を迎えています。

今年最後のブログなので、恒例の今年一年を振り返る回です。去年の最後のブログではかなり生き急いでいる自分が居ます。笑
今年は去年よりもその生き急いでいる感じに拍車がかかっていた。なにもしない日というのは、今年はたぶんなかったと思う。
休日も一年間で二桁いかないと思う。そのくらい起きた瞬間から寝るまでずっとなにかをやっていた。
仕事以外の映画や読書は何もしていない時間に換算されますよ。と突っ込まれたらなにも言えませんが。

今年は例年以上にいっぱい写真を撮った。写真に関してはいまでも素人に毛が生えた程度のものと思っています。
毛が生えただけすげえじゃないか、と思ってもいます。とにかく今年一年は良い悪いは別にして写真を撮るのがとても楽しかった。
自分の撮った写真をみて、良いな~って素直に思えるようになってもいた。それは僕の中ですごい変化なんです。
実は劣等感のかたまりの僕なので、他人の評価を気にする部分はある。それは作家性とはほど遠いことが分かっているが故に苦しかった。

だけど今年はそうゆうのあんまり気にしないで、自分がドキドキするものにフォーカスしていた気がする。
何が良くて、なにが良くないかは、自分がドキドキするかしないかのバロメーターににより決定された。
それはすごく楽で、健康的かつ平和的なものです。自分の写真だけではなく、他の人の作品を見るときも。
しかもそれは写真、芸術作品だけではなく、多くの物事に置き換えられるということに気付き、なかなか便利でした。

来年の自分はどうなるか、そりゃ分からないんだけど、大体想像がつきます。
相も変わらず仕事で空間を作り、CGを描き、写真を撮って、映画と読書に励みます。それだけ。
それだけなんだけど、やっぱり今年よりもいろんな意味でクオリティの高いものにしたいとは思っています。
クオリティってなんだ?という論議はさておき、よりよくなりたいという意思だけはあるということです、適当に頑張ります。

「今年一年間でブログに掲載した小説、映画」
「バーチカルリミット」「月に囚われた男」「高畑勲 / かぐや姫の物語」「岳」「ハウス・オブ・カード 野望の階段」「ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン2」「LIFE」「坂本眞一 / 孤高の人」「スティーヴ・マックイーン / それでも夜は明ける」「ダラス・バイヤーズクラブ」「キャプテン・フィリップス」「井上靖 / 氷壁」「アイガー・サンクション」「CABIN」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」「夢枕獏 / 神々の山領」「安曇潤平 / 黒い遭難碑」「ルビー・スパークス」「春を背負って」「コーヒー&シガレッツ」「ほとりの朔子」「八甲田山」「6才のボクが、大人になるまで。」「私の男」「捨てがたき人々」「村上春樹・安西水丸 / ランゲルハンス島の午後」「筒井康隆 / 七瀬ふたたび」「ジャージーボーイズ」「パシフィック・リム」「野川かさね / 山と写真」「村上春樹 / 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」「TOKYO TRIBE」「百瀬、こっちを向いて。」「ブリングリング」「リトルフォレスト 夏・秋」「ゼロ・グラビティ」「クリストファー・ノーラン / インターステラー」「デビッド・フィンチャー / GONE GIRL」「ジ、エクストリーム、スキヤキ」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「プレイス・ビヨンド・パインズ」「ミッション:8ミニッツ」「DEAN」「古川日出男 / 13」「ウディ・アレン / マッチポイント」「ウディ・アレン / タロットカード殺人事件」「野川かさね・小林小百合 / 山と山小屋」「ウディ・アレン / カサンドラズ・ドリーム」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「コーヒーをめぐる冒険」「村上春樹 / 海辺のカフカ」「ヒューリー」「思い出のマーニー」「永遠の0」「NO」「伊坂幸太郎 / 夜の国のクーパー」「そして父になる」「バック・トゥ・ザ・フーチャー2」「荒木経惟 / 写真への旅」「カラスの親指」「イースタン・プロミス」「伊坂幸太郎、阿部和重 / キャプテンサンダーボルト」「ポール・トーマス・アンダーソン / インヒアレント・ヴァイス」「トニー・スコット / トゥルー・ロマンス」「真実の行方」「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」「村上春樹 / 雑文集」「コクリコ坂から」「俺たちに明日はない」「デヴィッド・リンチ /マルホランド・ドライブ」「OLD BOY」「幻影師 アイゼンハイム」「セッション」「村上春樹 / ノルウェイの森」「デヴィッド・リンチ / ストレイト・ストーリー」「デヴィッド・リンチ / ワイルド・アット・ハート」「デヴィッド・リンチ / ブルー・ベルベット」「アメリカン・スナイパー」「デヴィッド・リンチ / ツイン・ピークス 第一部」「ソロモンの偽証 前編・事件」「ソロモンの偽証 後編・裁判」「デヴィッド・リンチ / ツイン・ピークス 第二部以降」「デヴィッド・リンチ / ローラ・パーマー最後の7日間」「デヴィッド・リンチ / エレファント・マン」「岩井俊二 / 花とアリス殺人事件」「グザヴィエ・ドラン / 胸騒ぎの恋人」「グザヴィエ・ドラン / わたしはロランス」「リトル・フォレスト 冬・春」「グザヴィエ・ドラン / トム・アット・ザ・ファーム」「チョコレートドーナツ」「グザヴィエ・ドラン / Mommy」「グザヴィエ・ドラン / マイ・マザー」「アレハンドロ・G・イニャリトゥ / バードマン、あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」「ジャン・ルノワール / ピクニック」「やさしい女」「牧村一人 / 君を覚えてる」「アバウトタイム 愛おしい時間について」「銀河鉄道の夜」「三島由紀夫 / 命売ります」「天才スピヴェット」「ウディ・アレン / 恋のロンドン狂騒曲」「ペンエーグ・ラッタナルアーン / インビジブルウェーブ」「宮沢賢治 / 新編 銀河鉄道の夜」「アントニオ・G・イニャリトゥ / アモーレス・ペロス」「デビッド・リンチ / ロスト・ハイウェイ」「テリー・ギリアム / ゼロの未来」「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」「エイプリルフールズ」「キサラギ」「苦役列車」「村上春樹 / ねじまき鳥クロニクル」「ジヌよさらば」「レイモンド・カーヴァー / ぼくが電話をかけている場所」「フォックス・キャッチャー」「羊たちの沈黙」「小栗康平 / 泥の河」「小栗康平 / 伽倻子のために」「小栗康平 / 死の棘」「小栗康平 / 眠る男」「ポール・オースター / ガラスの街」「ハンニバル」「是枝裕和 / 海街Diary」「是枝裕和 / 歩いても歩いても」「日常を旅する」「レッドドラゴン」「ポール・オースター / 幽霊たち」「ハンニバル・ライジング」「イーサン・コーエン、ジョエル・コーエン / ファーゴ」「原田マハ / 生きるぼくら」「村上春樹 / 国境の南、太陽の西」「村上春樹 / アフターダーク」「砂漠は生きている」

全部で132作品でした。去年が148品でした。一昨年が171作品だったらしいのでどんどん減っている。。
そして今年は小説の数がすごく減っている。これはとても良くないです。来年は改めたい。映画館に足を運ぶ回数はとても多かった。良いこと。
あとこれは昨年にも書いてあったけど、まだみていない作品がいっぱいある事をとても幸せに感じます。
来年はどんな名作にであえるんだろうか、と想像するとワクワクしてしょうがない。死ぬまでにあと何本名作に出会えるかな。

こんな感じで最後かなり失速してしまいましたが、年内のブログ更新はこれで最後になります。
今年も全体的にくだらない文章、非常識な言葉、不適切な表現、あったと思います。申し訳ありませんでした。
今年はりょうくんのおかげで、このブログを読んでくれている人たちと実際にお会いする機会が多かったと思う。
読んでくれてる人たちがいるというのが見えるのは、とても励みになります。ありがとうございます。

それではみなさん、本年も大変お世話になりました。良いお年をお迎えください。

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The End_1479 城ヶ島 / PLAUBEL makina 670

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地平線のオラン・ウータン
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「伊坂幸太郎、阿部和重 / キャプテンサンダーボルト」

「夜の国のクーパー」に続き、読んでみた新刊。阿部和重と伊坂幸太郎共著作品。
阿部和重の作品は初体験です。川上未映子の旦那さん、結婚したとき嫉妬心が芽生えた覚えがある。
僕の中でクーパーが残念な感じだったけど、一緒に買ったのでコレを機に読んでしまわないと本棚暖め隊になっちゃう。と思い続けて読んだ。
結果、面白かった。最初の100Pで物語に入り込み一気に読まされた。でもそれは最後まで続かなかった。

東京大空襲の日、東北の蔵王山に墜落した3機のB29。公開中止になった映画「鳴神戦隊サンダーボルト」。五色沼に生息する殺人ウイルス。そして金に困っている元同級生で同じ野球チームだった男2人と、それを追う冷血な殺人者。バラバラに見える全ての物に共通の答えが見えたとき、動き始めた物があった。

これは伊坂幸太郎の中でも僕的に当たりだったのか、それとも阿部和重効果なのかはわからない。
阿部和重作品を知らないからさ。だからとりあえず他の阿部和重作品を買ってみた。それはまた。
後で調べてみたら、共著の方法は一応担当の章が決まっているらしい。それで一つの物語として成り立つのはすごいな。
そして文章にも個性はあるはずだ。それがあまり違和感として感じられないのはすごいことなのではないか。

最初の100Pは本当に引き込まれ、ページが進みワクワク感が止まらなかった。でも中盤から急に失速してしまった。
後半、広げた伏線が回収されだしてきた時には、なんかどうでも良かった。ダルかった。早く終わって欲しかった。
でもこの小説、映画になると思う。映画として考えると面白いかもしれない「ゴールデン・スランバー」と被りそうだけど。
、、だからやっぱり僕には伊坂幸太郎の小説にしか思えなかったんだよね。二人で書いた意味って何だったんだろう。

名作「ディア・ハンター」のマイケル・チミノ監督作品に「サンダーボルト」という映画がある。クリント・イーストウッド主演。
この映画はタイトルに使われていることもあり、実際物語内でも登場するんだけど、いまいち繋がりがよく分からなかった。ノリなのかな?
思い返してみると、伏線とまで呼べない小さなことだけど、あれって何だったんだろう?と思う所は少しある。共著だからこその抜け目かしら。
あと、国家的に秘密にされていた施設の入り口についているキーボックスが、南京錠と解錠番号4桁の数字って、、かなり簡易的!

以下、ネタバレ感あります。「夜の国のクーパー」も含めての考察。

伊坂幸太郎の小説には嘘がある。小説だからそれでいいし、世の中に真実の方が少ないことも知っている。
だけど物語をかたる上で、しかもこうゆうミステリーな小説でそれをやっちゃうと、いささか拍子抜けする部分がある。肩透かしをくらう。
不思議なもの、世の中に存在しないようなものごとを「ある」として話が進み、皆がそれにのっとり進む。それは良い、でも結局それは「ない」
嘘でした!じゃんじゃじゃーん。僕はそれを聞いてわーびっくり!とはならないのだ。こんなのなんでもありじゃんと冷めた感想をもってしまう。

僕が今まで読んだ彼の小説にはそういう印象を抱くことが多かった。だけど伏線張り、風呂敷広げ、やんややんやのあと伏線回収が気持ち良い。
それが快感なのも知っているからそれなりに彼の小説も読んでいる。というか今回みたいに読みたい衝動に駆られる。そして売れる意味も分かる。
だけどまた引導を渡す日が来たようだ。面白いとは思うけど、読み終わった後しばらくすると内容すら思い出せない小説ということになっちゃう。
最近、そうゆう小説を読んでいる時間がもったいない気がしている。でもまたそのうちに読むと思うけど。

村上春樹の小説を読んだ後だと、比喩の表現に違和感を感じるのは否めなかった。
「俺たちは毎朝フォーチュンクッキーを引いて、たまたまそこに「今日は死にません」と書いてあるだけのそういう日を過ごしているようなものだ」
!?!?!?

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The End_1315 洗足 / Nikon D610

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トライアル・ウィーク
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「伊坂幸太郎 / 夜の国のクーパー」

初期の作品は好きだったんだけど「砂漠」で引導を渡して以来、手を出してなかった伊坂幸太郎作品。
相変わらずの筆量で、バンバン出版されてるみたいだけど全く読んでなかった。
最近、村上春樹熱が再燃してて普通の小説(普通の小説?)に手が伸びないと書いたけど、やはりずっとカレーは飽きる。
僕のテンションは今、映画よりも活字にシフトしてるので、書店で物色すると彼の作品が大いに売り出している。という訳で久々に。

戦争に負け支配されることになった「夜の国」に占領軍の先発隊がやってきた。8年間に及ぶ長い戦争が終わり、国王が国民の目の前で敵国の兵長に処刑される。絶望する国民だったが、戦争に負けることがどういうことなのかが分からない。そんな時広場に空身の馬がやってきた。無人の馬から何者かが降り立つ音を聞いた国民は、困ったときに現れる伝説の「透明のクーパーの兵士」がやってきたと歓喜する。と、いう光景を眺めていた猫と、たまたま漂着した、妻に浮気され自暴自棄になった「私」こと仙台市役所職員を交えた不思議な物語。

450Pくらいの長編ですが、最初の150Pくらいまで世界の設定説明が延々と続くのでかなり辛かった。投げ出したいとも思った。
でも読み出した小説はどんなに辛くても最後まで読むポリシーと、それなりに引き込まれる感覚もあって、耐えた。
そしてこのままやめたらまた、伊坂幸太郎作品にまた悪いイメージが植え付けられる。。と思って、耐えた。
結果的に中盤からエンジンがかかり、グイグイ来た。そして最後までノンストップまではいかないけど、それなりに読めた。

予想はしていたというか、大体の彼の作品がそうであるように、前半は大いに風呂敷を広げる。
大きな伏線とは別に、後できっとつじつまが合うんだろうと思わせる細かい要素もいっぱいばらまかれる。
その辺いちいち気にしてたら進まないので、素直にだまされようというスタンスで読み進めるのが良いと思います。
猫の視点、国王の視点、敵国の視点、国民の視点、鼠の視点、役所職員の視点。いろんな視点で物事が観察されるので混乱しやすいし。

ネタバレしちゃうと元も子もない物語なので(伊坂作品が往々にしてそうであるように)多くは語りません。
シンプルに一言だけ、、基本的に全部ウソです。これも伊坂作品読む時にはそうゆうつもりで読んでるけど。どうせウソでしょ、って。
それがただのウソということで終わらず、裏の真実があるということ。そして設定、伏線、広げた物全てが最後で全部収束するという快感。
そうゆうのが伊坂作品の人気たる所なんでしょう。この物語も良く計算され、素晴らしく気持ち良く納まっていた。。

読み応えもあるし、前半辛いけど引き込まれるし、緻密に作り込まれてるし、こら売れるわという作品です。それは間違いない。
なんだろ、これは僕が歳をとったせいなのかな、と思ってしまった。いまいち心が動かなかった。だからなに?と冷めた自分は居た。
エンターテインメント小説に興味が薄れているのはあるんだと思います「あー楽しかった」だけでは満足しなくなっているような。
なにも心に残るものが無い、とまではいわないけど一年後内容を覚えているかと問われたら、とても自信がない。

こんなこと書いておいてまったく説得力がないと思いますが、本当に読み物としてはとてもオススメできます。
そして僕は今、続けて伊坂幸太郎の小説を読んでいる。

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The End_1303 洗足 / Nikon F3

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「お」で変換。
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「運命じゃない人」

最高に面白い映画だった。2005年の公開作品で、脚本と監督は内田けんじという人。
この人知らなかったんだけど有名な脚本家なのね。「けんじ」だし川崎生まれだし共感しちゃう!

失恋して意気消沈している武は、別れた彼女あゆみの写真を眺めてばかりで仕事に力が入らない。ある晩、親友で私立探偵の神田から呼び出され、レストランに向かった。そおレストランには婚約破棄になり住む場所を失った真紀という女性がいて、一緒に食事をすることになる。そしてトイレに行くと席を立った神田はいつのまにか居なくなり、真紀は武のマンションに泊まることに。そこに別れたはずのあゆみが現れ、、。

今ではこうゆうのよくある感じの作品になっちゃってるかも。この人がこうしてる時にあの人はこうで。
実はこの時にあいつはここでこうなってて、細かい伏線が最後にすべてつじつまがあって、はいスッキリ!的な物語。
こうゆうの伊坂幸太郎にもって行かれている節があるけど、この人の方が緻密な感じ。
この物語は伊坂幸太郎よりもライトで良い。そして細かい所の設定が多すぎて気付く度にニヤついちゃう。

そしてそして、この物語の良いところは「誰も損してないし、誰も得もしていない」という事。
あらすじで書いた人間以外にもいろんな登場人物がいるんですが、全員損も得もしていない。
何回もみたくなる映画です。2回目の方が頭の中で整理できているから冷静に見れる。
そして新たな発見ができる。そして3回目をみてしまう。てきな無限ループ映画。

冒頭に私立探偵の神田が、ハートブレイクの武にもの申す言葉がある。
「出会いなんか自然に向こうから来るとおもってるんだろ?もう学校は卒業してるんだから、自分から掴まないと出会いなんてないんだよ?おまえはまだ人生に期待しちゃってるんだよ、30歳過ぎたら運命の出会いとか一切ないからな。自分で何とかしないとずっと一人ぼっちだぞ!」的な(すこしうろ覚え)
まるで僕が言われているようにグサリと刺さった。だけど僕はまだまだ人生には期待しているのだからしょうがない。

何度もいうけど本当にこの映画は面白かった、名作だと思う。
僕の邦画ランキングというものがあるのならば、かなり上位にくいこむと思います。
ちょっとこの内田けんじという人、全部の作品をみてみようと本気で思っている。
そのくらいオススメ!ぜひぜひ!

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The End_839 目黒 / Nikon F3

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